栗野的視点(Kurino's viewpoint)

中小企業の活性化をテーマに講演・取材・執筆を続けている栗野 良の経営・流通・社会・ベンチャー評論。

技術力を武器に高付加価値製品を作る日南家具工芸

2006-09-29 19:57:47 | 視点
叔父の急死で帰省し
木工会社を継ぐことに


 一方、故郷の日南市では家具製造業を経営している叔父の茂三郎が、出始めたばかりのNC(数値制御)加工機を買い、同業他社との差別化を図ろうとしていた。
 当時のNC加工機は数値制御といっても現在のようにコンピューターで簡単にプログラムできるものではなく、電卓を使って三角関数を計算し、その数値を入力するという面倒な代物だった。

 それ故、3,000万円という当時としては恐ろしく高価な代物だったにもかかわらず、ほとんどのところが使いこなせず、最初の数回使っただけで、以後は工場の片隅でホコリまみれになっていた。
残ったのは設備投資負担のみ。
「NCを買うと倒産する」
当時、そんな噂が流れたほどだ。

   続きを読む