
いつも新横浜で行われるLタスの総会が今回は幕張で行わることになった。
「幕張かぁ」。
無機質な街、幕張。
大衆酒場など1軒もない。
千葉ロッテファンはかわいそうだ。何にもない海岸にポツンとたたずむスタジアム。
勝って歓喜を、負けてクダをまく店がない。
何がボールパークだ。発想が千葉県らしい。やることなすこと、全部プレモダン。
総会が終わって、さてどこかで酒を飲もうかという段になっても心が躍らない。
京葉線に乗って乗り換えの東京駅でなんか飲もうか。
などと考えながら歩いていると、「HUB」があるではないか。
そうか。そうきたか。「HUB」ね。
「HUB」だったら仕方ない。そういう雰囲気がボクにはある。
大衆酒場と「HUB」が隣同士に並んでいたら、「HUB」を選んでもそれだけ価値があるという教訓だ。
絶妙なフィッシュアンドチップスをモルトビネガーとタルタルソースでいただく。
あの不健康極まりない揚げ物をドラフトビールで流し込む。
痛風の扉を叩きながら躰中の脂質を上げ、血管を詰まらせる悪魔の囁きはある意味贅沢だ。
「HUB」のオリジナルビール、「HUBエール」をパイントで頼み、そして念願の「フィッシュアンドチップス」は一口サイズをチョイス。
たまらん。
サッポロビールの大人エレベーター。
ビールに合う好きなつまみと熱いトーク。斉藤和義さんは確か、「唐揚げ」だった。思わず生唾があふれる。
奥田民生さんは広島の「お好み焼き」だった。それも分かる気がする。
でも、もしボクが45階の住人としてCMに出して盛られるのなら、ボクは迷わず「フィッシュアンドチップス」を選ぶ。
「HUB」オリジナルのエールも爽やかでなかなかうまい。
微かなフルーツ臭がフライの脂分をきれいに取り除いてくれる。
あぁ、だからエールなんだろうな。濃いビールだとチップスの味がぼやけてしまう。だからエールなんだ。
うまいおかずでごはんを食べるたとえとして、「飯3杯はいける」という言葉があるが、さながら「フィッシュアンドチップス」の場合、「ビール3杯はいける」だろう。
その通り、ボクは2杯目の「HUBエール」を頼みにレジに走った。
至極の時間が過ぎていく。
このままもう「フィッシュアンドチップス」の海に溺れてもいい。
幕張の海には「伊良部クラゲ」がいると言ったのは大沢親分。だが、伊良部氏も大沢親分も鬼籍に入った今、幕張の海には「フィッシュアンドチップス」が泳いでいる。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます