栗野的視点(Kurino's viewpoint)

中小企業の活性化をテーマに講演・取材・執筆を続けている栗野 良の経営・流通・社会・ベンチャー評論。

思考しない現在人

2006-05-26 00:08:29 | 雑感
 最近、人と話をしていて会話が成り立ちにくいもどかしさを感じる。
どうも話(議論ではない)が噛み合わない。
「そのことはさっき説明しただろ」という場面が何度も繰り返される。
まるでデジャブーのように。

人の話を聞いてないのだ。
聞いてはいるが大脳を素通りしているから、頭に残っていない。
そんな人が増えている。

 ある時、会議というかちょっとした打ち合わせの席だったが、数人である議題について話をした時のことだ。
一応の結論が出て、次の議題に移ろうとした時、一人が紙を広げて「いまの話はこういうことなんですよ」と図示し始めた。
 初めてその様子に触れた時には、とても慎重な人だと感じた。
ところが、何度となく話している内にあることに気付いた。
理解力が遅いだけでなく、あまり人の話を聞いていないということに。

 これは特別としても、どうやら現在人(現代人ではない)は思考するのが苦手のようだ。
なぜなのか。
映像時代の影響で本を読まなくなったことも一因だろう。
それにしても若者ならまだしも、50前後の中年までこれではね。