雲の上には宇宙(そら)

 雪国越後にて、30年ぶりに天体写真に再チャレンジ!

異なる鏡筒・カメラの画像をコンポジット_その3(関数電卓からエクセルへ)

2024年07月29日 | 画像処理のはなし
わが越後の梅雨明けは8月に入ってからになりそうなので、引き続き同じテーマでの記事になります。
今回「異なる鏡筒・カメラの画像をコンポジット」の題材に選んだのは、
カシオペア座の端にある「バブル(しゃぼんだま)星雲 付近」の過去の撮影画像です。

以下の3つが今回選んだ題材で、以前の処理画像になります。
撮影時期が新しい順に並べると

2023年8月12日 撮影鏡筒:R200SS(PH)fl=760mm カメラ:ASI 533MC ↑

2017年9月26日 撮影鏡筒:R200SS(PH)fl=760mm カメラ:Cooled 60D ↑

2015年9月10日 撮影鏡筒:R200SS(PH)fl=760mm カメラ:Cooled 60D ↑


作業手順は 前回記事 に記載したように
①.各画像に共通する2つの星を選んで・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
②.それぞれのピクセル座標をメモする・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
➂.「ピタゴラスの定理」を使って関数電卓で2星間のピクセル数を算出・・・・・・・・・・・・・・
④.2星間のピクセル数が同じになるよう、ステライメージで「画像解像度」を変更する
⑥.画像解像度をそろえた画像をコンポジットする・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
⑦.コンポジットできた画像に対して、通常の画像処理を行う・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
なのですが
関数電卓を使って2星間のピクセル数を求める作業がとても疲れました。
まして対象画像が3枚、4枚にもなれば、コンポジットが終わった時点でぐったり。
改めて画像処理をやりなおすエネルギーが残っていません。
そこで、”電卓”ではなくエクセルを使うことにしました。
最近は一覧表の作成などで使うことが多かったのですが、エクセル本来の表計算として久しぶりに使ってみました。

以下が作成したエクセルのシートで、今回のコンポジットまでの作業にさっそく使ってみました。
入力が必要なのは、使用する各元画像のピクセルサイズと、各画像の2つの星のピクセル座標だけ(あとは必要によりメモとして記入)
以上を入力するだけで
.各画像の2星間のピクセル数
.各画像の画像解像度の比率
.各画像のステライメージでの「画像解像度」設定値(どの画像を基準にするかで選択

今回は2星間のピクセル数の多い画像A(画像解像度の高い画像)を基準画像としたので、
画像Aはそのまま変更せずに、画像B・画像Cの画像解像度を表示値に変更しました。

(参考):[2星間のピクセル数] で 使用しているエクセル関数は =SQRT((H7-L7)^2+(I7-M7)^2) ・・・ 画像Aの場合

今回の3つの画像のうち、2017年・2015年の画像は同じ鏡筒。同じカメラで撮影しているのに
なぜかこれまでコンポジット処理された形跡がありません。
そこで今回 画像B・画像Cとして別画像として処理したのですが、
上のエクセル計算表を見ると、2星間のピクセル数が微妙に異なっています。
比率でみればわずか0.2%の差ですが、ピクセル数では7ピクセルになり重ね合わせると星のズレがわかります。
撮影時の気温の差などで鏡筒の焦点距離が微妙に変化したのでしょうか?

3年分の撮影画像を画像解像度変更後コンポジット、画像処理しなおした結果です。↓
( 各年の画像を加算平均 完成画像を約60%に縮小したもの )

今回の画像統合の効果を検証するため、バブル星雲付近の等倍切り出し(縮小なし)画像で比較します。

評価のポイントとしては、2023年のASI533MCで撮った画像と比較してどうか? というところでしょうか。


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今回で3回目となるこの連載記事、ふとそのむかし同じような事を書いた気がして
過去の記事を調べてみたら、10年前の2014年の1月に同じような連載記事を書いていました。
当時のカメラは初期のデジ一眼canon kiss DXで、2代目のCooled60Dに代わってまもないころ。
10年も経ってカメラはフルサイズのEOS6D
更に昨年からはCMOSカメラのASI533MCに代わりましたが、
10年前は雪雲で撮れない冬休み、今回は同じく雲の多い夏休みで、
ブログネタがなくて書いた記事というのは共通しています。

