高山に春を告げる日枝神社の例祭が、14.15日に行われる。
去年は雪が降って寒い春祭りであったが、今日は初夏を思わせるような祭り日和で、晴れ渡った空の下で、伝統の時代絵巻が繰り広げられた。
いつもは静かな町が、見物客や観光バスで溢れるのだが、今年は少し様相が違っていた。
市街地の駐車場も空きがあり、待つことも無く駐車できた。
古い町並みや陣屋の朝市などの観光スポットも、普段通りの人の流れである。
町の中心部を貫く国道158号線も、祭りの日は観光バスや他県ナンバーの車で大渋滞していたが、今日はスムーズに通り抜けが出来た。
からくり奉納も、開始前から待っていないと屋台に近付けないが、今日は近くから見物できた。
観光客は、見た目では例年の半分ぐらいに感じたが、結果はどうだろうか。
毎年、祭り見物が終わって白川郷や奥飛騨温泉へ向かう観光バスの車列が続くが、今年はまばらだった。
周辺の観光地への影響も大きいことだろう。
東日本大震災の影響で、祭り開催の是非が議論されたが、人々の安全と安寧を祈願し、五穀豊穣を願う祭りは粛々と行うべきとの意見が大勢で、例年通りに行われることになった。
行き過ぎた自粛に対する懸念の声も上がっているが、いまだに震災の惨状が生々しく、被災者へのいたみの気持ちもあって、素直にハレの気分になれないのだろう。