家の近くで、野生動物が活発に動いている。
雪面には、カモシカやウサギ、キツネ、イノシシなどの足跡が点々と刻まれ、犬が異常な吠え方をするので近くに居ることが分かる。
カモシカは好奇心が強いので、人里近くにやってくるし、キツネやタヌキも人の生活圏で暮らしているのでよく見かける。
最近は、イノシシが町に現れてニュースに取り上げられるなど、すっかり馴染みの野生動物になっている。
ここでは、イノシシの親子が小学校の校庭に現れても、大した話題にならないほど増えている。
有害動物として駆除の対象となっているが、彼らの安住の地が狭められたことと、人との住み分けが曖昧になってしまった結果が今の事態をもたらしている。
有害は人間側の論理で、彼らにとって生きるため、子孫を残すためのごく自然な捕食行動である。
一夜にして菜園のカボチャやジャガイモを食い散らかされて、悔しい思いを度々しているが、それを生業にしている人たちにとっては深刻な問題である。
2月15日までは狩猟期で、イノシシ狩りの人たちが、猟銃を手に猟犬をつれて山に入っている。
この集落でも数人の猟師は居るが、高齢化や野生動物を追いかける体力の衰えなどで猟を止めた人もいる。
それに代わって遠くから来るハンター達は、高性能のライフル銃を持ち、猟犬の首輪に無線発信機やGPSなどのハイテク装備で、確実に仕留めていく。
集落の人たちは、命をいただく感謝の気持ちと深い信仰心で、生活防衛のため止む無く駆除した動物たちに、慰霊碑を建てて供養をしている。
昔のマタギは山の神への感謝や禁忌を守り、厳しい掟が定められていたと言われている。
毎年動物たちの被害にあう者としても、趣味や遊びで罪の無い野生動物の命を絶つことに納得できない。
マタギは全国的な呼び名なのですね?
将来はもっと野生動物は住みにくくなるでしょう。
衝撃的な写真ですが、ユキちゃんの反応は?
マタギは東北地方だけの呼び名のようです。
以前は寒冷地の飛騨に猪はいなかったけど、温暖化で棲み付くようになりました。
動物に限らず、生態系の変化は怖いですね。
ユキは肉食系なので、放っておくと飛びつきます。