先日は孫と一緒に花火を見に地元の夏祭りへ、今回は夜店のくじは はずれ だったみたい


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異なる鏡筒・カメラの画像をコンポジット その2(作業手順)

2024年07月25日 | 画像処理のはなし
前回記事 に続き、今回は過去に撮った「鏡筒・カメラの異なる画像のコンポジット」の作業手順について。
使用するのは ステライメージ9 と 関数電卓。

コンポジット(重ね合わせ)というのは撮影時に何枚も撮っておいて、
それを画像処理時に重ね合わせる事によりノイズを低減するという基本的な方法ですが、
”同じ鏡筒含む補正レンズ)と同じカメラ” で撮影したものであれば
画像毎の多少のずれがあってもステライメージなどを使って重ね合わせることができます。
しかしながら同じ撮影対象であっても、鏡筒の焦点距離やカメラが変わると重ね合わせはできません。
(わたしが知らないだけで、世の中にはこれができるソフトもあるのかも・・)

今回、この通常はできない
”異なる鏡筒と異なるカメラ” で撮った撮影画像のコンポジット(重ね合わせ)
に挑戦した理由は、前回記事にも書いたように
●この十余年で同じ対象を撮った画像は増えたが、撮影鏡筒(補正レンズを含む)および
カメラが異なっているため過去画像の有効活用ができない・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
●年間を通じて夜間晴天日数の少ない日本海側では、総露光時間で10時間も撮るには
何年もかかってしまう (その間ずっと同じ光学系・カメラというのはつらい・・・・・・・・・・・・・

そして、もっとも大きな理由が
■現在 「星のふるさと館 」で展示中のわたしの写真展で、9月に予定している差し替え画像の準備で、
過去画像を加えた画像の再処理が可能なら活用したい、というもの。

前置きが長くなりましたが、それでは 今回行った作業手順について説明します。
□ 過去の撮影画像の選択
9月からの「秋・冬 」の対象でもある、NGC7331 & ステファンの五つ子 から 2017年・2020年に撮影したものをピックアップ。
詳細な撮影データは画像拡大で見てもらうとして、「異なる鏡筒と異なるカメラ」に関するデータについては
2017/ 9・・VC200L(旧レデユーサ) fl=1,278㎜ Cooled60D 4.3μ/pixel 総露光時間 130分
2020/ 8・・VC200L(レデユーサHD) fl=1,386㎜ EOS6D(HKIR) 6.5μ/pixel 総露光時間 92分

鏡筒の焦点距離が長いと画像解像度は大きくなり、カメラの1ピクセルのサイズが大きくなると画像解像度は小さくなる。
画像解像度・・・ある写野角をどれだけのピクセル数で描いているか ということで、
画像解像度が合っていない画像ではコンポジットでズレが発生する

上の二つの画像を比較すると、焦点距離では2020年の方が 画像解像度 が大きく
他方、カメラの1ピクセルのサイズでは2017年の方が 画像解像度 は大きくなります。
結局のところ、この二つの画像をコンポジットするにはそれぞれトータルでの画像解像度を正確に求める事が必要となります。

STEP -Ⅰ .各画像の画像解像度を求める

以下の作業はステライメージ9と 関数電卓 を使用しました
左側が2017年、右側が2020年の画像で、それぞれダーク・フラット処理およびコンポジットまで終えて保存されていた画像を利用しました)

手順  ステライメージ基準点指定を使って、両画像に共通な2つの星をマーキングします

手順  画像を拡大してそれぞれ(4つの星)の(X、Y)のピクセル座標を読み取りメモします

手順  次に画像解像度 算出のもとになる2つの星の間隔(ピクセル数)を、直角三角形の斜辺算出でおなじみの
「ピタゴラスの定理」を使って求めます。
(お忘れの方はこちら)→ 2星間のピクセル数(斜辺)=√ ΔX(底辺)² + ΔY(高さ)²
上の2017年の例では √ (2942-395) ² +(4422-568) ² =4619.58 となります

