雲の上には宇宙(そら)

 雪国越後にて、30年ぶりに天体写真に再チャレンジ!

続・真四角画像(533MC) をどう展示?(星のふるさと館 写真展迫る)

2024年04月12日 | 天体写真よろず話
前回記事 からの続きになります。

ほんとはもっと早く続編を書きたかったのですが、
「星のふるさと館」での作品展示まであと一週間に迫った会場のレイアウトが
思いのほか大変なことがわかり、
展示作品の選定・作成(画像再処理)と合わせてそちらにエネルギーと時間を費(つい)やしていました。
(なにが大変かは、記事の後段の方をご覧ください)

それでは話を戻して
この展示会に向けて、ASI 533MCの真四角画像を掲載するための、

方策真四角な画像をそのまま飾れる真四角な額縁を購入
そりゃないでしょう! という声が聞こえてきそうですが、
A3短辺で真四角サイズなら比較的安価なものを見つけて5枚購入しました。
使い方としてはデジ一眼で撮った画像と組み合わせることで、533MC画像を拡大写真として使用するというもの
ただ、プリント後に真四角にカットする必要がある上に、写真サイズが小さいという 問題が ・・

そこで、雲上(くもがみ)ならではの

方策デジ一眼画像を利用して通常のA3またはA3ノビ)サイズに拡張する
これだけでは何のことかわからないかと思いますが
前回記事の方策の ”余白を黒く塗りつぶす”代わりに、
デジ一眼の画像を使うのです。

次の画像はその処理を行った後の写真です。 ↓
( 画像クリックで拡大できます )
}
実はこの写真は以下の2つの画像を使って作成されました。
R200SS(コレクターPH) by ASI 533MC Pro ↓
VC200L(レデューサー HD) by EOS 6D ↓
本来 撮影鏡筒が同じならピクセルサイズの小さい533MCの方が解像度の点で有利ですが、
EOS 6Dの方は長焦点のVC200L(HD)で撮っているためその差が小さくなっています

処理は以下の手順で行っており、かなり根気のいる作業になります。
.2枚の画像の対角位置にある同じ星を2つ選び、各画像のピクセル座標から・・・
533MC画像を基準に、もう一方の画像拡大率・回転補正角度を算出する。
( 算出で使うのは「ピタゴラスの定理」と「三角関数」なので、わたしは関数電卓を使用 )
.ステライメージを使って、533MCでない方の画像の”画像解像度”・”画像回転”
の処理が済んだら、533MC画像を処理の済んだ画像に”はめこむ”。・・・・・・・・
.533MC画像以外の範囲を選択し、明度・色調を533MC画像に合わせる。・・・・・

上記の処理に当たって重要なのは、533MCの完成画像には手を加えないということ。
写真の中央部はあくまで高解像の533MC画像のままであることがポイントです。


533MC画像の展示方法については以上でおしまいですが、
引き続き
失敗しない展示レイアウトのために今回作成したツール を紹介します。
これまでの同好会の写真展では
せいぜいA3ノビの額縁3枚程度を 与えられたスペースに並べるだけで済んだのですが、
ひとりで展示ボード4枚となると、そうはいきません。
これまでの展示例を見てみると・・・
A1もあろうかという大きな写真パネルで展示すれば10枚展示できるかどうか。
わたしのような”最初で最後”であろう展示会では、とてもこんな真似はできません。

自分でプリントできるサイズで、手持ちの額縁を使って、できる事なら枚数を多く。
プリントしてから考えるというのでは、高いインク代が無駄になります。
そこで、展示ボードと手持ち額縁のミニチュア画像を作ってレイアウトの検討中です。

額縁だけでも「A2(A3×2)」・「A3ノビ」・「A3ノビ木製(ふるさと館より借用)」・
「A3」・「A3(真四角)」の5種類もあります。(一部A4プリントも使用予定)
その中のA3ノビの額縁のレイアウト用縮小パーツです ↓
展示会開催前なので、ボカシおよび更なる縮小をほどこしてあります
このパーツを展示ボードに張り付けて、レイアウトを検討するというわけ。 ↓
まだ展示画像が不足しています
一度決まったかに見えたレイアウトも、手持ちの額縁の枚数の制約から何度も見直すことに。
最終的には展示場全体のレイアウトを見る事も可能です。 ↓
( 今回は「春・夏」編、「秋・冬」編は9月以降に全写真差し替え予定 )
まだまだ額縁の枚数とレイアウトが一致せず、見直しが必要です。

