栗野的視点(Kurino's viewpoint)

中小企業の活性化をテーマに講演・取材・執筆を続けている栗野 良の経営・流通・社会・ベンチャー評論。

私募債の発行について

2006-05-08 18:45:11 | 視点
 もう少し資金があれば・・・。
あと少し自由に出来る資金があれば勝負に打って出られたのに・・・。
 資金がないために積極的な手が打てず、せっかくのチャンスをものに出来ず悔しい思いをしたベンチャー・中小企業は数多いに違いない。

 かといって銀行は実績や担保のないベンチャーにはなかなか融資してくれなかったり、融資額も少ない。
 もちろん金融機関との付き合いも大事である。
しかし、資金ルートは金融機関などの間接金融だけではなく、できるだけ多く持っていた方がいい。
 もう一つの方法として、市場から広く資金を集める直接金融がある。直接金融といえばすぐ上場による資金集めを思い浮かべるだろうが、上場前でも簡単に、広く資金を集められる「私募債」の発行という方法がある。
 ところが、この方法を意外に知らないベンチャー・中小企業が多い。
そこでリエゾン九州の5月例会では「私募債」とは一体どのようなものなのか。
誰でも自由に発行できるのか。
発行するときに気を付ける点は、など
私募債の発行について勉強する。
 参加は誰でも自由。

●日 時: 5月20日(土) 13:30 ~ 17:00

●場 所:福商会館2F(大名1-12-57)
      天神西通り、岩田屋本館(旧Zサイド前)の前に大福うどん、ケンタッキー
       フライドチキンがあり、その角を赤坂方向に入ると角から2、3軒目
       左手のビル(1FにPumaの赤いショップ)が福商会館
●内 容:
 1.「ベンチャーの資金調達のための株式と私募債の発行について」
   講師:広瀬隆明公認会計士
       北九州ベンチャーキャピタル(株)社長・広瀬公認会計士事務所所長
 2.発表企業
  バリアフリー商品の「重ねっとペーパー」
   発表者:(有)風伯 戸坂哲哉社長

「見えている」ことと「視る」ことは違う。

2006-05-08 00:14:09 | 視点
藤の花が見頃だ。藤棚の藤もきれいだが、山に咲く山藤もきれいである。
いままで三つ葉ツツジも山藤もその存在すら知らなかったが、あれが三つ葉ツツジ、これが山藤と教えられると、以来行く先々で目に付くようになる。
つくづく人間の目は便利に出来ていると思う。
それまでは見えていても気付かないものが、意識した途端に視えてくるようになるのだから。
人間の目を模したカメラのレンズにはこんな芸当は出来ない。
せいぜい焦点を合わした物以外をぼかすぐらいが関の山だ。

「見える」と「視える」は違う。
大事なのはいかに「視る」かということで、漠然と「見」ていても何も視えてはこないだろう。
「視る」時に必要なのは自分の視座、つまり価値観である。
きちんとした価値観を自分の中に持たない人は物事を見ていも、ただ見(え)ているだけで実際には何一つ視えてないのと同じことである。
私は講演の時などにこのことを例えて英語のseeとlookの違いだとよく言っている。