手順  算出した2星間のピクセル数から、2017年の画像の方がトータルで画像解像度が高い事がわかりました


STEP -Ⅱ .二つの画像の画像解像度を合わせる

ステライメージの 画像 メニューの「画像解像度」を使って両画像の画像解像度を合わせるのですが、
そろえる方法が二通りあります。
方法A) 画像解像度の低いほうを上げる(低い方の画像が拡大される)
方法B) 画像解像度の高いほうを下げる(高い方の画像が縮小される)
わたしが選んだのは(方法A)でした。(理由. 縮小するのは後でも可能だから)

( ステライメージ9の画像解像度変更の画面 )

手順  手順Ⅰで求められた2星間のピクセル数の値から、解像度の低い2020年の画像解像度を高くします。
では現在のピクセル数をどれだけ増やせば画像解像度が同じになるのか比率を求めます
4619.58 ÷ 3227.16= 1.43146・・・
現在の「幅」または「高さ」のピクセル値を ×1.43146・・倍 すれば2017年の画像の解像度と同じになるはずです。
「縦横比」が”固定”になっていれば、縦・または横のピクセル数を変えるだけで もう一方も自動的に変わります

手順  画像解像度変更後の両画像を比較します。

表示拡大率をそろえて2星間の間隔を比較すると大きな計算間違いはないようです


STEP -Ⅲ .二つの画像をコンポジット(重ね合わせ)する

関数電卓まで使ってここまでやってきたのは、鏡筒もカメラも異なる画像をコンポジットするためでした。
はたしてピッタリ重なってくれるのか

実はコンポジットを行う その前に、もう一つ選択しなければならないことが。
それはコンポジットする際に「加算平均」か「加算」か?
いつもなら「加算平均」なのですが、鏡筒が異なれば画像の明るさ(F値)も大きく違います。
おまけに設定感度も様々で、極端に撮影画像の明るさに差がある事も考えられます。
それを撮影データから推測することはかなりやっかいなので、
画像の明るさが大きく異なっても無難そうな「加算」で行くことにしました。

実際にコンポジットで加算をおこなった画像です。 ↓
これまで5、6タイトルほど実施したのですが、不思議とズレずにうまく重なってくれました。
ズレる事もありましたが、その原因は星のピクセル位置の読み間違いでした。(老眼なもので)

ここまでやれれば、あとはコンポジットができた範囲をトリミングして
ステライメージなどで画像処理を行うだけ。
画像処理を終えた統合画像になります。↓
総露光時間が220分に増えたことにより、従来よりきつめの画像処理が可能となりました

肝心なのは、これだけ手間をかけて元の画像より改善されたかどうかですが ・・
画像の一部を切り取って比較してみました。
NGC 7331 付近
左から 2017年・2020年の完成画像 そして右側が今回 両画像を統合して処理した画像です

ステファンの五つ子
画像の順番はNGC7331と同じ

実は画像解像度を上げる際の画像拡大でダメージが出るのではと思ったのですが、意外に健闘しています。
ただ、鏡筒・カメラの組み合わせによっては画像解像度に差がありすぎて破綻することも考えられます。

そこで 鏡筒・カメラの組み合わせによる画像解像度を推定できる一覧表を作ってみました。
これまでに撮影した画像が多そうなVC200L(HD)とEOS 6D(HKIR改造)の組み合わせを基準として作成してあります

数値が近い組み合わせ同士なら、画像解像度の変換も控えめに済むのではないかと考えています。

引き続き差し替え用画像に使える画像が得られるか検証を進めていきます。


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余り期待していなかったのですが、もしかしたら・・という結果が。
すべての画像とはいかないでしょうが、過去の画像もコンポジットに使えるとなれば
少なくともプリントが必要な写真展示には活用できそうです。

現在使用している真四角センサーのカメラ ASI533MCはプリントが苦手です。


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過去の異なる鏡筒・カメラの画像をコンポジット(PixInsightじゃないけど・・)

2024年07月22日 | 画像処理のはなし
関東甲信は梅雨明けしたようですが、わが「後」は置いてけぼり。
もっとも梅雨が明けても夜に雲の多い天気は毎年経験済み。
となれば
9月から予定している星のふるさと館の展示写真の入れ替えの準備でもと考えて始めました。

現在展示中の「春・夏」編の展示レイアウト (展示してかなり経ったので今回はボカシなしで)
現在展示されている写真は「春・夏」編なので、次は「秋・冬」編ということで
これまで10年余りで撮りだめた中から見栄えのする対象を選んで、撮影画像の再処理後にプリント。
となるのですが、”再処理”といっても同じステライメージを使用するわけで、マジックのような画像の改善は期待できません。
そこで新たな試みとして
同じ対象を撮った 鏡筒カメラ異なる画像をコンポジットして総露光時間を増やしてから
より強い画像処理を実施してみてどう変わるか?

