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雲の上には宇宙(そら)
雪国越後にて、30年ぶりに天体写真に再チャレンジ!
『羽衣』星雲と名付けたい ”網状” 星雲 西側
2020年08月31日
|
天体写真(星雲・星団)
19日夜撮影の3タイトル目は超新星爆発の名残の はくちょう座
網状星雲(西側)
です。
NGC 6960 網状星雲 西側
(はくちょう座)
NGC6960
:距離 1400光年 視等級 - 視直径 90’ 散光星雲(超新星残骸)
( 画像クリックで 元画像の30%サイズで表示します )
( ほぼノートリミング 上方向が 北 になります )
撮影DATA
: 2020/ 8/ 19 23:32’~ Vixen
VC200L+レデューサーHD(合成f=1,386mm)
露出
8
分 ×
16
枚 +
3
分 ×
4
枚 ISO
6400
LPS-D1
EOS 6D
(HKIR改造)
タカハシ EM-200 Temma2M マイクロガイドスコープ 60 ToupCam
ステラショット2
網状星雲の西側を単独で撮ったのは5年ぶりでした
この星雲は「ベール星雲」「魔女のほうき星雲」という別名もあるようですが、
私としては”網状星雲”より、西側を個別に 天女の”羽衣星雲”と名付けたいです。
恒例となっている おりおんショット(ただいま撮影中の画像)です。
( 画像クリックで星座名を表示します )
三脚固定で低い位置から”エイヤァー”で撮影しているのですが、
「夏の大三角」のわし座のアルタイルが隠れてしまったので、もう1カット撮りました。 ↓
「庭撮り」なのにうらやましい空だとお思いでしょうが、6枚コンポジットで処理した結果です。
このあと この夜4タイトル目として
ペガスス座の
NGC7331とステファンの五つ子
を撮っているのですが、
薄明が始まり予定枚数を撮る事ができませんでした。
後日 追加撮影できましたので、そのタイミングに合わせてお見せしたいと思います。
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今朝は久々の雨となりました。
今朝 玄関横にて
今日はやっと猛暑日から解放されますが、
週間予報ではこのあと再び猛暑日があるようです。
今日は趣味部屋に閉じこもって、たまった撮影画像の処理をやるぞぉ。
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『創造の柱』は 想像しているより小さい(M16わし星雲)
2020年08月28日
|
天体写真(星雲・星団)
19日夜の2タイトル目はへび座(尾部)の
M16わし星雲
でした。
M16 わし星雲
(へび座)
M16
:距離 7000光年 視等級 6.4 視直径 7’(?) 散光星雲・散開星団
( 画像クリックで 元画像の25%で表示します )
( ほぼノートリミング 上方向が 北 になります )
撮影DATA
: 2020/ 8/ 19 21:49’~ Vixen
VC200L+レデューサーHD(合成f=1,386mm)
露出
3
分 ×
24
枚 ISO
6400
LPS-D1
EOS 6D
(HKIR改造)
タカハシ EM-200 Temma2M マイクロガイドスコープ 60 ToupCam
ステラショット2
24枚撮って すべて良好なガイド結果でした
一見すると大きく広がった薄赤いだけのこの星雲を有名にしたのは、
1995年 ハッブル宇宙望遠鏡で撮った中心部の画像が公開されたから。
『
創造の柱
』と呼ばれたその構造物は
わし星雲
の中央部、例えて言えば鷲
(わし)
の足の爪の部分。
上の全体画像からその部分を切り出してみました。 ↓
( 縮小なし等倍画像からトリミング )
この柱で何が ”創造” されているかと言えば
星
です 。
この「創造の柱」を撮りたいばかりに、庭撮りにはやっかいな南天のこの星雲を毎年のように撮っています。
どう厄介かというと・・
( 画像クリックで星座名を表示します )
↑ わし星雲を撮影中のおりおんショットですが
前回の
三裂星雲
にくらべれば少し高度がある反面 撮影中の電線通過が避けらません。
実はこの夜のメインタイトルだったため 星雲の南中時刻から撮影開始したのですが
その1枚目の撮影画像は・・ ↓
右側の黒い影は 電柱の構造物によるもの
電柱・電線通過まで待つのがもったいなかったため
当初予定の無かった「
三裂星雲
」を撮影する事になりました。
結局、わし星雲の撮影開始が 南中から1時間半後になってしまいました。
3分露光なら画像30枚分、ほんとにもったいなかった。
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困りました。
熱帯夜にも負けずに撮影して 画像ストックもできたのですが、
画像処理用のディスクトップPCのある趣味部屋が
連日30℃越で近づけません。(わたしの身体よりPCが心配で)
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前夜の悪夢から覚めて M20三裂星雲
2020年08月24日
|
天体写真(星雲・星団)
80日ぶりのガイド撮影を行った18日夜は、最後までガイドが暴れまくり
あきらめて3時前に撤収しました。
機材の撤収の際に東の空にオリオン三ツ星が上っていたのを見たのですが、
ベテルギウスの方向に見慣れないまぶしいほどの星がありました。
まさか
ベテルギウスの超新星爆発か
!?
