雲の上には宇宙(そら)

 雪国越後にて、30年ぶりに天体写真に再チャレンジ!

”貯光” 途中のプレアデス星団

2021年10月28日 | 天体写真(星雲・星団)
10日夜(正確には11日早朝)に撮った最後のタイトルになります。

和名 ”昴(すばる)” でおなじみの おうし座のプレアデス星団になります。

M45 プレアデス星団  (おうし座)  
M45(和名 すばる):距離 443光年 視等級 1.6 等級  視直径 120’ 散開星団 
( 画像クリックで 元画像の25%サイズで表示します )
( 上が北の方角になります )

撮影DATA : 2021/ 10/ 11am 02:59’~  Vixen VC200L+レデューサーHD(合成fl=1,386mm)
露出 10分 × 枚 + 分 × 枚 ISO 6400 LPS-D1 EOS 6D (HKIR改造)
タカハシ EM-200 Temma2M マイクロガイドスコープ 60 ToupCam 
ステラショット2(導入・ガイド・ディザリング撮影ステライメージ9(画像処理)

早朝には透明度が良くなってきたように思いましたが、にぎやかな冬の星座が上ってきたせいかも知れません。
撮影時の透明度の記録にもなる ”只今撮影中ショット” です。 ↓
04時03分ころ~ TamronZoom(f17mmF2.8) 30秒×6枚 ISO1600 ソフトフィルター kissDX(フィルタ改造) 三脚固定撮影
写真のようにくっきりではありませんが、肉眼でも小さくぼんやりと見えていました。

越後では 数少ない星の見える夜に何を撮るか悩みそうですが、
逆にそれなら見栄えのするメジャーな対象から撮るしかない・・ という事に。
更に 比較的短時間の露光でも、過去に撮影した画像があれば
どんどん合わせて画像処理すれば、”どんどん良くなる法華の太鼓” というわけです。
( わたしはこれを ”貯光” と呼ぶことにしました )

そんな訳でこのすばる 昨年は撮っていないのですが、
今年 真冬の2月に撮影していました。( 星が見えるだけでも奇跡的(?)な越後の冬に )
真冬2月に撮影したブログ記事は → こちら

これで総露光時間は倍の約3時間余、まだまだ ”貯光”不足 ですが掲載します。

これで画像ストックが底を尽きましたので、次回の記事が何になるか不明です。

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明日は下弦の月でいよいよ新月期に入るのですが、
予報では 夜はずっと雲が付きまとう空になりそう。

家の周りでいま咲いている リンドウミツバチ の2ショット

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さんかく座M33銀河(庭撮りではそろそろ限界?)

2021年10月22日 | 天体写真(系外銀河)
前回記事に続き、さえない雲予報にもめげずに今月10日夜に撮った2タイトル目になります。
撮れるときにはまずメジャーなものから先にという事で
系外銀河 No.2の さんかく座 M33です。

M33  (さんかく座)  
M33(NGC598):距離 300万光年 視等級 5.7 等級  視直径 73’×45’ 渦巻銀河 
( 画像クリックで 当ブログ最大サイズで表示します )
( たて構図で撮っているため 北の方角は右側になります )

撮影DATA : 2021/ 10/ 11am 00:20’~  Vixen VC200L+レデューサーHD(合成fl=1,386mm)
露出 10分 × 枚 + 分 × 枚 ISO 6400 LPS-D1 EOS 6D (HKIR改造)
タカハシ EM-200 Temma2M マイクロガイドスコープ 60 ToupCam 
ステラショット2(導入・ガイド・ディザリング撮影ステライメージ9(画像処理)
露光時間が2時間にたらず、透明度も良くなかっため画像が荒れてしまいました。

この銀河は昨年も撮っていましたので、合わせて画像処理をしてみました。
昨年のブログ記事は → こちら
合計の総露光時間は一気に4時間半、撮影時の縦構図でどーんと掲載します。

銀河周辺部の淡い部分まで見えるようになりました
これでも全体画像だと縮小表示になってしまうので、銀河中心部を等倍でトリミングしてみました。
銀河内の赤い散光星雲がいくつも写っていますが、
特に目立つ左上の巨大な散光星雲は単独で NGC 604 と名付けられています。

この夜の透明度の悪さがわかる ”只今撮影中ショット” です。 ↓
01時20分ころ~ TamronZoom(f17mmF2.8) 30秒×6枚 ISO1600 ソフトフィルター kissDX(フィルタ改造) 三脚固定撮影

