晴
門を叩き
小屋に入る
林道の脇で
声を出す人に
黄色いテープをいただく
必要な分だけ
クリアファイルに貼って
お礼を言い
声を出す人に
返す
ありがうございました
これは
オニヤンマ君を作るための黄色テープ
鶴
来
女人は塀と塀の隙間
ひどく狭いところで
電子タバコを吸っていた
そして
労働に戻った
ーーー
帰路
道路の脇に
大量のサツマイモの切れ端が
袋に詰められて
置いてある
あれはゴミだろうか
サツマイモ専門店のお菓子の前
フードロスなんて今
当たり前なのに
何故
あんなことを
それとも
何か理由があるのだろうか
大量にいつも捨てられているから
気になる
日本は食べ物を
何だと思っているのだろう
途上国は餓死しているのに
気落ちする景だ
あのサツマイモの廃棄処分は
寺に生まれた昔の友達は言った
「圭造、もったいない」
三角コーナーに捨てた野菜くずを見て
そう言った
加えて
「野菜に食べられないところはないんだよ」
今でもはっきり覚えている
進言の極み
ーーー
フードロス
最近
ファミリーマートや
ローソン100で
フードロスの取り組みが盛んです
賞味期限が近いものから
値引きシール
その横に注意書き
「食品ロスを減らすため当店では値引き活動をしています」
選んでそれを買う
ーーー
フードロス
以前テレビドラマ『曲げられない女』で
主人公を菅野美穂さんがやっていた
スーパーに行くと
一番前に陳列されたものから
取ってゆく
期限切れを確かめて
同行していた友人が
「どうして? 奥から取れば賞味期限長いよ」
「捨てられる前に、食べます」
と菅野美穂は生真面目に答える
なるほど
奥から取ってゆく人は多い
卵でも豆腐でも納豆でも
何でもかんでも
古い日付を残す
あのドラマは違っていた
脚本家だろう
あの時代から
大量消費を憂いていた
世界で餓死する人たちを視野に入れて
ーーー
フードロス
北野武氏はテレビで以前言っていた
「世界で三分の一が食えねえっていうのにさ、おいらなんか映画なんか撮ってるんだもんなあ」
ーーー
人となり
今では野菜は全部
食べるようになった
スープにすれば
食べられる
「野菜って食べられないところ、ないんだよ」
友人は
そう言った
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