レイアウトが完成するまではプリントはしない事にしています。


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早くプリントできるようになるといいのですが、かなりの長期戦で疲れてきました。
これで夜晴れて撮影も、となったら倒れてしまいます。
そういいながら、一昨日は高田のきれいな桜を見てきました。
夜桜ではなかったのですが、良い気分転換になりました。

その前日、娘が撮ってきた高田夜桜の写真です (拡大してご覧ください)


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真四角画像(533MC) をどう展示? (星のふるさと館 写真展迫る)

2024年04月08日 | 天体写真よろず話
今年4月~11月末まで『上越清里 星のふるさと館』で私の写真展が開催されます。

この写真展は 星のふるさと館2階の図書コーナーを使って毎年行われてきたものですが、
今年は展示してくれる人が見つからなっかたのか、
私の方に依頼がきたという訳です。
2020年の写真展の様子です
星のふるさと館 とは長いつきあいで、毎年11月に開催される「星の文化祭」には
第1回の2012年から昨年に至るまでまで 欠かさず出展してきました。
そんな訳で依頼があったときは、いざとなればこれまで出展した写真もあるし ・・
と気楽に引き受けてしまいました。

しかし、以前「星の文化祭」に出展した作品を並べて見たら、
なんでこんな写真を こんなにでっかくプリントしたんだ!
という恥ずかしさでいっぱいに。
退職してからの十数余年間で天体写真を”見る目”だけは肥えたようです。

そこで意を決して
保存されている過去の画像データを使って画像処理をやりなおすことにしました。
その際に別の年にも撮ったものがあれば、それも合わせてコンポジットすることにより
総露光時間を増やし、画像品質の向上を図っています。

当然 古い画像だけでなく、昨年から導入したCMOSカメラによる画像も展示したいわけですが、
そこで問題になったのが ASI533MCの画像が真四角な事。

真四角な写真は大昔のMamiya2眼レフカメラ(当然フイルムの時代)以来で、
当時はつい真四角構図で撮ってしまった画像をトリミングできずに困った記憶があります。
しかし、写真をPCやスマホで見る方が多くなった現在では、この真四角な画像にはメリットもあります。
◆撮影時に縦(たて)・横(よこ)の構図を意識しないでよい事。
◆ブログでも程よいサイズで画像掲載ができること。 など・・・
*これまでは横(よこ)位置で掲載すると小さすぎ、縦(たて)構図だと拡大しすぎ(?)でした

ただ 今回のようなプリントが前提の写真展となると、途端に隠れていた問題が表面化します。
(わたしにとっては、写真をプリントすること自体が高い障壁なのですが・・)
真四角な画像をプリントしようとすると、
① プリンター用紙に真四角なものが無く、プリンター側も同様なので あとでカットするしかない
② 展示用の額縁も同様で、真四角となると極めて限定されたメーカーの製品しかない・・・・・・・・・・・

そこで昨年開催されたJ-APA(上越天体写真友の会)の「第1回天体写真展」で撮った方法は
方策画像をトリミングしてプリント、手持ちの額縁で展示
トリミングで描画画素数が減少して、大きくプリントすると(あら)が目立ってしまう

そこで
方策余白を黒く塗りつぶした画像を作成してプリント、手持ちの額縁で展示
この画像のように背景が暗いものは良いが、画像によっては余白の黒がくっきり目立ってしまう

そこで「第2回天体写真展」では
方策.余白下部に 当ブログでおなじみの「只今撮影中 画像」を挿入
撮影状況と星座がわかるのは良いが、主役の画像が目立たなくなるような気が・・

そこで、やっぱりこれしかないか! ということで、
方策.533MCでモザイク撮影した正攻法の画像で展示


まさに王道のモザイク撮影ですが、
年平均で星が撮れるのが月に1、2夜という日本海側 越後上越の環境では、
写真展のために
撮れるタイトル数が半分になってしまうモザイク撮影を行うというのも、
なんかちがうような・・

そこで、今回の展示会に間に合わせるためにとった 方策、方策とは?

