雨がふった
と
朝の路は云う
弁当箱
は
凸凹になった金色の
鉄製の
ものだった
おかずはなく
大きな梅干しが
一つ入ったきりだった
六月から続けてきた
持参弁当
今朝は作れず
作れず
親の弁当箱は
つらいことより
たのしいことが
勝ったら
それでいい
と
アイドルたちが
云った
ああそうか
弁当箱は質素だったが
だじゃれノートに
八十八のだじゃれを
作ったのを見せたら
「これは文学だ」
と云った
金色
凸凹
日の丸
皆
貧しく
豊かだった
あの川
昨日の
小春日和のもと
歌を歌っていた
路で
小径は
さらに細く
行く先は
草草
金色の弁当箱は
凸凹で
本棚は手作りだった
遠く
誰もが遠く
見えるものは遠く
触ることはない
梅干しだけの
金色の
どんな本も好きではなく
ヒットラーのメ[トレートが
好きだった
遠く感じる
触れず
天の雲よりも
遠い
金色の弁当箱は
新聞紙にくるまれて
市バスに乗った
僕は歌う
恋の歌を
と
朝の路は云う
弁当箱
は
凸凹になった金色の
鉄製の
ものだった
おかずはなく
大きな梅干しが
一つ入ったきりだった
六月から続けてきた
持参弁当
今朝は作れず
作れず
親の弁当箱は
つらいことより
たのしいことが
勝ったら
それでいい
と
アイドルたちが
云った
ああそうか
弁当箱は質素だったが
だじゃれノートに
八十八のだじゃれを
作ったのを見せたら
「これは文学だ」
と云った
金色
凸凹
日の丸
皆
貧しく
豊かだった
あの川
昨日の
小春日和のもと
歌を歌っていた
路で
小径は
さらに細く
行く先は
草草
金色の弁当箱は
凸凹で
本棚は手作りだった
遠く
誰もが遠く
見えるものは遠く
触ることはない
梅干しだけの
金色の
どんな本も好きではなく
ヒットラーのメ[トレートが
好きだった
遠く感じる
触れず
天の雲よりも
遠い
金色の弁当箱は
新聞紙にくるまれて
市バスに乗った
僕は歌う
恋の歌を