
5年ぶりの高松だろうか。
取材が終わり、RットモンキーのH見さんに「どこかおすすめのうどんないですか?」と尋ねると、「〇〇さんがおすすめ。これから送っていきましょうか」。
是非、そうしてもらおうと、「お願いします」と言いかけたそのとき、別のスタッフの方が「〇〇は15時までですよ」と言う。時計を見ると、15時を10分過ぎてしまった。H見さんは、「あら、いけない」と急いで別の店の候補をネットで探してくれたのだが、もはや有力なうどん店は全て閉店してしまった後だった。
これからはもう居酒屋の時間。H見さんにおすすめの居酒屋を聞くと、目を輝かせてこう言った。
「『蘭丸』がおすすめですよ。『骨付鳥』が抜群です」。
「蘭丸?骨付鳥?」。
織田信長の家臣にローストチキン?
或いは、ストリートスライダーズのギタリストに手羽先?
ボクが訝しそうに尋ねると、H見さんは意外そうな顔をして説明をしてくれた。
それは、スパイシーなチキンであり、高松のもうひとつの名産であること。身の堅い親鳥と、身が柔らかいひな鳥があって、どちらかを選ぶこと。焼けあがるまでには、20分ほど時間がかかるので、最初にオーダーしておくこと。
その「蘭丸」という店、汚い店でありながら、かなりの人気店で、週末は並ぶこともしばしば。とりわけ、航空会社のキャビンアテンダントには絶大の人気を誇るというものであった。しかも、その店、宿泊予定の宿から近いときてる。ボクは宿に戻って、早速行ってみることにした。
高松のライオン通りを歩いた。あぁ、ここは何度か来たことがあったな。長い長いアーケードである。
瓦町をしばらく北に行ったところに、件の「蘭丸」があった。
H見さんが言う「汚い店」をイメージしていたが、なかなかどうして。とてもきれいな外観で、外に待つ客はおらず、少し拍子抜けしてボクは店に入った。ボクはカウンターに腰を下ろした。
極めて若い店員のお嬢さんに「生ビール」(500円)をオーダーするとともに、H見さんの助言通り、「骨付鳥」のひな(800円)を頼んだ。後で分かったことなのだが、生ビールにはスーパードライとプレミアムモルツの2種類が用意されていた。幸いなことに、ボクは銘柄を言わなかったものの、スーパードライが来た。どっちも好みではなかったが、ホップがきついプレモルは鶏料理には合わない。スーパードライは不幸中の幸いだった。
さて、じっくりと改めてメニューを検討してみる。
まず、メニューに「骨付鳥」の写真が出ている。それは、ローストチキンでもなく、手羽先でもない。骨付きのもも肉だった。すげぇよ。これ。
さて、その「骨付鳥」は後のお楽しみにして、まずはすぐにつまめるメニューを探すか。すると、どうやらこの店、鶏料理だけでなく、魚介ものもふんだんに用意している模様。
例えば、お造りは「しまあじ」、「カンパチ」、「鯛」など。これが各880円。
280円という安価なつまみもある。
「もずく酢」
「タマネギスライス」。
その中で面白いメニューを見つけた。
「まんばのけんちゃん」(420円)。
それって何?けんちゃんシリーズ?
「カレー屋けんちゃん」とか「すし屋の健ちゃん」とか「洗たく屋けんちゃん」とか。おっと、「洗たく屋」は違ったか。
店員さんに尋ねると、「まんば」とは高菜を指し、「けんちゃん」とはけんちんのことをいうとのこと。で、それを頼むと、こんなのが出てきた。高菜の煮びたしのようである。
だが、これがうまかった。
優しい出汁の温かみのある味。これからスパイシーな鶏をいただく前の準備運動としては抜群のメニューだった。
そして、いよいよ満を持して運ばれてきたのが、「骨付鳥」。
この姿。神々しい。
その際、困ったのが酒のチョイス。
H見さんは、「生搾り100%サワー」(500円)がおすすめ!と言った。
だが、そんなジュースじゃ、骨付鳥に申し訳ない。
かといって、日本酒というのも違う。そこで、選んだのが「緑茶ハイ」(400円)。
その「緑茶ハイ」の焼酎の濃さったら。もう。
東京の倍は焼酎が入ってる!
そして、「骨付鳥」。
かぶりつくと、肉汁がジュワ。何これ。うまいじゃん。
そして、またもやかぶりつく。舌がスパイスに刺激され、唾液があふれ出る。うめぇ。
もうボクの口と手は止まらない。もはやマンモスの肉をがっつくギャートルズ状態!こんなにうまいものが高松にあっただなんて。
パリパリのキャベツがまたうまい。タレにつけてかじる。
あっと言う間に骨だけになったもも肉。一瞬、もう1本頼もうかと逡巡したが、おっさんが2本食べると、明日の朝もたれるなと思い、止めた。
しかし、濃い酎ハイは効くなぁ。
※以前もお知らせしましたが、トリップノートで記事を書かせてもらっており、この「蘭丸」の記事も公開されています。
「うどんだけじゃない。高松名物「骨付鳥」は、CAも通う「蘭丸」がおすすめ」
当初はトリップノートが拙ブログのスピンオフと言いましたが、遅れて記事化する、このBBBの方がトリップノートのスピンオフのような気がしてきました。
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