以下、次号に続く

次号では他にも、
作品の展示日17日が迫る中で 私にとって「最初で、最後になるであろう写真展」で
後悔しないための他の方策(ツール)についても紹介いたします。


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やっとステラショット不具合問題に関する連載記事が一段落したと思ったら、
今度は写真展の準備に忙しいそうな記事。
いったい撮影はどうなってるんだ !?

と お思いの方もおられるかもしれませんが、
星が見えてくれれば今夜にだって撮影します。(キッパリ)
太平洋側はどうか知りませんが、日本海側の越後上越はめったに星が見えないのです。
これまでも、この先の予報も雲だらけ。
( このブログのメインタイトルが『雲の上には宇宙(そら)』である理由 )

我が家の桜もやっと咲きだしたのですが、スナップ用のカメラkissX2がいうことをきかなくなりました


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『初撮り』は いつになるの? (過去11年間の初撮り)

2024年02月06日 | 天体写真よろず話
もう新月期に入っているのに星空の方は望むべくもなく、
この先も雲から逃れられそうにない予報なので 『初撮り』はいつになる事やら。
ブログも一週間以上更新していなかったので、
過去11年間の『初撮り』をさかのぼってピックアップしてみました。

2023年 12
この画像 撮影時のブログ記事および撮影DATA こちら ↓
2023初ショットは、雲と月のはざまのプレアデス星団

2022年  4
この画像 撮影時のブログ記事および撮影DATA こちら ↓
やっと初撮りできたのですが・・・

2021年 20
この画像 撮影時のブログ記事および撮影DATA こちら ↓
掘って、掘って、初撮りは 上弦前の月

2020年  4
この画像 撮影時のブログ記事および撮影DATA こちら ↓
初ショットというより初設営(上弦過ぎの月)

2019年  9
この画像 撮影時のブログ記事および撮影DATA こちら ↓
今さらですが、ウィルタネン彗星やっと撮れました。

2018年 14
この画像 撮影時のブログ記事および撮影DATA こちら ↓
2018年初撮りは 積雪80㎝ 氷点下4℃(パンスターズ彗星 C/2016 R2)

2017年 26
この画像 撮影時のブログ記事および撮影DATA こちら ↓
雪掘って、やっと初撮り。

2016年  1
この画像 撮影時のブログ記事および撮影DATA こちら ↓
ビックリポンの暖冬、なんと1月1日に初撮り。

2015年 18
この画像 撮影時のブログ記事および撮影DATA こちら ↓
やっと星が見えた。(ラヴジョイ彗星1/18)

2014年 23
この画像 撮影時のブログ記事および撮影DATA こちら ↓
雪掘って、ようやく初撮り。

2013年  5
この画像 撮影時のブログ記事および撮影DATA こちら ↓
初撮りは、Non Cooledで

以上、退職で「サンデー毎日」となった2013年までの11年間の『初撮り』でした。

ほとんどが1月に初撮りしているというのは意外な結果でした。
晴れるなら、雪を掘ってでも撮る!
という意気込みが感じられます。(自画自賛)


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昨夜は除雪車が来たのですが、東京に雪が降るときはまず安心。
予想通り積雪は少なく、公園までの雪運びは今年に入って一度もなし。
冬の間の運動不足が心配になります。

この日曜日はスキー発祥の地 金谷山スキー場で
「レルヒ祭」がありました。
保存会のみなさんによる、伝承の一本杖スキー
地元にいながらこれまで一度も行ったことがなかったのですが
孫娘たちに連れられて行ってきました。


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新年早々に震度5”強”!!

2024年01月05日 | 天体写真よろず話
今年の正月は雪も消え、穏やかな年末始を迎えることができた
と思っていたのですが・・
元旦の 午後4時10分ころ、能登半島で震度7の大地震発生!!
私の住む上越市では震度5強の大きな揺れに見舞われました。
これまでも能登で地震が起きると、地盤が繋がっているのか 上越市の揺れは大きかったのですが、
今回の大地震は能登から佐渡に至る活断層が連動して動いたらしいとのことで、
新潟県全域でも最大震度6の大きな揺れに見舞われました。

大地震が発生したのは娘夫婦の家で早い新年会を終えて、車で送ってもらっている途中でした。
あまりの揺れの大きさですべての車が道路上に停止したのですが、
道路が大きく揺れて 反対車線の車と接触しそうで怖かったです。

