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雲の上には宇宙(そら)
雪国越後にて、30年ぶりに天体写真に再チャレンジ!
おりおんショット(ただいま撮影中画像)のすすめ
2015年01月29日
|
画像処理のはなし
また冬空に戻って撮影ができませんので、今回はわたしのブログでも恒例になりつつある
おりおんショット
の画像処理について。
(注).
『
おりおんショット
』・・・
わたしも参加している「ブログ村ランキング」の天体写真仲間の
おりおん
さんが
撮影中の様子を、撮影した天体画像と合わせて毎回ブログ掲載したことからそう呼ばれるようになりました。
調べてみたら私が最初におりおんさんの真似をして撮ったのは2013年9月のようです。
これが最初のおりおんショット?
たまたま冷却デジカメを前年に購入してカメラが2台あった事もあるのですが、
ほんとはメイン機材で撮影中に、何もしないで待っているのは
もったいない
という事からでした。
今では星座線を入れたり、メイン機材で撮影したエリアを示したりして天体の案内図の役割も。
最近では短時間露光の固定撮影一枚から、複数枚撮影したものをコンポジット(重ね合わせ)して
おりおんショットもできるだけきれいな画像を目指しています。
先日(20日夜)撮った西に傾いたラヴジョイ彗星撮影中のおりおんショットです。
固定撮影で30秒露光の1枚画像です。
TAMRON Zoom(f=17mmF2.8) ISO1600 ソフトフィルタ kissDX(SEO-SP2)
固定撮影のため、星の流れが目立たないよう広角レンズで露光時間を抑えています。
ソフトフィルタを使用すると明るい星が目立ち、星座が分かりやすくなります。
通常のおりおんショットとしてはこれでいいのですが・・
30秒露光の画像を6枚撮影してそのまま重ねてみました。
固定撮影のため約3分間で肝心の星がずれてしまいました。
(撮影機材もオートガイド追尾によリわずかブレている。)
そこで今度は星の位置を合わせて重ね合わせ。(ステライメージを使用)
今度は地上が流れてしまいました。 ここまでは画像処理といえるのですが・・
上の2枚のいいとこどりで張り合わせてみました。
画像加工には大昔に買ったPaint Shop Proというソフトを使っています。
完成した
おりおんショット
プラス
(?) です。
継ぎ目は画像加工技術で目立たなくしてます。
そうなんです。画像処理技術は人並みでも、私には並外れた画像加工技術が。
となれば、もっと露光時間を増やしてみたら・・
ただ露光時間を延ばすと星が流れてしまう。
しかし、物持ちのわたしにはコンパクト赤道儀(ToastPro)があった。
11/21amにコンパクト赤道儀で2分露光で撮ったおりおんショットです。
( オリオン座 M78星雲 撮影中 )
2分露光の一枚画像です。ノータッチガイドで追尾してるので星が流れていません。
これでも立派な(?)おりおんショットですが。
更に4枚を星の位置を合わせて重ね合わせ。
撮影機材ができるだけブレないように重ねてみると。
いいとこどりして重ねてみました。
かなりの画像加工技術でしょう?
最後に調子にのって、総露光時間24分(3分×8枚)ものおりおんショットです。
( ぎょしゃ座 まが玉星雲 撮影中 )
2015/01/20am TAMRON Zoom(f=17mmF3.5)ISO1600 ソフトフィルタ kissDX(SEO-SP2)
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雪国の冬につき、退屈しのぎにやってみたのですが
星を追尾している機材を、星空と一緒にノータッチガイドで撮るというのは、
もはやおりおんショットと呼べるかどうか?