このあと朝まで撮ったのは、これも超メジャーな あの星団です。

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もう70代という年齢と、星空に縁遠い日本海側 であることを思うと
もう “ポチッ” は控えようと思っています。
となると、毎年同じ機材・カメラで撮る事になるわけで
各対象の総露光時間が毎年増えていく事になります。
いつの間にか総露光時間10時間なんて・・・ それはそれで面白いかも。

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ダメ元で撮った らせん星雲(みずがめ座)

2021年10月17日 | 天体写真(星雲・星団)
10月は新月期の3日夜に久しぶりに撮影できたのですが、その後は再び雲の多い天気に。

そんな中で新月を4日ほど過ぎた10日夜の雲予報は
深夜に雲が薄くなる時間帯がある というもの。
予報では真夜中にせいぜい2,3時間撮れるかというものだったのですが、
夕方の晴れ具合から思い切って設営する事にしました。
結果としては早い時間帯は雲があったものの、予報より雲は薄眼で朝まで撮影できました。

事前の撮影プランでは 最初のタイトルは21時に南中する南天のらせん星雲でした。
ただ雲があったため撮影を開始できたのは22時を過ぎていました。
もともと南天低めの星雲ですが、撮影開始が遅れた事もあり露光時間は1時間余りとあきらかに不足。

NGC7293 らせん星雲  (みずがめ座)  
NGC7293(中央):距離 700光年 視等級 13.5 等級  視直径 12.8’ 惑星状星雲 
( 画像クリックで 元画像の25%サイズで表示します )

撮影DATA : 2021/ 10/ 10 22:10’~  Vixen VC200L+レデューサーHD(合成fl=1,386mm)
露出 10分 × 枚 + 分 × 枚 ISO 6400 LPS-D1 EOS 6D (HKIR改造)
タカハシ EM-200 Temma2M マイクロガイドスコープ 60 ToupCam 
ステラショット2(導入・ガイド・ディザリング撮影ステライメージ9(画像処理)

調べてみたらこの星雲を前に撮ったのは、前回記事のIC342と同じ2018年11月3日の夜でした。
2018年に撮った露光時間1時間半の撮影画像を加えて処理してみた結果です。 ↓
まだ合わせても総露光時間2時間半でしかないのですが、
コントラストやノイズ面であきらかに向上しています。
南天低めの対象のため一夜の露光時間は限られますが、
毎年こつこつと撮り貯めれば『神の目』と言われたことのあるこの星雲の
”眉毛” もくっきりと浮かび上がってくるでしょう。

撮影時の定番となった『ただいま撮影中』ショットです。 ↓
22時30分ころ~ TamronZoom(f17mmF2.8) 30秒×4枚 ISO1600 ソフトフィルター kissDX(フィルタ改造) 三脚固定撮影
右側の衝立は自作の「灯火遮蔽パネル」で、脚立に取り付けてあります。
それでも星雲の光度が下がる中でお向かいの窓の明かりで2枚ほどカブって使えませんでした。

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これから満月を向かえるところで、下弦の月までは10日余り。
10日夜に撮ったタイトルはあと2つあるので、
一週間はブログの記事ネタはなんとかなりそうです。

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塵に埋もれた銀河IC342(きりん座)

2021年10月14日 | 天体写真(系外銀河)
前回記事のアンドロメダ銀河のモザイク撮影を撮り終えたのは4日早朝の1時40分ころ。
まもなく新月という時期なので月明かりの心配は無かったのですが、
次の対象を導入してから撮影するとなると薄明まで2時間ほどしかありません。
透明度も悪くなってきたこともあって
撮影対象選びに悩んで1時間ほど時間を無駄にしました。

結局 南中したばかりの きりん座のIC342を薄明で空が明るくなるまで撮りました。


IC342  (きりん座)  
IC342(中央):距離 700万光年 視等級 9.1 等級  視直径 21.4’ × 20.9’ 渦巻銀河 

( 画像クリックで 元画像の25%サイズで表示します )

撮影DATA : 2021/ 10/ 4 02:50’~  Vixen VC200L+レデューサーHD(合成fl=1,386mm)
露出 10分 × 枚 + 分 × 枚 ISO 6400 LPS-D1 EOS 6D (HKIR改造)
タカハシ EM-200 Temma2M マイクロガイドスコープ 60 ToupCam 
ステラショット2(導入・ガイド・ディザリング撮影ステライメージ9(画像処理)

