【いくつになってもアン気分】

 大好きなアンのように瑞々しい感性を持ち、心豊かな毎日を送れたら・・。
そんな願いを込めて日々の暮らしを綴ります。

21世紀の 「昭和行」

2012-03-27 18:50:18 | 音聴箱







邦子は、もうさっきから歩廊ホームに立っていた。
(中略)
反対側の歩廊から、丁度発車する列車が
あるので、人のざわめきが起こった。
そして、その列車が出たと思うと、
入り違いに、邦子の前の線路へ
下関発の急行が突き入って来た。
              【吉屋信子作 「良人の貞操」】


   

   今日も “朝から太陽”、そして雲一つない空となりました。
  1日中快晴の空は、久し振りのような気がします。

   ただ、起き抜けの寒かったこと!
  この処の寒さに、ついうっかりしていましたが、3月も後、僅かなのですね。
  いよいよ春本番を迎えようとしているなんて信じられません。

   一方で、日はいつの間にか高くなり、
  部屋の中程まで入っていたそれも今では、その半分にまで後退。
  着々と季節が巡っているのが分かります。






   

   朝の寒さとは打って変わって、すっかり暖かくなった今日。
  そんな私は、いそいそとなぜか旅支度。

   列車の発車ベルが、けたたましく鳴り響いています。
  どうにか間に合いました。途端に列車は滑るように歩廊(ホーム)を出て行き・・。

   今私は車上の人。そして行先は何と 「昭和」。終点です。
  どうやら、真夏の夜の夢ならぬ、「春の真昼の夢」・・? 
  ~なんて。

   最近の私は、ご存知のように、
  吉屋文学にハマっていますので、すっかり昭和漬け。

   おまけに今日の引用文は松本清張の 「点と線」 を彷彿させるような
  東京駅のプラットホームの描写と来ています。そんなこんなで。
  ちょっと遊んでみたという訳です。悪しからず。

   そうそう、歩廊 がホームというのも新鮮です。
  【因みに麵麭焙器(トースター)、髪刷子(ヘアブラシ)等など】

   ただ、歩廊でホームはいいな・・と思ったものですが、
  麵麭焙器(トースター)なんて、当て字もいい処ですね。

   面白いけれど読めません。
  でも、外来語の漢字がいかにも昭和、それも初期という感じで好きです。

   そんな私ですから今日は当然の如く、セピア色の部屋に一直線。
  聴く曲は勿論、昭和の歌を。本を読んで感動した、【わが愛を星に祈りて】
  尤も、ドーナツ盤ではなく CD ですけれど。通販で求めました。