
カレー激戦区、末広町の勢いは止まらない。この激戦エリアは蔵前橋通り以南に固まっていたが、とうとう北側にもカレー専門店が進出した。
「モチヅキカレー」。
インド系のカレー専門店である。
テーブル数4卓はゆったりめ。店内はウッド調でシャレオツっぽい。何の予備知識もなく、店に入り、券売機の前に立つ。
「チキンカレー」(850円)と「ポークビンダルー」(750円)がボタン最上段に構える。これが自ずとおすすめを表している。
ここはやっぱり「ポークビンダルー」をチョイス。スパイスカレーブームで、一気にメジャーになった、インドのご当地カレー。そうか、このスパイスカレーがおすすめか。なかなかやるな、「モチヅキカレー」。
ご当地カレーのご当地とはヒッピーの三大聖地のひとつ、ゴア。ゴアはかつてのポルトガル領。ポルトガル料理から発展したという独特の煮込み料理が「ポークビンダルー」である。赤ワインとニンニクを用いて、濃厚なコクを出すのが特徴だ。わたくし熊猫もゴアには行ったことがあるが、「ポークビンダルー」を食べたかは、もう忘却の彼方。
さて、食券をキッチンに出し、先に座って待つこと数分。呼ばれると自分でキッチンにカレーを取りに行くというシステム。キッチンカウンターには数種類の自家製アチャールがあり、自由にトッピングOKだ。じゃがいもやカリフラワーなど珍しいアチャールがあるので、それだけでもう楽しくなる。
さて、その「ポークビンダルー」はやはり、重厚なコクがカレーソースの海を支配していた。ポークは微塵切りで海を凪状態にし、野菜などはもはや跡形もなく、見えないほど煮込まれている。とりわけ、「ポークビンダルー」の名前の由来となっているじゃがいもはほぼ原型を留めていなかった。
近年のカレー屋はカレーソースとご飯の量をほぼ均等にするが、「モチヅキカレー」はカレーソースの方が断然多い。ご飯200g程度に対し、カレーソースは1.5倍はありそう。だから、ふんだんにカレーソースをすくって、ごはんを食べることが出来る。確かに、スパイスの香りもあり、個性が強いが、それよりも押し寄せてくるコクがソースを支配している。言わば、欧州カレーとインドの邂逅といったところか。このカレーはまた違ったインディカレーの魅力を我々に伝えてくれる。
蔵前橋通りの南側、「ベンガル」の「ビーフ角切りカレー」。そして蔵前橋通りを挟んで、「モチヅキカレー」の「ポークビンダルー」。まるで好対照の2店。やっぱり末広町がどんどん熱くなっている。
近いです。
末広町の出口を出たら、すぐに左折です。出口から徒歩30秒。
三恵さんとはしごはいかがですか?
そう言えばあの光栄軒さんが4月には再開されるそうで、皆さんの記事が楽しみでなりませんよ(^o^)/
だいぶ日本風にアレンジしていると思います。スパイスは脇役でワインのコクが主役だと思うのですが、そこまで詳しく味の分析はできません。
「光栄軒」、早く行きたいです。