幸い家族・親戚にケガ人はなく、
家屋の被害については 当初 2階の本棚が倒れただけだと思っていたのですが、
揺れにより壁がずれて階段付近の壁紙で破れが見つかったり、
ベランダ脚部を載せていた一階の屋根瓦が2枚割れていることもわかりました。
ほっておくと雨漏りするので、予備の瓦と入れ替えようとしたのですが ・・ (続きは編集後記に)


当ブログの主テーマである”天体写真”についてですが、もともと星と縁遠い季節の上に
今回の大地震ときて、昨年暮れに購入した”ステラショット3” もいまだにインストールされていません。
この新月期も星空は望むべくもなく、
せめて室内でステラショット3ライブスタック機能の検証だけでもと考えております。

なお、次回は『上越天体写真友の会(J-APA)』の会員の有志から提供していただいた
昨年開催された2回の写真展の展示画像の一部をご覧いただく予定です。


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割れた瓦の補修を試みたのですが、これが予想外に困難でした。
最初に考えたのが、手持ちの”コンクリメント”という接着剤での瓦の補修。
割れた側にはベランダの荷重がかかり、すり合わせて接着後乾燥3時間など不可能
次に〇十年前の新築時に保管していた予備の瓦と入れ替える案を試すも、
上と同様 ベランダ荷重のせいで無理と判明。
結局補修をあきらめ、春までの応急措置に切り替え
雨漏り対策で内部にビニルシートを敷き、ガムテープとアルミテープで瓦を張り合わせ
素人の高齢者にできるのはこれくらいでしょう?


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遅ればせながら「星の文化祭」に行ってきました

2022年11月14日 | 天体写真よろず話
星のふるさと館主催の令和4年度「星の文化祭」に行ってきました。
今月2日から開催されていたのですが
いろいろあわただしくて 行ったのは最終日前日の13日でした。

この日は午後から雨の予報だったため10時過ぎに自宅から車で30分ほどの星のふるさと館へ。

まずは坊ケ池の対岸からお決まりのショットを。
上越清里 星のふるさと館は海抜482m、坊ケ池湖畔にあり紅葉もきれいなはずですが、この日は雲も厚く・・・

その後、星の文化祭の会場である星のふるさと館に。
わたしは年に一度訪れるだけですが、だいたい車はまばらです

さっそく展示会場である2階の部屋に。



そして第1回から連続12回目になる今年のわたしの展示物は突き当りの一等地に。
今年は天候に恵まれず展示写真に困ったため、これまで撮った写真をフォルダーに収めて
来られた方に自由に見てもらおうと思ったのですが・・・

なぜか今年はそこかしこに『展示物にさわらないでください』の張り紙が。
わたしがいる間にも女性2人が見に来られたのですが、
張り紙のせいかフォルダーを開いて見てくれません。
そこで「フォルダーの中の写真も自由にご覧ください」と一言。
それをきっかけにお話ししたところ
なんと おひとりはわたしのブログにたびたびコメントをよせてくれる”さすけ”さんの奥さまでした。
お二人とも初対面でしたが、星好きの仲間で以前に女性二人でニュージランドまで行っておられます。

張り紙については、私が今回フォルダーでの展示を行ったためにスタッフの方が気配りしたのかも知れませんが
フォルダー内には 星の写真だけじゃ と思って
謙信公祭でのGACKTさんの写真もプリントして入れておいたのに ・・・
たぶん、だれも見てくれなかったんだろうなぁと思うと 残念です。

先日の皆既月食は雨でしたが、昨年11月の部分月食は撮っていたので展示させてもらいました。


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先月末にコロナ禍もあってゆっくり会なかった家内のお姉さんが
久しぶり我が家に泊っていかれました。
ちょうど星の文化祭の出展準備をしているところだったので
わたしの展示写真を熱心に見ていただいてお褒めの言葉も。
それからわずか 2週間後に脳卒中で突然亡くなられました。
先週末は葬儀で小千谷の方に行っていたのですが
家族・親戚だけの告別式を済ませて、夕方斎場に向かう途中
越後川口の自宅前に立ち寄ったのですが、
そこにはご近所の方が大勢お見送りに集まられていて目頭が熱くなりました。
豪雪地の小さな町ですが、お姉さんは昔 ここで小学校の先生をされ
中越地震では互いに助け合って過ごしてきた 心暖かい地域なんだなぁと思いました


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