ステンレス製の釜で製造した干しひじきに含まれる鉄分は、鉄製の釜を使ったものの9分の1。
文部科学省は12月25日、日ごろ摂取する食品の栄養成分をまとめた「日本食品標準成分表」の改訂版を公表した。
成分表は、学校給食の献立づくりや健康管理のための栄養指導などに幅広く使われている。
初版は1950年で、今回は15年ぶりの大幅改訂。
目を引くのが「鉄分の王様」と呼ばれるひじき。
蒸し煮にした後に乾燥させた干しひじきは、使われる釜の主流が鉄からステンレスに代わった。
このため以前より鉄分が少ないものが流通しており、改訂では釜の材質別に掲載した。
ただ消費者からは製造法の違いが見えにくく、表示の在り方が今後、議論になる可能性もありそうだ。
また日本人の食生活の変化を反映し、日常的に食べる機会が増えたベーグルや黄色い果肉のキウイフルーツ、小麦アレルギーに対応した米粉パンなどを新たに掲載した。
さらに栄養計算の助けになるよう、からあげやとんかつなどの揚げ物、総菜の八宝菜やギョーザなど調理後の食品も入れた。
カバーする食品数は300以上増えて2191品になった。
炭水化物の表示も刷新。
従来は全体の重さから水分やタンパク質、脂質などを引いた残りを「炭水化物」としていたが、今回からは炭水化物を構成するデンプンや糖類の内訳も示した。
イチゴと生シイタケはともに約8%が炭水化物だが、イチゴはショ糖や果糖、シイタケは食物繊維が多い。
内訳が分かれば糖尿病や肥満の人の糖分管理に役立つ。
成分表は12月25日に文科省のウェブサイトに掲載。書店でも販売される。
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