
腰痛がひどいある日のこと、仕事もお疲れモードでいると、かみさんが、「たまには息抜きしてカフェでも行ったら?」との助言。それもそうかと近所のレトロカフェを検索すると、「深海」というお店がヒットした。これはなかなか良さげなレトロ感なのだが、開店時間は15時だって。お昼は営ってないのか。何でだろ? しかも、「カフェだけの利用も歓迎」みたいな文言もあるし。いや、この時点で気づけばよかったのだ。何かの併設店ということを。しかし、まさか、まさか銭湯との併設であるとはゆめゆめ思いはしなかった。けれど、せっかく来たのだから、銭湯から攻めてみよいじゃないか。多分、その方が腰痛にもいいだろうと。
銭湯の名前は「十條湯」。
旧字体というのがいい。
ところが、この銭湯の入浴が地獄の苦しみの始まりだった。
浴場に入り、まず体を洗う段になって、難儀した。銭湯の座椅子のポジションが低くて、腰をかがめられないのである。この時点で、床に直接座るようにすればまだ被害は拡大しなかったに違いない。無理をして、座椅子に固執したことで取り返しのつかない事態になった。もう、この時点で腰は激痛である。なんとか体を洗い終えて、浴槽に入り。ぶくぶくが出ているところにポジションしたところ、これまた腰の激痛が走る。ぶくぶくで体が浮揚し、それを戻そうとする力が働く度にまたもや腰に痛みを感じるのだ。これは経験したことのない痛みだった。まさか、銭湯に行って、腰痛を悪化させるとは思わなかった。
「十條湯」にはサウナがあった。もちろん入浴料とは別に、料金が発生する。そこに2人のサウナーがいた。一人はサウナ帽を被った本格的な人だった。彼は一連のルーティンを繰り返した。
サウナ→水風呂→椅子に座ってのクールダウン、そして持ち込んでいる水分の補給。この動作を一体何ラウンドやるのか。とにかく実直に、そしてストイックに繰り返すのだ。この小さな銭湯に、そうしたととのえることを目的とするサウナーがいることにまずは驚いた。入浴客の多くは高齢のご隠居ばかり。その中に混じってサウナーがいる。果たして、ととのえることは出来るのだろうか。
腰の激痛はますます酷くなる一方だった。湯船に浸かっていると、激痛が走る。額から落ちる汗は入浴による汗か、それとも脂汗か。
上がりのシャワーを浴びて、脱衣所へ。その頃はもうほうほうの体で、まともに下着も履けなくなっていた。これは本当にまずいことになってきた。まさか銭湯が仇になるとは。
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