韓国国会で朴大統領に対する弾劾訴追案が12月9日、大差で可決され、与党セヌリ党で朴氏に近い主流派の没落が鮮明になった。
弾劾に同調した非主流派と執行部を握る主流派の対立は激化。
非主流派が党の主導権を奪うか、党を割って出ることで、政界再編が一挙に進む可能性が出てきた。
非主流派の幹事役、黄永哲議員は可決直後「新しい家を建てるためには、住んでいた人は立ち退かなければならない」と記者団に話し、執行部の退陣を要求した。
李貞鉉党代表は引責辞任を口にしたものの「党組織の空白を招かない対策」を取った後だと条件を付け、主流派が引き続き執行部を掌握できる見通しが出るまで時間を稼ぐ構えだ。
12月12日に予定される党幹部会議がヤマ場になる見通しだが、主流派は分か悪い。
無記名で行われた採決では、128人のセヌリ党議員のうち少なくとも62人が賛成。
80~90人とみられた主流派の3分の1以上が朴氏を見限つたとみられる。
主流派が引き続き執行部掌握に成功しても、党が分裂すれば、非主流派の「新党」に対して少数勢力に転落する可能性まで指摘されている。
世論の弾劾圧力が強まる中、最近では弾劾反対を公言するのは李代表ら朴氏側近の一部だけだった。
訴追案の採決では、反対討論のため登壇を求める議員もおらず、淡々と投開票が進んだ。
2004年の盧武鉉大統領に対する弾劾訴追案採決時に、反対議員らが抗議して書類を投げ付けたり、議長席に詰め寄ったりして大荒れとなったのとは対照的な光景となった。
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