名古屋・名駅街暮らし

足の向くまま気の向くままに、季節の移ろいや暮らしのあれこれを綴ります。

冬やわい(飛騨弁で冬の支度)

2009年10月16日 | セカンドルーム

 

昼間は日差しが柔らかい小春日和が続いているが、夜は一挙に気温が下がって、初冬を思わせる寒さになる。
まわりの山も少し色づいてきたので、冬支度を始めているが、今日は居間にじゅうたんを敷き、玄関と境の障子戸にカーテンを吊るした。


古い民家は床も天井も板一枚で、断熱材を使っていないため、外気の状態がそのまま部屋に伝わってくる。
作りも一部屋ごとが広く、間仕切りも襖か障子戸で、それを外せば大きな部屋になる。
都会の住宅のように4畳半とか6畳という小さな部屋は無く、個室という発想も無い。
大家族が寝て食べて仕事をし、冠婚葬祭など家の行事はすべてそこでやってしまうという頃の名残がたくさん残っている。
蚕や牛馬と一緒に暮らしている家は無いが、構造は当時のままの家も残っている。
この家も部屋数は、1階に8部屋あり2階は蚕部屋がそのまま残っているが、年に数回しか入らない部屋もある。


住み始めた頃は、部屋を使い分けていたが、むかし作業部屋だった板の間が気に入って、今はそこしか使っていない。
栗の一枚板の床は、乾燥すると隙間が出来て夏は虫が、冬は寒気が出入りする。


その都度、床は木片で塞ぎ、天井は2階の床と兼ねているので、ガムテープを貼って虫や寒気の侵入を防いでいる。
寝る、食べる、仕事をするなど、すべてが一部屋で出来るのは合理的だと思っているが、本音は不精である事と冬の寒さ対策である。
座敷の畳をはがすと大きな囲炉裏が残っているので、それを使って冬を過ごそうかと思ったが、一人暮らしで火の始末に自信が無かったし、煙で燻せられるのも嫌だったので止めにした。
最初の頃は、灯油ストーブにホットカーペットを使って寒さをしのいでいたが、不慣れなこともあって身も心も凍えてしまった。
まだ今シーズンは薪ストーブを使ってないが、これを使うようになってからは、寒さ知らずで冬を楽しく過ごしている。
薪ストーブは、外がマイナス10℃を越す真冬の夜も、薄着で過ごせるほど部屋を暖めてくれる。


柴犬は寒さに強いが、日向を求めて移動しているので、早めにダンボールハウスを作って小屋の中へ入れてやった。


真冬になれば、床に藁を厚く敷き屋根は茅で覆って雪除けにする。
飼い主ともども、長い冬を快適に過ごすため、少しずつ「冬やわい」をし始めた。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする