名古屋
昭和区
御器所
の
交差点の
北東角
なか卯
の前
盲いた人二人とすれ違い
点字ブロック上の
ミニバイクと
盲いた人 ぶつかる
あわてて
迂回の道を
手で添えて
誘導
「バカがいるんだ」
とわたし
本気で言っていた
彼らは手を握って
連結しながら
わたしたち
三人
数秒
連結して歩いた
「どうもどうも」
などと言いながら
彼らは黄色い点字ブロックの道を
東へ向かった
「さすが」
と
とっさの行動に
友人が言う
「夜は目、見えない人って、あまり歩かないんだけど、昼間は」
わたしたち
振り返り
なか卯の前の点字ブロックにかかっている
ミニバイク二台を見た
おそらく
なか卯の客ではないだろう
駐車場代わりに
ここに停めているのだ 黒バイク
陽光は明るく 明るく
空を照らして
盲いた彼らの上
わたしたちの上
なか卯の前の
点字ブロックに置かれた
ミニバイクの座席シートの黒にも
陽光は
照らしていた
水は岩をよけて通るというけれど
盲いた人たちは
白杖で先を調べても
どん
と当たってしまうのだ
岩に
数年前
電柱に額をぶつけて
血を流していた盲いる方がいた
わかるだろうか
その痛み
わたしにはわからない
思うだけ
せめて
この冬の寒さから
身を温める湯船
そこで静かに
一息入れて
今日三つくらい
良かったことを
わたしも友も
今日の盲いた人たちも
以前
電柱にぶつかって血を流した人も
思い浮かべて
今日
良かったこと
三つは
必ず ある
昭和区
御器所
の
交差点の
北東角
なか卯
の前
盲いた人二人とすれ違い
点字ブロック上の
ミニバイクと
盲いた人 ぶつかる
あわてて
迂回の道を
手で添えて
誘導
「バカがいるんだ」
とわたし
本気で言っていた
彼らは手を握って
連結しながら
わたしたち
三人
数秒
連結して歩いた
「どうもどうも」
などと言いながら
彼らは黄色い点字ブロックの道を
東へ向かった
「さすが」
と
とっさの行動に
友人が言う
「夜は目、見えない人って、あまり歩かないんだけど、昼間は」
わたしたち
振り返り
なか卯の前の点字ブロックにかかっている
ミニバイク二台を見た
おそらく
なか卯の客ではないだろう
駐車場代わりに
ここに停めているのだ 黒バイク
陽光は明るく 明るく
空を照らして
盲いた彼らの上
わたしたちの上
なか卯の前の
点字ブロックに置かれた
ミニバイクの座席シートの黒にも
陽光は
照らしていた
水は岩をよけて通るというけれど
盲いた人たちは
白杖で先を調べても
どん
と当たってしまうのだ
岩に
数年前
電柱に額をぶつけて
血を流していた盲いる方がいた
わかるだろうか
その痛み
わたしにはわからない
思うだけ
せめて
この冬の寒さから
身を温める湯船
そこで静かに
一息入れて
今日三つくらい
良かったことを
わたしも友も
今日の盲いた人たちも
以前
電柱にぶつかって血を流した人も
思い浮かべて
今日
良かったこと
三つは
必ず ある