雲の上には宇宙(そら)

 雪国越後にて、30年ぶりに天体写真に再チャレンジ!

「穴掘るもの」は透明か? 七夜目の不思議な画像

2019年07月23日 | 我が家の四季
毎晩のようにやってきて家の裏で「穴を掘るもの」の 正体は?
その姿をなんとか捉えようと2週間が経ちました。

天体写真では徹夜は当たり前なのですが、
越後では月平均でせいぜい2,3夜あるかどうか。
それが暗闇にまぎれて、いつ来るかわからないものを
毎晩のように張り込んで撮ろうというのですから大変です。
最近はリビングの大画面テレビでは無く、趣味部屋のデスクトップPCで監視・記録しています

それと天体写真の対象は 暗くても自ら光を放っているのに対して、
監視する対象は照らす光がないと存在すらわからない。
それが不規則に動き回るのだから
天体写真で定番の長時間露光もコンポジットも使えない。
そんな訳で、昨夜で九夜目のチャレンジだったのですが
いまだその姿を捉える事ができていません。

すでにこの「穴掘るもの」の記事を3回掲載していますので
次は 撮ったどぉー! まで待つつもりでした。
その成果が出ていないのに再び関連記事を書いたのは
七夜目の19日早朝に撮れた理解できない不思議な画像を見てもらいたかったからです。


< 七夜 目 >
7月18日夕~19日朝
この夜のあらまし
前日に新たに掘ったと思われる壁際の穴が見つかったため
監視場所を廊下の窓からに変更。
これまでの洗面所の窓とちがい すりガラスでないのは利点、穴の付近が前より暗いのは欠点
それに伴い 趣味部屋のデスクトップPCで監視・記録を行う事にしました。
モノクロCMOSカメラ(TOUPTEK GCMOS 01200KMA)とキャプチャーソフト(TOUPSky)を使うのですが
新たな穴のある壁際はとても暗く、
やむなく室内の照明をつけてカーテン越しに少しだけ漏れるように。
それでも深夜帯になるとモニター画面では識別不能となり、
数分ごとに撮影した画像をステライメージで処理して
穴の形状に変化がないかチエックしていました。

突然出現した 根っこ のようなもの
実はこの夜は何か起こりそうとの予感から天体写真アルバム用の
画像処理をやりながら徹夜と決めていました。

もうあきらめかけて監視もおろそかになっていた早朝の3時半ごろ、
処理後の撮影画像に奇妙なものが突然現れました。
露光時間はたしか4秒くらいだったはず
13分前には無かった 根っこ のようなもの ・・
食べるためにちょうどいま掘り出したところではないか!
今撮れば 「穴掘るものの」の食べる姿が写るのではと、
興奮しながら数分間撮り続けました。
すぐに撮った20枚ほどを画像処理をしてみたところ・・
そこに「穴掘るもの」の姿は無かったのですが、
奇妙な事に、根っこだけが少しづつ短くなって、
最後には無くなってしまいました。

約2分間の画像の中から10枚ほどをGIFアニメ化した画像です。↓
見やすいようにトリミングしてからGIFアニメ化してあります
理解できないのは
● 根っこを食べているとしたら、食べているものの存在が全く写っていないのはなぜ。
(4秒露光で相手が動いてもブレた姿なり、影なりが写るはず)
● 根っこ(のようなもの)は少しづつ消えるだけでまったく動いていない事。

これは食べているのではなく 埋めているのでは・・、とも考えて
朝になってデジカメで撮った画像に根っこのようなものの位置を記載してみました。↓
ちなみに、前日に撮った画像と比べてみたところ。
穴には全く変化がなかった事がわかりました。

私にはまったく説明ができません。

皆さんの推理をお待ちしています。

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今夜も十夜目の探索を行っているのですが、
もう体力の消耗する監視はやめました。
使っているソフト(ToupSky)に999枚までキャプチャーできる機能
があることがわかったので 真夜中の撮影は任せることに。
あとは暗すぎるのだけが・・

「かたてま野菜」今年はこれまでにない収穫となっております

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CMOSカメラ投入するも、「穴掘るもの」を撮り逃がす(四夜目)

2019年07月18日 | 我が家の四季
これまでの経過は以下の記事を参照願います
●三夜で2,000枚、「穴掘るもの」の正体は?(一夜目・二夜目)
●ステラショットで張り込むも、「穴掘るもの」は神出鬼没(三夜目)