空の悪さもあったのですが、2時間に満たない総露光時間では銀河の存在がやっと確認できる程度でした。
実はこの銀河はアンドロメダ銀河M31さんかく座M33銀河に次ぐ見かけの大きい銀河になります。
それなのにあまり知られていないのは
天の川銀河面に近く 濃い塵で本来の明るさが失われているためだそうです。
天の川銀河の中心方向ではありませんが、銀河面から10.5度しか離れていません
( ステラナビゲータ11を 銀系表示して作成 )

この銀河の存在を写真集「 FAR OUT 」 で知って以来、これまでも何回か撮っています。
最近では3年前(2018年11月4日)に同じ鏡筒・カメラで撮影していましたので、
今回の画像に加えて処理してみたのが下の画像です。
前回は総露光時間144分でしたので 合わせて4時間露光になります。
前回撮影時のブログ記事 及び 撮影DATAは → こちら

撮影時の空の状態の記録にもなる『ただいま撮影中』ショットです。 ↓
03時02分ころ~ TamronZoom(f17mmF2.8) 30秒×6枚 ISO1600 ソフトフィルター kissDX(フィルタ改造) 三脚固定撮影

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もう月が上弦を過ぎて明るくなってきましたが
今月はもう一夜撮影できました。
雲予報は悪かったのですが10日夜に3タイトルほど撮影。
”やはり”という空だったのですが、画像処理はこれから。

千葉に住む 孫娘のアパートの外壁工事で 我が家に疎開中の多肉植物です

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2年がかりのアンドロメダ大銀河(モザイク撮影で7時間露光)

2021年10月10日 | 天体写真(系外銀河)
久しぶりに徹夜撮影ができた3日夜の2タイトル目がこの アンドロメダ大銀河 です。
実は昨年11月にも撮影していたのですが、総露光時間4時間近くかけたものの
北部・南部のモザイク撮影だったため、もっと追加露光してからモザイク結合するつもりでした。
それが約一年後の10月になってしまったという訳です。
昨年(2020/11/14)の撮影DATA 及び ブログ記事は →こちら

昨年より灯火の影響が少ない遅い時間帯で撮影できたのですが、
昨年よりモヤッぽく透明度は悪い空でした。
風によるガイド不良も発生する中で、昨年の各モザイク毎の撮影枚数とのバランスに苦労しました。

今回 追加露光できた画像です。
< 北 部 >
撮影DATA : 2021/ 10/ 3 23:57’~  Vixen VC200L+レデューサーHD(合成fl=1,386mm)
露出 10分 × 10枚 + 分 × 枚 ISO 6400 LPS-D1 EOS 6D (HKIR改造)
タカハシ EM-200 Temma2M マイクロガイドスコープ 60 ToupCam 
ステラショット2(導入・ガイド・ディザリング撮影ステライメージ9(画像処理)

< 南 部 >
撮影DATA : 2021/ 10/ 3 22:45’~  Vixen VC200L+レデューサーHD(合成fl=1,386mm)
露出 10分 × 枚 + 分 × 枚    *以下は<北部>と共通

昨年も同じ鏡筒・カメラで撮影しているのですが、撮影時刻や空の透明度が異なり
モザイク結合すると色合いの違いが目立ち、何度もやり直しました。
( 上に掲載した今年撮った画像だけの色合わせは手を抜いています )

昨年の撮影画像と合わせて総露光時間7時間分を処理した結果です。

アンドロメダ大銀河  (アンドロメダ座) ×2モザイク  
M31(NGC224):距離 254万光年 視等級 4.3 等級  視直径 190’×60’ 渦巻銀河 
M32(NGC221)(中央やや下):距離 290万光年 視等級 8.1 等級  視直径 3.7’×3.2’ 楕円銀河 
M110(NGC205)(右上):距離 290万光年 視等級 8.1 等級  視直径 15’×9’ 楕円銀河 
( 画像クリック箇所に応じて上下に分割して 当ブログ最大サイズで表示できます )

構図のズレや、ディザリング撮影による写野の移動などから
モザイク結合する際にどうしてもトリミングせざるを得ないのですが、
ステラショット2による導入のおかげで、トリミングは少なめに済んでいます。

透明度の悪さがわかる『ただいま撮影中』ショットです。 ↓
00時58分ころ~ TamronZoom(f17mmF2.8) 30秒×6枚 ISO1600 ソフトフィルター kissDX(フィルタ改造) 三脚固定撮影


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長焦点の鏡筒でアンドロメダ銀河の全体画像が完成。
モザイク撮影とフルサイズカメラのおかげもあるのですが、
2年かけた たっぷり露光の成果もあると思います。

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