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福島第1原発 凍土壁トラブル相次ぐ 温度上昇の原因不明

2022年01月31日 | 通信 放送 郵便 電力 ガス

東京電力福島第1原発で汚染水の発生抑制のため、原子炉建屋周辺の地盤を凍らせる「凍土遮水壁」でトラブルが相次いでいる。

冷却液漏れのほか、昨年は地中の温度が一時的に0度を超えたが、原因は突き止められていない。

実際の汚染水抑制効果も不透明なままで、運用停止に向けた議論を求める声も出ている。

凍土壁は1~4号機建屋の周囲に約1600本の凍結管を埋めて造る、全長約1・5キロ、深さ約30メートルの氷の壁。

建屋の損傷部から地下水が流れ込み、汚染水と混じるのを抑える。

2016年から段階的に凍結を始めた。

1月16日に冷却液のタンク水位が低下し、2,3号機の西側で水たまりが見つかった。

冷却液を流す管を調べると、2本に損傷などが判明。

うち1本は管の継ぎ手がゆがみ、隙間ができていた。

昨年には4号機そばで温度が上昇し、0度を超えた状態が約3ヵ月間続いた。

壁の一部は解けたとみられるが、東電は、機能は保たれていると強調。

地下水の流れが原因とみて対策すると0度を下回ったが、温度は以前のようには低下していない。

近くの壊れた側溝から漏れた雨水や、昨年多かった地震の影響もあるとみて調査を続ける。

原子力規制委員会は凍結開始前から効果を疑問視している。

更田医院長は2020年、建屋内をコンクリートで固めて地下水流入を防ぐ方法もあるとして「凍土壁をいつやめるか、近い将来に議論になる」と指摘した。


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