
築地で仕事を終え、場外に行ってみた。市場の移転後、場外はどうなっているのか、気にはなっていた。観光名所が突如、その威光をなくすとは思えない。それなりの賑わいがあるのだろうと踏んでいた。けれど、コロナ禍もあり、人出は少ない。平日というのもあるし、外国人が一人もいないというのもある。けれど、賑わっているとは言えない様子だった。立ち食いエリアを眺めて交差点側まで、戻ると見慣れない建物が見えた。昔から、こんなのあっただろうか。きれいな階段が、建物まで続いている。なんだか、引き寄せられるように階段を昇った。その先にはフードコートがあった。
いろんなお店があるが、これはなんだか楽しそう。迷わず、もうカレーを頂こうと思っていた。さて、どこに行こうかと思っていたところ、店頭に、人気ランキングのボードがあった。一位は確か、どこかのお店の「海鮮丼」だったが、2位は、東都グリルの「カツカレー」。ならば、その人気のカレーをいただくか。
自分、「カツカレー」はもう食べる自信がない。いや、カツは大好きなのだが、カツとカレーとなると、もうヘビィ過ぎる。だからもう、しばらく食べてないんじゃないかな。
さて、東都グリルのカウンターに行き、「カツカレー」をオーダー。900円という値段に、また驚く。正直、高い。1,000円札出して100円のお釣り。そして、出来上がりを知らせるブザーを渡された。お店の奥にも食べられるエリアがあるらしく、お歳を召したお母さんが「こっちでも食べられますよ」と誘導してくれる。
どれ、そっちのエリアでいただくか。
そのお母さん、自分のためにお水まで汲んできてくれた。ありがとうございます。
そして、「カツカレー」。見た目は完全に王道の「カツカレー」だ。小麦粉を使ったねっとり系のカレーソースにカツがガシッとコンビネーションされている。
一口すくう。
うむ、さしてスパイシーではなく、さしてコクのあるユーロ系でもなく、実に標準的なカレー。ターメリックとかの色味もなければ、インド系のスパイスが使われている風でもなく、ともすればこれ、固形ルーで仕上げたのではないかと思わず疑ってしまう。ただ思うに、カツと合わせるカレーソースはターメリックを主体とするスパイシー系では務まらないのではとも思ったりする。それこそ濃厚なソースのような濃いめのソースがお互いを引き立てあうのかと。
おいしいか?と問われれば、「普通」と答えざるを得ないし、「何か、特徴は?」と尋ねられたら、「いや、特に」と言うしかない。だが、何故このカレーが、このフードコートのランキング2位なのか。不思議だ。しかも900円という値段。わざわざ築地に来て、カレーを食べるものなのかという不思議。
しかし、そうは言いながら、胃袋は充分に満足した。やはり、カツはボリュームがあるし、且つ旨い。それだけでも、評価には値する。
築地駅の上で、小麦粉が入った黄色いカレーを食べてる場合じゃないな。
築地駅から歩けそうだし。
お店の情報発信ありがとうございます。
築地は迷路のように入り組んでいます。楽しいお店、まだまだありそうですね。