退職後に「天体写真」を始めてじきにわかったことは、何枚も撮って「総露光時間」を増やす事の効果は絶大であるという事。
天候に恵まれない日本海側でも、何年もかけて撮り続ければ総露光時間10時間越えも可能である。と思っていたのですが、
しかし、現実は・・
何年もかけて同じ対象を撮影したものの、その間に撮影鏡筒(含む補正レンズ)および カメラが変わり
そのままではコンポジットができない画像が増えていきました。

主な 撮影鏡筒(含む補正レンズ)および 撮影カメラ の変遷
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2008. 4 EOS kissDX (フイルター改造) APS-C ピクセルサイズ=5.7μm・・・・・・
2009.5_ Vixen R200SS反射鏡筒・コマコレクター3(fl= 800㎜)・・・・・・・
2012. 7 SEO Cooled60D APS-C ピクセルサイズ=4.3μm・・・・・・・・・・・・・
2013. 2_ MPCC-MARKⅢコレクター (R200SS) (fl=800㎜)
2014. 9_ Vixen VC200L反射鏡筒(fl=1,800㎜)中古・・・・・・・・・・・・
2014. 9_ レデユーサー (VC200L) (fl=1,278㎜)・・・・・・・・・・
2015. 7_ コレクターPH (R200SS) (fl=760㎜)・・・・・・・・・・・
2018. 2_ レデユーサーHD (VC200L) (fl=1.386㎜)・・・・・・・
2018. 6 EOS 6D (HKIR改造) フルサイズピクセルサイズ=6.5μm ・・・・・・・・・
2023. 4 ASI 533MC Pro CMOSカメラ ピクセルサイズ=3.76μm・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
約15年の歳月とは言え、ずいぶんポチッたものですが
一番お金がかかったのはここにはないタカハシの赤道儀だと思います

今回はいかにポチッてきたかという話ではないので、話を戻すと
上の履歴から撮影鏡筒が増え、補正レンズが変わるたびに鏡筒の焦点距離が変わり
撮影画像の拡大率も変化。(焦点距離が長くなると狭い範囲を拡大して撮影)
それに加えてカメラが変わると1ピクセルの画素サイズも違って、同じ範囲の描画画素数も変化。
せめてカメラがずっと同じなら、鏡筒が変わっても写る範囲が変わるだけで
基本的にコンポジット(重ね合わせ)は容易だと思われるのですが、
最も技術の進化の恩恵を受けるデジタルカメラでそれは無理な話です。

結局、撮影対象は同じでも撮った時点での鏡筒(補正レンズを含む)と撮影カメラの組み合わせによって、
そのままでは重ねることのできない画像が増えてしまいました。
これを重ねるためには一方の画像を他方の画像に合わせて画像の解像度を変更する必要があります。
その後に重ね合わせる事により、総露光時間が増えた効果が得られるのではないか?

どうせ当分撮影できないのだし、成果が無くても差し替え画像の選択には役立つだろうと考えました。
「秋・冬」編の中心タイトルになるであろう「アンドロメダ銀河」「オリオン大星雲」は後回しにして
他の小粒でも個性的な星雲・銀河の数タイトルを終えてみた感想では、
組み合わせる画像同士が良好なら、総露光時間が増えるメリットが得られるという結果が。(あたりまえ?)

次回はその作業手順と、すでに検証が済んだタイトルの結果報告の予定です。

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実は当初、写真展の差し替え画像の作成にPixInsightのフリーライセンスを使おうかと思いました。
定期購読している「星ナビ」の読者の入選者はほとんど使っています。
フリーライセンスは45日間無料で使用できることから
どんなものか「習うより、慣れろ」と考えたのですが、
今月の「上越天体写真友の会(J-APA)」の月例会でPixInsightを1年使用している人に聞いたところ
未だ機能の全貌把握を行っている段階で、45日間では成果は無理、とのこと。
お盆は東京の孫たちも来るし、と今回は断念しました。
いつかは使う日がくるのでしょうか?


