どこからか、香ばしい匂いがしてくる。
ここはドーム球場だからそれほど強い風が吹き付けてくるわけでもないのに、かぐわしい匂いがどこからともなく運ばれてくる。ふと、同じ列の少し向こうを見やると、ビールの紙コップを片手にフライドチキンを貪る青年の姿が。経営不振、もといKFCのチキンだ。むむむ、こやつなかなかつわものだな。KFCとビールを組み合わせは究極のペアだ。しかも、土曜日の昼下がり、インボイスSEIBUドームで長閑に野球観戦に耽りながら、グビっとチキン片手にビールとは。なんという贅沢。
ビールの究極のつまみがKFCである、というのは漫画家、東海林さだお氏もシーナさんとの対談の中で言っている。『椎名誠「いまこの人が好きだ!」(新潮文庫)』
とにかく、それほどまでに史上最強の組み合わせなのだ。
そんな、強烈な芳香を嗅いでいると、少しずつ頭の中が混乱してくる。グッとビールを堪えて野球に没頭しているのに、3つ隣の席ではガブリとチキンを噛み千切り、ぶはーっとビールをがぶ飲みする匂いと音。まるで「はじめ人間ギャートルズ」のマンモスの肉とドテチン(だったか?)に椰子の実を飲ませ頭を叩いて醸造させた酒を飲む、まさにあの光景が眼前で展開されているのだ。心穏やかなわけがない。
フライドチキンとビールで既に頭の中はいっぱい。もう、野球のことなどどうでもよくなってきた。
カープ先発、大竹寛の制球の悪さ。序盤のカープの拙攻。遊撃手、尾形佳紀の負傷退場。そんなことひとつひとつがもはやどうでもよくなり、今すぐにでも内野自由席裏手にあるKFCに走ってチキン2ピースとフライドポテト、いやビスケットも2個つけて、え~いこうなったらヤケだ。コールスローサラダも買って、急いで席に戻り、さっきからチラチラと「飲んでよ」ビームを発するビール売りの所沢お姉さんから700円のヱビスビールを購入し、不景気なカープ打線を横目にカキーン、ぶはっ、とやっちまいたい。まさにそんな気分になってきた。
しかし。たけぇ~よ。ビール!700円て。
讀賣の箱庭ドームよりはまだ安いけど。神宮球場なんて450円だよ。生ビールじゃないけど、でも450円さ。味の素スタジアムはFC東京オリジナルタンブラーで注いでもらうと50円引きの450円だよ。700円なんて薄給のこのわたしにはとてもとても手が出る代物じゃないわ。ぐすっ。
と、いうわけで、ビールに手を出せないでいると、だんだん自分が凶暴になってくるのが分かる。とりあえず、そこかしこをうろつきまわるビールの売り子を睨んでやる。こんにゃろう!
こうなってくるともう野球どころではない。
ここはドーム球場だからそれほど強い風が吹き付けてくるわけでもないのに、かぐわしい匂いがどこからともなく運ばれてくる。ふと、同じ列の少し向こうを見やると、ビールの紙コップを片手にフライドチキンを貪る青年の姿が。経営不振、もといKFCのチキンだ。むむむ、こやつなかなかつわものだな。KFCとビールを組み合わせは究極のペアだ。しかも、土曜日の昼下がり、インボイスSEIBUドームで長閑に野球観戦に耽りながら、グビっとチキン片手にビールとは。なんという贅沢。
ビールの究極のつまみがKFCである、というのは漫画家、東海林さだお氏もシーナさんとの対談の中で言っている。『椎名誠「いまこの人が好きだ!」(新潮文庫)』
とにかく、それほどまでに史上最強の組み合わせなのだ。
そんな、強烈な芳香を嗅いでいると、少しずつ頭の中が混乱してくる。グッとビールを堪えて野球に没頭しているのに、3つ隣の席ではガブリとチキンを噛み千切り、ぶはーっとビールをがぶ飲みする匂いと音。まるで「はじめ人間ギャートルズ」のマンモスの肉とドテチン(だったか?)に椰子の実を飲ませ頭を叩いて醸造させた酒を飲む、まさにあの光景が眼前で展開されているのだ。心穏やかなわけがない。
フライドチキンとビールで既に頭の中はいっぱい。もう、野球のことなどどうでもよくなってきた。
カープ先発、大竹寛の制球の悪さ。序盤のカープの拙攻。遊撃手、尾形佳紀の負傷退場。そんなことひとつひとつがもはやどうでもよくなり、今すぐにでも内野自由席裏手にあるKFCに走ってチキン2ピースとフライドポテト、いやビスケットも2個つけて、え~いこうなったらヤケだ。コールスローサラダも買って、急いで席に戻り、さっきからチラチラと「飲んでよ」ビームを発するビール売りの所沢お姉さんから700円のヱビスビールを購入し、不景気なカープ打線を横目にカキーン、ぶはっ、とやっちまいたい。まさにそんな気分になってきた。
しかし。たけぇ~よ。ビール!700円て。
讀賣の箱庭ドームよりはまだ安いけど。神宮球場なんて450円だよ。生ビールじゃないけど、でも450円さ。味の素スタジアムはFC東京オリジナルタンブラーで注いでもらうと50円引きの450円だよ。700円なんて薄給のこのわたしにはとてもとても手が出る代物じゃないわ。ぐすっ。
と、いうわけで、ビールに手を出せないでいると、だんだん自分が凶暴になってくるのが分かる。とりあえず、そこかしこをうろつきまわるビールの売り子を睨んでやる。こんにゃろう!
こうなってくるともう野球どころではない。
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