公的年金の積立金を運用している年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は7月2日、2020年度の運用実績が過去最高となる37兆7986億円の黒字だったと発表した。
新型コロナウイルスの感染拡大による世界的株安で2019年度は8兆円を超す赤字だったが、各国が景気対策として財政出動や金融緩和を進めて株価が上昇したのを反映し、一転して大幅な黒字となった。
2020年度の運用利回りは25・15%。
市場運用を始めた2001年度以降の累積収益額は95兆3363億円、2020年度末の運用資産額は186兆1624億円となり、いずれも過去最高だった。
記者会見した宮園理事長は「歴史的に見ても特別に高い水準だ」とした上で「安定的に収益を確保し続けるため、一喜一憂せずリスク管理に努めたい」と述べた。
2020年度の運用実績を四半期毎に見ると、全て黒字で、2020年4~6月期は12兆4868億円。
7~9月期の黒字額は5兆円弱だったが、10~12月期と今年1~3月期はともに10兆円台だった。
分散投資している資産別では、外国株式20兆6658億円、国内株式14兆6989億円、外国債券2兆6738億円はいずれも黒字。
国内債券が唯一、2398億円の赤字だった。
金利の上昇に伴う債券価格の下落が理由だとしている。
これまで運用実績と運用利回りがE塁局だったのは2014年度で、それぞれ15兆2922億円と、12・27%。
また2019年度は8兆2831億円の赤字だった。
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