雨で張り込みを一日休んだ翌日
< 四夜 目 >
7月12日夕~13日朝
三夜目の教訓と課題
 ・ステラショットとデジ一眼のライブビューによる”張り込み”では
監視画面が暗すぎて補助照明が必要だった
・出現時の撮影も露光時間8秒ではブレて 正体がわかるかどうか?
(ここまで来たらなんとしても 正体が知りたい!)
・最初のシャッター音に驚いて逃げ出すおそれも?
あらたな作戦
・手持ちのCMOSカメラで監視・撮影を行えば
高感度で、シャッター音の心配もないのでは・・

さっそく、準備に入りました。
手持ちのCMOSカメラ 右がガイド用(モノクロ)で 左が惑星撮影用(カラー)
カメラレンズを接続して確認してみたところ、
昨年購入した惑星撮影用のカラーカメラではわずかピントが合わず、
( 接続アダプターはアイベルの「対象確認アダプター31.7」を使用 )
天体写真撮影時のオートガイド用のモノクロカメラを使う事にしました。
問題はこれをどうカメラ三脚に乗せるかですが・・

あくまで仮設でいいわけで
材料はダンボール・梱包材・ボンド・輪ゴムで30分程度で完成

設営は前回と同様なので、明るいうちに済ませておきました。
食事中もテレビ画面から目が離せません

結局この夜は18時から監視を始め、入浴のため22時に一旦終了。
仮眠をとって3時から再開して朝6時ころまで監視。
夜半過ぎに雨が降ったせいか、朝まで穴に変化はありませんでした。
監視中のテレビ画面とPC画面 ( すでに薄明が始まっています )
やはりデジカメに比べて高感度で、深夜でも露光時間2秒でなんとかなりそうです。

一晩中、穴に変化はなかったのですが ・・
この夜 唯一怪しい出来事といえば22時ちょっと前に監視画面に動きが、
念のため家内が撮影しておきました。

画像処理後、浮かび上がってきたのは・・

きゃー! たたりがみ(もののけ姫より) が出たー

2秒露光でほんとに正体が判明できるか、
ヤブ蚊にさされながら自ら体を張って検証する
くもがみ の姿なのでありました。

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CMOSカメラの有効性は確認できたので、
雨の日を除きその後も何夜か監視してきましたが
四夜目以降ずっと穴に変化はありません。
昨夜も10時半まで監視して、もう来るのをやめたのではと ・・
ところが今朝になって家内が新しい穴を見つけました。
カメラから見えない直下の壁際でまだ新しい足跡も残っていました。
ガーン! やっとゆっくり眠れると思ったのに。

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ステラショットで張り込むも、 「穴掘るもの」 は神出鬼没(三夜目)

2019年07月15日 | 我が家の四季
星の写真が撮れない事から始めた「穴掘るもの」の犯人探し。
半ば遊び心で始めたのですが、既に四夜で慢性的な寝不足となっております。
二夜目までの経過は 前回記事 を参照願います

< 三夜 目 >
7月10日夕~11日朝
これまでの反省と教訓
 ・タイマーリモコンで一晩中撮影すると2千枚以上となり、デジ一眼には過酷
・タイマーリモコンの撮影枚数の制約(max400枚)から一夜で数回のリスタートが必要
・以上の理由から撮影時間帯を絞った結果 2夜とも「穴掘るもの」を撮り逃がした
あらたな作戦
・天体写真撮影用ソフトのステラショットでライブビュー監視し、
怪しい気配があったら撮影する
実はこの夜はウインブルドンテニスの錦織vsフェデラーの順々決勝が深夜帯にあり、
徹夜覚悟で「穴掘るもの」の張り込みを行うつもりでした。

明るいうちに簡単な検証と設営を完了しておきました。 ↓
カメラとノートPCを長いUSBコードでつなぎ、さらにPCと大画面液晶テレビをHDMIケーブルで接続
家の大きなテレビ画面に表示することで、食事中の監視もできるほか
暗くなって ノートPCのモニターでは黒くつぶれて見えなくなっても、 ・・
最近の液晶テレビなら豊富な画質調整項目により、まだまだ識別が可能です。 ↑
ただ いい事ばかりではなく、デジカメのライブビュー画像は意外に暗くて
キッチンの照明をつけて 漏れた光で薄明るくしました

結局 この夜のテニスで錦織が敗れるまで ”張り込み” を続け、
もう今夜は来ないだろうと2時半頃に 終了して寝ました。

夕方撮った穴の画像 ↓
( 撮影画像からトリミングしたものです ) 
監視終了時 ↓
露光時間 8秒 ISO 12800 TAMRON Zoom (f=48mm F2.8) EOS 6D(HKIR改造)
夕方と比べて穴に変化が無い事がわかります。

ところが、翌朝起きて見ると・・
ガーン !! 朝方も ありかよ!
やはり キッチンの照明を警戒したか?

