夕べ降った雪が、今朝も薄っすらと残っていた。
飛騨では、4月の雪も珍しくはないが、桜吹雪のぬるま湯から山里の雪では、変化が大きすぎる。
今朝の気温はマイナス3℃で、冬を思わせる寒さだったが、強い陽射しは春そのもので、あたりの雪や氷は、はかなく消えてしまった。
開花したばかりの水仙は、寒そうに俯いているが、日が昇ると一斉に太陽に顔を向ける。
先月の末頃、水仙の周りに雪が積もっていたが、膨らみ始めた蕾は、雪を割って地表に出ていた。
蕗のとうも、霜や雪をかぶってもビクともしない。 いつものことながら、野生の植物たちの逞しさが、羨ましくてならない。
今朝初めて、裏山で鶯の鳴き声を聞いた。
まだ拙いさえずりだが、まわりと競い合って、すぐに上手くなるだろう。
上空を冷たい風が吹き抜ける寒い一日であったが、山里の春はゆっくりと進んでいる。