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14年後の皆既日食は見れるか?

2024年07月12日 | 天体写真よろず話
(お詫び)記事タイトルには”14年後”とありますが、記事作成時点では”11年後”が正解でした

前回撮影したのが5月17日の上弦過ぎの月ですから、早2ヶ月近く撮影できていません。
ずいぶん長い期間 趣味の「天体写真」から遠ざかっているのですが、梅雨時につき毎年の事ではあります。
これまでは せめてブログだけでも・・と
企画を立案して過去に撮った画像を使ったシリーズものを掲載したりして凌(しの)いでいたのですが・・
今年はモチベーション(動機づけ・やる気 )が一向に生まれてきません。
人はそれを”老化”という ?

そんなある日
小二になった孫娘が学校から「星のふるさと館」の夏休み行事のポスターをもらってきて
そこに 「じぃじ の名前がのってるよ」 というのです。
上越市内の小学校が夏休みに入る前に「星のふるさと館」が配布したようです。
「星のふるさと館」では今年4月から11月末まで私の写真展が開催中になっています。
写真展「雲の上には宇宙(そら)」 裏庭で撮った大宇宙 春・夏 編

さすがに一年間同じ写真じゃ見飽きちゃうだろうと、9月には作品の総入れ替えをやる予定
とは言ったものの、展示する写真についてはまだ何も検討していません。
過去の画像再処理やレイアウト検討、そしてプリントアウトまで考えるとそろそろ始めないと。

そこで退職により単身赴任生活の終わった2012年ごろから現在に至る撮影画像を再チェック。
次は「秋・冬」シーズンに撮ったものが中心になるのですが、太陽や月や惑星の写真も。
そこで目にとまったのが、『星ナビ 7月号』の「星空人生100年計画」という特集記事。
その中でこれまでに起こった「S級天文現象リスト(1950年以降)の一覧があり
その中で、退職した2012年に起こった天文現象の2つを自宅で撮影していました。

その一つ目が2012年5月21日の日本の太平洋側で見られた金環日食
東京をはじめ太平洋側の大都市では金環日食となったものの、天候は曇りで雲の合間から見えたようです
一方で新潟県上越市では部分日食となったものの、まあまあの天気で日食経過の大部分を撮影することができました
撮影DATA : 2012/ 5/21 タカハシ セミアポ90㎜ (fl=1200㎜)ISO 200  NDフィルター EOS kiss X2 タカハシ EM-200 USD  


二つ目 は 上記の日食の翌月2012年6月6日に起きた金星の日面通過です。
撮影鏡筒、カメラは 上の日食と同じ 撮影時刻の記録が残っていなくて、もっとも深く入り込んだ頃の撮影と思われます

当時の撮影ノートのメモ書きを見ると、”見た目も地味で特に準備もせずに撮影した” とありました。
実は見た目の地味さとは裏腹に金星の太陽面通過は非常にまれな現象で、
この撮影以後は 地球上では2117年12月まで見ることができないそうです。
その時わたしは170歳を数えており、とうてい現世で見ることはできません。

一方で先に紹介した日食の方はというと、あと11年待てば本当の皆既日食が上越市の自宅で見れる可能性があります。
その時わたしは男性の平均余命を越えているのですが、なぜか見れそうな気がしています。

2012年の金環食ほか、この先起こる皆既・金環日食帯の予報です。↓
富山天文台のHPより

ちなみに今回掲載した2つの写真の撮影画像は残っていないため、再処理せずに差し替え後の写真展に使うかもしれません。


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7月の新月期もまったく撮影できずに終わろうとしています。
また新しい企画でも考えないとブログの維持ができそうにありません。
我が家の『かたてま野菜』はこのところの雨模様と しつこい蚊で草取りもできず。
今では草に埋もれてしまったスイカは15回以上も人工授粉したのに、育ったのは2個だけ。
このスイカは6月27日に7番目に受粉したスイカ、もう一つはこの二日前に受粉した6番目になります

カラスにやられなければ 今月下旬から来月上旬にかけてが収穫時期。


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