( 四夜目 ) に 続く

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昨夜のNHK「ダーウインが来た!」で、
幻の珍獣 コビトカバの姿を捉えるために
センサーや赤外線カメラを使っていました。
わたしはむろんそんなものは持って無いので、
四夜目は手持ちのCMOSカメラを投入します。
果たして結果はいかに。

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三夜で2,000枚、「穴掘るもの」 の正体は?(一夜目・二夜目)

2019年07月12日 | 我が家の四季
結局 星が撮れないまま月が太くなってしまいました。
そこで退屈しのぎに、ここのところ夜な夜な出没して
同じ所に穴を掘るものの正体を突き止めて見ることにしました。

家の裏の砂地にほぼ毎日来ているようで、埋めても翌朝には
お隣の話やネット検索から「穴掘るもの」の第一の容疑者は”イノシシ”、
他に名の上がっているものは”タヌキ”や”イタチ”といったところ。

星雲や銀河というごく暗い対象を何年も撮ってきているので、
夜間でも家の周りなら楽勝だろうと当初考えていました。
ところが三夜にわたり、延べ2,000枚余りも撮影するなかで
そうたやすい事ではない事がわかりました。
以下はその報告です。

< 一夜 目 >
7月 8日夕~9日朝
予測と作戦 ・人が寝静まった深夜帯にやって来ると予想
・室内にセットしたカメラでタイマーリモコンで繰り返し撮影する
問題点 ・暗いため高感度で数秒間の露光時間が必要(ブレの発生)
・時間帯が深夜から朝までとなるため撮影枚数が膨大
結 論 ・撮影枚数を抑えるためISO3200で10秒露光とする
( 更に感度を上げて露光時間の短縮も可能ですが、撮影枚数が数倍に )
・ブレててもイノシシかタヌキかくらいの区別はできるのでは?
撮影画像の分析結果
( 掲載画像は明るく見えるよう処理したものです )
やって来たのか?(穴の変化は?)
朝方起きて確認用に撮った画像には明らかな変化が!
ということは、この穴を掘ったものが写っているはず
早速 タイマーリモコンで撮った画像をPCに撮りこみ調査。
ウィンブルドンテニスを見終わって消灯したことによる露光不足、早朝の薄明による超露光オーバー画像も
まずはリモコン撮影のスタート画像をチェックしたのですが、
なんと、 翌朝に撮ったものと既に穴や枯草の様子が同じ。

そこで 撮影準備段階の試写画像を調べて見たところ・・
タイマー撮影開始前のこの13分間の間に
既に穴掘りを終えていたという事がわかりました。
来るのは 人が寝静まった深夜帯ではなく、人目が無くなったころなのかも。


間違いなくまた来るだろうという事で 翌日もカメラを設置
< 二夜 目 >
7月 9日夕~10日朝
予測の見直しと作戦 ・一夜目の結果から22時頃から0時頃までに時間帯を絞り込み
・引き続きタイマーリモコンで決まった間隔で繰り返し撮影
撮影画像の分析結果
やって来たのか?(穴の変化は?)
翌朝の確認画像は枯草の位置にあきらかな変化があるのですが・・
実はわざと置いた枯草が怪しまれないかと、夕食前に取り除いていました。

取り除いたあとの画像も夕食後の試写画像に残っていました。
実はこの12分間隔の2枚の試写画像で既に変化があった事に
その時点で気づいていました。
予想に反して、今度は薄明も終わらない早い時間にやって来た事になります。
ガッカリ はしたものの
もしかすると、遅い時間にもう一度やって来るのかも知れない
と思い直し、22時ころからタイマー撮影を行いました。
( 賢明な皆さんはこれまでの画像から既に結果はおわかりになったはず )

タイマーで撮った画像です ↓
この夜はウィンブルドンテニスの錦織の出場が無かったため早めに就寝
20時30分の試写画像と翌朝の確認画像が同じということは、見るまでも無く・・

