今日は友達の命日です
2020年の8月7日
空に帰りました
二年の歳月は
彼と遊んだ記憶を
しだいに消してゆきます
大きな出来事でも
時間とともに
慣れてゆきます
環境の変化にも
身体の変化も
知らずに
受け入れ
当たり前になってしまう
興味が薄れてしまいます
次々に起こる出来事で
手仕事の量が増え
以前の手仕事のことを
忘れてゆく
忘れないために
月命日があり命日があり
平和記念日や終戦記念日
結婚記念日 誕生日
があります
けれど最初のそれと
何度目かのそれとは
まったく違ったものになっています
慣れてくる
のあとには
忘れてくる
があり
忘れないために
いつも目に見える形で
自作の碑を作り
手を合わせ慎み
あるいは喜び合い
毎日が過ぎてゆく
よく「今食べているものが4年後の細胞を作っている」と
言われます
または「人間は食べ物でできている」と
博物館学者の
犬塚康博氏が言って聞かせてくれました。
今、世間は騒がしい
パンデミック(コロナ渦)、
ウクライナ侵攻、
台湾危機、
旧統一教会問題、
温暖化のリアルな高温の夏、
これからどうなるんだろうと思うと
不安で気落ちすることばかり
けれどきっとこう考えた方が良いと思います
「今などない 今をこしらえたのは 過去のありようだ」
さらに
「未来などない 未来をこしらえるのは 今のありようだ」
となります
未来に不安を持ったりしてもしょうがない
今をどうするかで未来が決まるだけでです
犬塚康博氏はこうも言いました
「過去の書物を読むことで未来が見える」
ーーー
当たり前ですけれど
当たり前を
『慣れる』ことで
忘れてゆきます
ありがとう、とあれほど心の底から思っていたのに、
今は、ありがとうの気持ちさえ忘れている自分がいます
ーーー
今日は友達の命日でした
彼の笑顔の写真が残っていて
それを見ると
空に帰ったことも嘘みたいです
ーーー
『自分諺』を適当に帰り道
作って彼に聞かせると
彼は大笑いしていた
そんなことばかり覚えています
『横断歩道にもメロンパン』
彼はその時点で笑う
「この諺はね、普通だったら、横断歩道に落ちているはずがないメロンパンが落ちている。これは
《いつもだったらあり得ないことも、時として起きるものだ》っていう意味です」
そんなことばかり言って
僕らは笑っていました
いい思い出です
またどこかで会ったら
笑わせようと思っています
友達さん、ありがとうございました
今でも、友達です
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