あわてておりおんショット用の三脚固定カメラで撮影しました。 ↓
あとで撮影した画像を
ステラナビ
で確認したところ、
ベテルギウス
ではなく
金星
だった事がわかりました。
翌日19日の夜も星が撮れそうな予報だったため明るいうちに機材を設営しました。
前日のガイド不良の原因がわからない中で 不安もあったのですが・・
まさに何事も無かったかのように ほぼ完ぺきなガイド撮影を行うことができました。
百聞は一見にしかず、この夜の一タイトル目に撮った南天の星雲です。
M20 三裂星雲
(いて座)
M20
(中央):距離 5200光年 視等級 9.0 視直径 28’ 反射星雲・輝線星雲・散開星団
( 画像クリックで 元画像の25%で表示します )
( 上方向が北 になります )
撮影DATA
: 2020/ 8/ 19 20:20’~ Vixen
VC200L+レデューサーHD(合成f=1,386mm)
露出
3
分 ×
24
枚 ISO
6400
LPS-D1
EOS 6D
(HKIR改造)
タカハシ EM-200 Temma2M マイクロガイドスコープ 60 ToupCam
ステラショット2
24枚撮ってすべて完ぺきなガイドでした。
中央の星雲部分の拡大トリミング画像になります。 ↓
この星雲を撮るには撮影時期が遅すぎましたが、
薄明が終わってまもない時間でこれだけ撮れれば良しとしましょう。
( この星雲の明るさに助けられたというべきか ? )
参考に 撮影時の
ステラショット2
のガイドグラフです。 ↓
キャリブレーションデータは昨夜作成したものをそのまま使用(グラフのスケールは±1ピクセル)
お約束の撮影時の空(おりおんショット)の画像です。
( 画像クリックで星座名を表示します )
見た通り南天の撮影には邪魔者がいっぱい。
電線群通過により明るい星に斜めの光条が発生しましたが、コツコツと手作業で修正しました。
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翌日に撮ったにもかかわらず前回記事から間が空いたのは
趣味部屋が日中30℃越えで画像処理ができないため。
新潟はずっと雨が無く猛暑が続いています。
そんな猛暑でも今が盛りと元気なのが・・ ↓
わたしは「ヒュンヒュン百合」と呼んでるのですが、外来種の
タカサゴユリ
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80日ぶりのガイド撮影は悲惨なアート
2020年08月20日
|
天体写真(星雲・星団)
ずいぶんとブログ更新をさぼってしまいました。
ずっと星が顔を出してくれなかったせいなのですが
連日の暑さで趣味部屋に近づけなかったのも一因。(趣味部屋はクーラーなし)
新型コロナのせいで孫たちも来れず さみしいお盆が過ぎた18日、
やっと雲予報で星が見れそうな気配が。
ネオワイズ彗星祭りで2階にに置きっぱなしだった機材を降ろして、反射鏡筒用に組みなおしました。
予報が微妙だったため自宅裏口付近に設営したのは暗くなってから。
ガイド撮影は5月29日以来で約80日ぶりなので一抹の不安が・・
その不安が的中して
ステラショット2
のオートガイドが乱れっぱなし。
どうやったらオートガイドでこんな星のアートが書けるの?
何度もキャリブレーションをやり直し、ガイド設定値をいろいろ変えても安定しません。
撮影対象を変えて試してみたのですが・・
南天の
M16
の「
創造の柱
」の前を泳ぐ熱帯魚の群れ?
こぎつね座の
M27あれい星雲
ではアラビア文字?