・・・・・・・・・・・・
二夜連続で裏をかかれ、このままで終わってなるものか!!
という気持ちでいっぱいだったのですが、
心配な事が ・・
今回使用しているカメラはより高感度設定ができるということで
天体写真用メインカメラの EOS 6D(HKIR改造)
2夜で2,000枚というカメラの耐久試験のようなことをやって
もし故障したら

そこで三夜目は
タイマーリモコンはやめて、ステラショットを投入することに。
その結果については 次号 につづく

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この「穴掘るもの」の正体を早く知りたいのですが、
ふるまいは実に紳士的(?)です。
掘った穴の近くにはミニトマトが色づき、
他の「かたてま野菜」も育っています。
毎日やってきているのに まったく被害がないばかりか、
穴以外に、やってきた痕跡すら残っていないのです。
赤くなったミニトマトの 「モモちゃん」 は甘かった

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いまさらですが・・ コンポジット「基本はトーナメント方式」 を検証

2019年07月08日 | 画像処理のはなし
七夕の昨夜も雲の薄い部分で星は見えたものの機材を設営する気にはなれず。
このまま満月期に入って、次に撮影の機会が来るのは月が下弦になる25日以降。

取りあえず今やれそうなことは「天体アルバム2019」の4~6月撮影分
画像再処理くらいなのですが、再処理といっても何をどう見直したらいいのか。
こんな時ほど基本に返って・・・ということで

約10年前ニ購入した ステライメージ Ver.6 公式ガイドブック
このガイドブックの第1章に 『 コンポジットの基本はトーナメント方式 』 との解説があり、
2枚・4枚・8枚と加算平均で重ねて行くことが推奨されています。
また6枚、7枚などの半端な撮影枚数の場合は
加算によるコンポジット方法が推奨されていました。
当時は天体写真の画像処理を始めたばかりのころだったので
基本は無視できなかったはずなのですが、
演算処理のケタ数は余裕があり、一括加算平均でも問題はないと思われる
処理に使える撮影画像はすべて使いたい(それも加算平均で)
PCの能力(含むメモリ容量)があれば、一括加算平均の方が短時間で処理が可能
との判断から、ずっと 一括加算平均 でコンポジットしてきました。

たぶん当時も簡単な検証は行っていると思うのですが、
本当に「 トーナメント方式によるコンポジット」 に優位性があるのかどうか?
改めて比較検証を行ってみました。
以下は各処理後の比較画像です。

左右どちらの画像がよりノイズが低減されているか判定願います。
どちらが一括で、どちらがトーナメントでコンポジットしたものかは後程発表します。
○ ダーク・フラット処理を行った後にホット・クールピクセル処理
○ ベイヤー・RGB変換を行った後に一括またはトーナメント方式でコンポジット
○ レベル調整で表示幅を狭めて、ノイズが目立つようにしてあります
○ 各表示画像は500x500ピクセルで切り出した等倍画像です

2019/04/05am M101 VC200L 15分×8枚 ISO6400
2019/04/13am M63 VC200L 15分×8枚 ISO6400
2019/05/03am M106 VC200L+RedHD 15分×8枚 ISO6400
2019/05/04 触角銀河 VC200L+RedHD 5分×8枚 ISO6400
2019/05/07 NGC4565 VC200L+RedHD 10分×8枚 ISO6400
2019/05/08am S字状星雲付近 VC200L+RedHD 5分×8枚 ISO6400
2019/05/30am へびつかい座ρ星付近 NFD400mm 4分×16枚 ISO3200

私の判定は左右ほとんど同じ。あえて言えば右のほうがわずかザラついているような・・
ちなみにトーナメント方式でコンポジットしたのは右側の画像でした。

実は検証しながら考えてみたのですが、
ノイズが目立つ1枚画像だけを一気に重ね合わせるより、
まずは2枚ずつ重ねてS/Nが改善されたものを重ねていく方が好結果かも・・と。
検証結果はそうなりませんでした。
もしトーナメントの優位性が検証できれば、再処理で過去画像が改善されたかも知れないのですが。
(ちょっと残念な気も)

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前回記事の編集後記に
最近家の裏に穴を掘っている犯人をタヌキと隣のオバさんが言っていた
と書いたのですが、家内は”イノシシ”って聞いてたそうです。
今朝も穴が深くなっていたので来ていたようです。
今夜も暇なのでイノシシかタヌキか、ちょっとカメラを仕掛けてみます。
真夜中から朝方までタイマーリモコンで10秒露光の繰り返しでどうかな

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