栗野的視点(Kurino's viewpoint)

中小企業の活性化をテーマに講演・取材・執筆を続けている栗野 良の経営・流通・社会・ベンチャー評論。

汚染米問題の背景にはそれを許す業界の体質も

2008-09-23 23:14:34 | 視点
 汚染米の食用への転用問題が前回指摘した通りの展開になってきた。
転売業者は三笠フーズの他にもどんどん出てきただけでなく、三笠フーズの出荷分を扱った業者・施設が375にも上ることが分かってきた。
 ただし、より一層明確になったのは農水省の対応のいい加減さ、ドタバタ振りである。

「ジタバタしない」のではなく、最初からバタバタとやって欲しかった。
事は食の安心・安全に関わる問題である。
情報公開は速やかにすべきである。
ただ、前回も指摘したように米菓、焼酎業界には経営規模の小さいところが多いから、実名公表が経営に大打撃を与える可能性がある。
だから、一方で救済策を考えておかなければならない。

転売業者のみならず食に関わる業界そのものの体質にも問題があると思う。

 例えば、いままでもカビが生えるなど多少問題がありそうな米でも使っていた。精米で半分ぐらいは捨てるのだからいまさら問題にするのがおかしい、というようなことを陰で言っている業者もいるのである。

 三笠フーズの汚染米転売自体、ここ1、2年のものではなく10年前から恒常的に行われていたわけであり、それを指示した人物がいた、複数の業者が同じように転売していたということを考えれば、業界の裏ルートとして汚染米の転売は以前から行われていた、それを許す体質が業界にあったといわざるを得ない。

 では、今回の問題の背景には何があるのかを見てみよう。

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