
「座座はなれ」での宴会が終わって、事務局のOさんとプレスが必然的に集まった。二次会に流れていきそうな雰囲気である。
この会合が終わると、いつもこんな感じである。特に出張が絡むと、「もう一件」になるのだ。
Oさん行きつけの店に行くことになった。
名駅の太閤口にある小さな酒場。
その店の前は何度も通ったことがあり、店の存在は認識していたが、店名が「ぶんぷく」であるということはこの時初めて知った。
「味噌串かつ」、「手羽先」の赤提灯だが、喫茶店のような外観。そのちぐはぐさが名古屋っぽい。
だが、店内は居酒屋然としていた。カウンターに小上がり。
お客はそこそこいたけれど、22時の店内はもう客がひいたような感じだった。
ボクらは小上がりに。
Oさん、N刊自のH部さん、珍しくSび広報のYちゃん、そしてボク。
黒板のメニューには刺身の名前が書かれている。
「カンパチ」「ヒラメ」「マグロ」etc。650円。
「肉じゃが」「焼き万願寺」380円。
名古屋飯だけでなく、刺身や煮物も揃っている。これはなかなかいい。
さんざんビールを飲んだので「いいちこ」を水割りで。
肴に「焼き万願寺」。これは言わずもがなの「万願寺とうがらし」を焼いたもの。
そして「手羽先」に「とりごぼう卵とじ」(600)をいただく。あっ、ちょっと待ってお姉さん、「酢さば」を追加で。
一品料理が充実しているのが素晴らしい。
「イワシ梅フライ」(450円)、「大根ステーキ」(400円)、「お好み焼き」(680円)などなど。
この店、手間をかけた酒肴が続々。これは案外当たりの店だったか。
「手羽先」。
おいしい。
「世界の山ちゃん」はただのしょっぱいだけの手羽だが、「ぶんぷく」はタレに漬け込んだと思われる下ごしらえの痕跡がうかがえる。これはおいしい。
刺身も素材がいいのだろう。断然うまい。仕入れにも気を気張っているはずだ。
ここはいろんな酒肴を試してみたいのだが、いかんせん一次会で食べすぎた。
なんてこったい。こんなにおいしそうなものがたくさんあるのに、お腹いっぱいだなんて。
名古屋の立ち飲みはあまりにも不毛である。だから、名古屋の居酒屋にはあまり期待を寄せていない。でも、この店、相当の使い手である。
さすがOさん。出張を100倍楽しむ男。
名古屋出張に楽しみな店がまた増えた。
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