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こちら
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雲上
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ヨンニッパには ちょっとつらい、しし座の銀河(M95・M96付近)
2015年01月27日
|
天体写真(系外銀河)
雪国の冬に晴れてくれた20日夜、翌朝薄明で明るくなるまで撮り続けた
しし座のM95・M96銀河付近です。
M95・M96
銀河 付近
(しし座)
画像クリックで拡大してご覧ください (拡大時で元画像の35%)
メシエ天体が3つ入っているのですが、ヨンニッパで見栄え良く撮れるエリアではなさそうです。
撮影DATA
:
2015/ 1/ 21am
04:20’~
canon NFD
400
mm F2.8
(手製絞りF
4
相当)
露出
5分×16枚
コンポジット ISO 1600 Cooled
60D
(気温-3.9~-3.5℃ 冷却 オフ) LPS-P2FIL
EM-200USD赤道儀 ORION SSAG ガイドスコープGS-60S PHD2 Guiding ステライメージ7
ヨンニッパでは小さすぎるので、メシエ天体部分をトリミングで拡大してみました。
M95は今回の画像からも棒渦巻銀河の構造が確認できますが、
前回記事の
M81
銀河の3倍も遠くにあるため暗く小さく、とても写しにくい撮影対象になります。
M95
と
M96
については昨年4月にもR200SSにエクステンダーを付けて(合成f=1120mm)撮影しています。
掲載記事はこちら
→
恒例の
ただいま撮影中
の
おりおんショット
です。
( 上部の斜めの暗線は電線です。)
黄色の枠内が今回の撮影エリアです。
TAMRON Zoom(f17mmF2.8) 30秒露光×6枚コンポジット kissDX(FIL改造)
今回もヨンニッパレンズに、露除けも兼ねたF4手製フードを取り付けていたのですが、
湿度98%、気温-4℃で朝方には三脚にも霜が付き、ついにレンズにも曇りが発生。
ただ撮影した画像には明るい星が少なかったせいか、曇りによるにじみは目立ちませんでした。
================================================
20日夜に撮影したストックはこれでおしまいです。
晴れれば月の撮影でもいいのですが、また冬型の天気に戻りそうです。
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ヨンニッパで春の銀河 (おおぐま座M81・M82周辺)
2015年01月25日
|
天体写真(系外銀河)
20日夜遅く貴重な晴れ間があったのですが、彗星を撮ったりしているうちに、
肝心の冬の撮影対象は西に傾いてしまいました。
そこで400mmの焦点距離では短いのですが、春の系外銀河をヨンニッパで撮影する事にしました。
出番の少ないヨンニッパレンズの解像力を知る事が目的です。
M81
・
M82
銀河 周辺
(おおぐま座)
画像クリックで拡大してご覧ください (拡大時で元画像の35%)
中央にある渦巻銀河が
M 81
、その上にある不規則銀河が
M 82
です (上が赤緯の北の方向)
撮影DATA
:
2015/ 1/ 21am
02:11’~
canon NFD
400
mm F2.8
(手製絞りF
4
相当)
露出
5分×18枚
コンポジット ISO 1600 Cooled
60D
(気温-2.7~-3.3℃ 冷却 オフ) LPS-P2FIL
EM-200USD赤道儀 ORION SSAG ガイドスコープGS-60S PHD2 Guiding ステライメージ7
予想していたより銀河が明瞭に写っていましたが、このレンズの欠点といわれている
蛍石レンズ
(注)
保護用に前面に入れてある平面ガラスで明るい星に にじみが発生しています。
( 画像右側で楕円銀河のように見えているのは5.7等の恒星です。)
(注)2015.12.16 追記・・蛍石では無く、UDレンズのようです。
ヨンニッパレンズの解像力を口径20cmの反射鏡筒(R200SS f=800mm)と比べてみました。
昨年
R200SS
で撮った画像
(左下の銀河はNGC 3077)
今回
ヨンニッパ
で撮った画像の同じ範囲をトリミングしてみました。
ヨンニッパの画像は中央部をトリミングしたもの、口径もF4(D=100mm)に絞っている事を考慮すると、
にじみさえなければ健闘していると言えると思います。
広角レンズで撮った撮影中の画像です。
TAMRON Zoom(f17mmF2.8) 30秒露光×5枚コンポジット kissDX(FIL改造)
焦点距離わずか17mmですが、等倍画像ではM81,M82の存在がわかります。
================================================
次回はこの後撮った、しし座の銀河の予定です。
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ヨンニッパで撮った「まがたま星雲」(ぎょしゃ座) ほか
2015年01月23日
|
天体写真(星雲・星団)
20日夜、移動性高気圧の通過で雪国のこの時期に貴重な晴れ間がありました。
雲が切れたのは遅かったのですが、ラブジョイ彗星が撮れたあと朝まで撮影することができました。
ヨンニッパレンズで彗星の次に撮ったのは。
IC410
と
IC405(まが玉星雲)
(ぎょしゃ座)
左側が
IC410
、右側が
IC405まが玉星雲
です
撮影DATA
:
2015/ 1/ 21am
00:13’~
canon NFD
400
mm F2.8
(手製絞りF
4
相当)
露出5分×18枚コンポジット ISO
1600
Cooled 60D (気温-2.4~-2.7℃ 冷却 オフ) LPS-P2FIL
EM-200USD赤道儀 ORION SSAG ガイドスコープGS-60S PHD2 Guiding ステライメージ7
この時期めったに晴れないので短時間で一杯撮りたいのですが、
