「晩杯屋」の秋葉原店がオープンして、もう一年以上が経つ。新橋から一気に鶯谷にワープ(当時)した「晩杯屋」。神田、上野という立ち飲みの要所を一気に越えて行った。その間を埋める店舗はどこかと今や今やと注視していたが、なんとアキバに来るとは、全く想像もしていなかった。しかも、昭和通り口にある雑居ビルへのテナント。更には、全席座飲み。全てが意外だった。
個人的には、嬉しい立地である。N車協の初校を全力で入稿した後に、立ち寄ることが可能となった。
アキバの「晩杯屋」はビルの4階。飲食店が各階のテナントに入るとともに、最上階はキャバクラ。まさに雑居ビル。このビル、火事が出たら、ヤバいんだろうなって思う。
店は入口から向かって、右側が厨房。その周囲を一人客が案内されるカウンター。入口から向かって左側がテーブル席。立ち飲みスペースは皆無。
また、既存店舗と違うのは、タブレットによるオーダーだ。タッチパネルを触ってオーダーすると、頼んだものが運ばれてくる。その時間は従来店の立ち飲みより遅い。それも仕方なかろう。店の面積も広いし、店員さんも多くない。
ボクはいつも通り、「ホッピー 白」に、「煮込み 玉子」をオーダー。これが、まず定番。
カウンター席はL字になっていて、ざっと15人は座れる。L字の長辺側背後は2人用の椅子で4席ほど。
「にこたま」をつまみながら、「ホッピー」をあおるが、どうも気分がのってこない。どうしてだろうかと考えていたが、もしかすると立って飲んでないからじゃないかと思った。だって、この大規模店舗の雰囲気が、そもそもワクワクしない。
おかしいなと思いながら、「チーズカリカリ」と「大盛り レバホルモン」を追加。でも、やっぱり、なんか雰囲気が出ない。確かにつまみの味は「晩杯屋」の、それなんだが気分がのってこないのだ。
「晩杯屋」の、あのワクワク感て、立ち飲みだからこそ味わえるものだと改めて思った。立ち飲みって、フェイストゥフェイスで、客と店主のダイレクトな対応が、時にはファン トゥ ドリンクで、時にはスリリングであったり。あの直接的なやりとりに醍醐味があるのだと。
顔を合わせず、口も利かない酒場の、なんと味気ないことよ。
そんな、「晩杯屋」に、ちょっと幻滅しちゃったんだよなぁ。
■「 晩杯屋」の過去記事
居酒屋さすらい 0488 - 『いこい』のDNAを受け継ぐ店 - 「立ち飲み 晩杯屋」(品川区小山)
居酒屋さすらい 0828 - 都内最大級、「いこい」の息子たちよ - 「立呑み 晩杯屋」(板橋区大山東町)
居酒屋さすらい 1008 - 生き血を吸われるが如く店舗増殖中 - 「立呑み 晩杯屋 大井町店」(品川区東大井)
居酒屋さすらい 1221 - 第二形態、東京の立ち飲みのメッカへ - 「立呑み 晩杯屋 新橋烏森①店」(港区新橋)
居酒屋さすらい 1251 - 上野を素通りしたわけ - 「立呑み 晩杯屋 鶯谷店」(台東区根岸)
居酒屋さすらい 1262 - ザギンなら、もしかすると「ロマネ・コンティ」を… - 「立呑み 晩杯屋 銀座店」(中央区銀座)
居酒屋さすらい 1275 - 晩杯屋で初めて座る、の巻 - 「晩杯屋 ゼームス坂上店」(品川区東大井)
居酒屋さすらい 1309 - 本店のスピリットを受け継ぐグルーヴ感 - 「晩杯屋 ゼームス坂上店」(品川区東大井)
居酒屋さすらい 1311 - 妖精に誘われて - 「晩杯屋 大井町店」(品川区東大井)
居酒屋さすらい 1315 - 『大盛レバーホルモン』150円! - 「晩杯屋 ゼームス坂上店」(品川区東大井)
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