久しぶりに 白鳥座の
網状星雲(西側)
はハングル文字
今回のガイドグラフは以前にも見たことがあるのですが
どうやって解決したかの記憶がありません。
結局、手の打ちようが無く3時前に撤収しました。
この夜に最も枚数を撮ったこぎつね座の M27 あれい星雲 を使える画像だけで処理してみました。
M27 あれい星雲
(こぎつね座)
M27
(中央):距離 1200光年 視等級 7.4 視直径 8.0'×5.7’ 惑星状星雲
ガイドズレ分の周囲をトリミング ( 画像は 元画像の25%で掲載しています )
( 上方向が北 になります )
撮影DATA
: 2020/ 8/ 18 23:34’~ Vixen
VC200L+レデューサーHD(合成f=1,386mm)
露出
3
分 ×
10
枚 ISO
6400
LPS-D1
EOS 6D
(HKIR改造)
タカハシ EM-200 Temma2M マイクロガイドスコープ 60 ToupCam
ステラショット2
24枚撮って半分も使えませんでした。
中央の星雲部分の拡大トリミング画像になります。 ↓
一応 おりおんショット(撮影中風景)も撮っておきました。 ↓
( 画像クリックで星座名を表示します )
TAMRON Zoom(f=17mm F2.8) 30秒×5枚 ISO1600 kissDX(SEO-SP2) 三脚固定撮影
星の写り具合から かなり透明度は悪かったようです
翌19日の夜も晴れたのですが、心配したガイドは・・
何事も無かったかのように完璧でした。
原因は「空の悪さ」と、「熱帯夜」だったのか?
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連日の猛暑の中にも秋の気配が感じられるようになりました。
越後では厚い雪雲に覆われる12月から2月の冬の3ヶ月の他に
6月から8月の3ヶ月も雲が多く天体写真のシーズンオフ。
1年の半分がシーズンオフとなる「天体写真」という趣味は
” 精神衛生上 ”も、 ” コスパ ”も よくありません。
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薄雲フラットでネオワイズ彗星に尾が生えた
2020年08月08日
|
天体写真(月・惑星・彗星)
今月1日にやっと
ネオワイズ彗星
を撮れたあとは、
月明かり以前に 雲が切れずにお手上げ。
それでも機材を2階から降ろす前にと、薄曇りだった4日の夜にフラット画像を作成しました。
実は1日に撮った画像は改・ヨンニッパレンズを絞り開放のF2.8で撮影したのですが、
作成済みのフラット画像は絞りF4 (ISO3200)用しかなく、フラット特性が合わなかったため
処理後の画像は大幅にトリミングせざるをえませんでした。
新たに作成したフラットは、彗星を撮影できた1日と同じ開放F2.8(ISO1600)で、
カメラの向き・方向及び時間帯も月明かりもほぼ同じに。
ただ薄雲のため肉眼では星は見えませんが、フラット用画像には星が写りこみます。
画像下部に 偶然ネオワイズ彗星の核らしきものが写っていました
これまでフラット画像の作成方法について試行錯誤してきましたが、
「実際の撮影に近いほど良い」というのが現時点での私の結論です。
つまり
〇 筒先より 距離
”∞”
の空を
・・・・・・・・・・・
〇 ドン曇りより できるだけ星空に近い薄曇りの夜空で
*
本来は星空でフラットが撮れればいいのですが、
星が明るく写りすぎて コンポジットで”
σクリッピング
”しても残ってしまいます
完成した改・ヨンニッパ F2.8(ISO1600)のフラット画像です。 ↓
ちなみに8秒露光36枚を「
加算平均(σクリッピング)
」しています
薄曇りの空で星の軌跡を残さないためのこつとしては
〇 固定撮影で星が移動していくようにする
・
〇 星が重ならないよう、撮影の間隔をあける
〇 できるだけ雲のむらの無い空の領域を探す
〇 撮影枚数をできるだけ多くする
・・・・・
参考に前回 流用したF4(ISO3200)のフラット画像です。 ↓
絞る事によって明るさが均一になるエリアが広くなることがわかります
今回作成したフラットの効果ですが、前回記事の掲載画像で比較してみました。
< フラット処理なし >
絞り開放の周辺減光が目立ちますが、電線の影で光度曲線が歪んでいます
< 前回流用したF4(ISO3200)フラット >
処理後は中央部と外周部で特性が異なるため、トリミングするしかありませんでした
< 新規作成したF2.8(ISO1600)フラットで処理 >
周辺減光やミラーケラレが補正され、周辺まですっきりとカブリの傾斜が浮かび上がりました
新しく作成したフラットで再処理した画像です。
** 恒星位置でコンポジット 撮影DATAは前回記事 参照
ほぼトリミングが不要になった今回の再処理画像で、かみのけ座のメジャーな銀河が2つ写りこんでいるのがわかりました。
ついでに 撮影を終了する間際に撮った画像も処理してみました。
左側上部の斜めに横切る黒い帯は 通過した電線によるものです
撮影DATA
: 2020/ 8/ 1 21:45’~
canon 改・ヨンニッパ(絞りF2.8)
露出
8
秒 ×
21
枚 ISO
1600
LPS-D1
EOS 6D
(HKIR改造)
タカハシ EM-200 Temma2M
ステラショット2
ステライメージ7
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予想通り、ファーストショットがラストショットになってしまいました。
明日には機材を2階から降ろすことにします。
ご縁の無かったネオワイズ彗星。(全国的にですが・・)
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