この星雲も淡い部分を出すため総露光時間1時間半かけています。
ぎゃしゃ座の五角形の中にある ”い”の字を逆さにしたようなコンビの星雲ですが、
2年前にもサンニッパレンズで更に左側の星雲を含めてトリオでも撮影しています。
もともとピントがシビアなヨンニッパレンズですが、今回も撮影中にピントがわずかに移動しました。
ピント確認用のバーティノフマスク画像。左がまがたま星雲撮影前、右が撮影後(交点がわずかズレている)。
レンズには手を触れてないので、気温の変化によるものと思われます。
ただいま撮影中
の画像
(通称
おりおんショット
)
ですが、今回は3分露光でコンパクト赤道儀で撮影しています。
前にも書いたようにこの時期の晴れ間は貴重です。
長時間露光中、ボケーッとこたつで待つのももったいないので
もう一台のカメラでも撮影しました。
おりおん座中心部
撮影DATA:2015/01/20 23:49’~ TAMRON Zoom (f=50mm F3.5) 3分×6枚
ISO1600 kissDX(FIL改造) LPS-P2FIL TOAST Pro
すでに西に低くなり、木の枝と隣家の屋根にかかってしまいました。
シリウス(おおいぬ座)以北
撮影DATA:2015/01/21am 00:20’~ TAMRON Zoom (f=50mm F3.5) 3分×8枚
ISO1600 kissDX(FIL改造) LPS-P2FIL TOAST Pro
レンズの曇り止めにヒーターを巻いていたのですが、熱すぎてレンズ内に曇りが発生。
ふたご座から沈むぎょしゃ座
斜めに横切る黒い影は電線です
撮影DATA:2015/01/21am 01:23’~ TAMRON Zoom (f=17mm F3.5) 3分×8枚
ISO1600 kissDX(FIL改造) LPS-P2FIL Soft FIL TOAST Pro
ぎょしゃ座の黄色の枠が今回ヨンニッパで撮影したエリアです。
なぜかふたご座の星雲って一度も撮ったことがありません。
もったいない
。といえば、今回はおりおんショットも凝ってみようということで、
すでに、おりおんショットにもコンポジットを使っていたのですが、
今回はコンパクト赤道儀で1枚3分露光を8枚ノータッチガイド撮影を行いました。
つまり
オートガイドで撮影中の様子をノータッチガイドで撮影する
。
それをコンポジットで重ね合わせる
。 というものです。
目的は撮影中の様子を素晴らしい星空を背景に作成することなのですが。
どうなると思います?
ブログ記事作成をそっちのけでいろいろやってみたのですが・・
機会があれば報告したいと思いますが、とりあえずは
やめておいた方が良い!
おりおんショットは手軽にシンプルに。
================================================
次回は同じ夜にヨンニッパで撮影した春の銀河の予定。
焦点距離400mmで遠くの銀河がどこまで解像できるか。
徹夜から日が経ったのでまた晴れてくれてもいいんだけど。
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困らないけど、またラヴジョイ彗星撮れちゃった。(1/20)
2015年01月21日
|
天体写真(月・惑星・彗星)
先日18日に今年初めて星が顔を出し、
ラヴジョイ彗星(C/2014 Q2)
を撮影することができました。
ところが新月期のこの時期に一日おいて昨夜遅く雲が切れて、徹夜で撮影となりました。
午後10時前の天気予報が明日午前中”晴れ”だというので、
念のため外に出て空を見上げたところ雲の間から星が見えていました。
うまくすれば彗星くらいは写せるだろうと、コンパクト赤道儀(TOASTPro)を設置。
( 彗星は中央やや右側の上部に見えてます。 右側の茶色の縦線は電線です。)
彗星はまだスバルの近くにいて、高度もあるのですが次から次へと雲が来襲。
結局 枚数だけは撮れたものの・・
一応 彗星は写っているので、雲の少ない画像で処理してみました。
スバルの横を通り過ぎる
ラヴジョイ彗星
撮影DATA
:
2015/ 1/ 20
22:15’~
TAMRON Zoomf=17~50mm F2.8
(f=
50
mm F
3.5
)
露出2分×9枚コンポジット ISO
1600
Cooled60D
(冷却オフ) LPS-P2FIL ToastPro ステライメージ7
今回も撮影中に電線に接近したため画像下部に変なカブリが発生しています。
彗星はスバルとの最接近を終えて離れつつあります。
このあと、雲が少なくなったためヨンニッパで本格的に撮影をする事にしました。
撮影中のおりおんショットです。
30秒露光の画像3枚を重ね合わせています。(TAMRONZoom f17mmF2.8 kissDX(SEO-SP2))
設営に時間がかかったため、彗星の高度はすでに34度まで下がっていました。
今回もヨンニッパレンズで撮影しています。
1月20日の
ラヴジョイ彗星
(C/2014 Q2)
各画像の彗星の核の位置を合わせて重ねています。(彩度は控えめにしたのですが・・)
撮影DATA
:
2015/ 1/ 20
23:09’~
canon NFD
400
mm F2.8
(手製絞りF
4
相当)
露出3分×15枚コンポジット ISO
1600
Cooled 60D (気温-1.8℃ 冷却 オフ) LPS-P2FIL
EM-200USD赤道儀 ORION SSAG ガイドスコープGS-60S PHD2 Guiding ステライメージ7
おまけで、先日撮影した彗星画像から星だけを消そうとしたのですが・・
どうしても星のカス(?)が残ってしまいます。
(SI7のσクリッピングでコンポジット)
今回は朝まで撮影できましたので彗星の他にも星雲や春の銀河も撮影できました。
処理が終わったらブログに掲載いたします。
================================================
昨夜はまったく想定外でした。
でもあとでわかったのですが、移動性高気圧が通過していたようです。
それなら雪国でも晴れるわけだ。
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