【いくつになってもアン気分】

 大好きなアンのように瑞々しい感性を持ち、心豊かな毎日を送れたら・・。
そんな願いを込めて日々の暮らしを綴ります。

花時雨 (しぐれ)

2008-04-10 16:09:13 | 路傍の花~道草




   昨日の夜から降り出した雨は、
  朝には突風も伴っていました。

   今日は、一日中雨という事
  でしたが、その雨は
  結構早くやんだようです。

   時折、晴れ間も出て・・。
  しかしながら、
  変わり易い天候になっています。

   こうなりますと気になるのは桜。
  すぐ近くの桜は、
  遠目ですが、まだまだ大丈夫。

   遅かれ早かれ散る運命にあっても、一日も長く、そこに留まって欲しい・・。
  先日出掛けて来た山の桜も、今はまだピンクを保っているようです。
  (我家から見えるのです)

   こんな風に、やきもきしていますが、これは花の宿命。
  だからこそ、限りない愛着が生まれ、
  その儚さに人々は酔いしいれるのでしょう。

   桜は、毎年毎年咲くけれど、今日のこの花は、今この時だけのもの。
  そんな所も、日本人の感性に、ぴったり来るのかも知れませんね。
  そして、桜が終われば終わったで・・。

   「さまざまの 事おもひだす 桜かな」   ~松尾 芭蕉

   こちらの句は、故郷に帰った芭蕉が、
  旧主の別邸に咲く桜を見て詠んだ句との事。
  亡き君主を思う感慨は、いかばかりのものだったでしょう。



   さて、桜の話はこれ位にして。
  冒頭の写真は、私のお馴染みの
  場所です。(こちらは【以前】

   その場所故に、私にとって、
  アン気分に浸れると同時に、
  四季を感じる場所でもあります。

   春は、木の芽の芽吹きから、
  やがて新緑へ。

   写真のような、カラスエンドウや、
  蓮華草等の野の花も、咲き乱れて
  います。そうそう昨日の蒲公英も・・。

   夏は、木陰に憩い、
  秋は銀杏の黄葉に晩秋の落葉。

   冬は立ち木のオブジェと・・様々な
  変化で楽しませてくれるのです。

   写真の蓮華草も、一週間振りに
  見ると、かなり増えていました。

   一面ピンクに染まるのも、
  もうすぐです。

   そして、『アンの世界』
  春には、相変わらず、うっとりです。

  



   “・・・小川は水晶のような水を提供した。
  黄昏時、虹の谷の傾斜は半ば黄金色に半ば紫色に輝き、
  春はたけなわ、バルサム樅や、青々とした植物の香は
  辺りに満ち、周囲には野生えの苺の花が
  青い星のように咲き、風は、さやさやと吹き渡り、
  鈴は梢で鳴っている。・・・”

                                     【「虹の谷のアン」 第3章】 

移ろう花の命

2008-04-09 20:13:02 | 路傍の花~道草




   今日は概ね晴れの天気になりました。
  ただ、霞がかかっているのでしょうか。
  太陽も、絹のヴェールに包まれています。

   霞は春にたなびき、霧は秋に立ち込める・・。
  黄砂でなければいいのです。

   大層、ロマンティックですもの。
  何しろ春にしか、
  お目にかかれないものなのですから。

   右の写真は、ほとんど平地? に
  咲いている桜です。
  
   我家の辺りは、まだまだしっかり残っていますが、
  明日は雨との予報。どうやら花散らしの雨・・?

   さて、冒頭の写真。   
  こちらには、もう何度も登場していますので、
  ご存知の方も多いと思いますが、私の大好きな場所です。

   左の建物は、昭和の初期に建てられたらしい、古色蒼然たる建物。
  しかしながら、その庭は、お花で飾られている訳でもない、
  何の変哲もない場所です。
  ただ、「想像の余地」 だけは、たっぷりある場所なのです。

   でも、写真では見る事が出来ませんが、この延長線上には、
  たんぽぽや、星の瞳 (オオイヌノフグリ) などの野の花で一杯です。

   では、どうして? と、思われた方も多いでしょうね。
  実は、昨日、いつもコメントを寄せて下さる blue camel さんから、
  次のような素敵なコメントを頂きました。




  
  どこまでも広がる春の野原で
 すみれの花たちをスカートの中にふわっと包んで
 あと少しだけ摘みたいわ♪なんて思っていたら
 ティーベルが聞こえて・・・。
 すみれの花びらを浮かべた紅茶をいただきながら、
 ゆっくり流れ行く真綿のような白い雲を眺める昼下がり。

 会話はもちろん 「慎ましき幸福ってどんなものかしら?」

 それぞれの 「慎ましき幸福」 を想う。
 「今日のような日のことじゃないかしら♪」 と想う。  

 



   その時、
  私の脳裏に浮かんだのが、
  この場所なのです。

   勿論、 blue camel さんには、
  もっと素敵な場所が、
  おありの事でしょう。
  それは、ご勘弁下さいね。

   このたんぽぽの原っぱは、
  冒頭の写真の右側に続きます。
  そして、この先を抜けると・・。

   梨の果樹園に出ます。
  一週間前は、ちらほらでしたが、今日は、梨の花が満開でした。

   そして、ここに来るまでの銀杏並木・・。
  リラ版、『恋人の小径』 ですが、銀杏にも新芽が出て。

   ついこの間まで葉を落としていたものが、賑やかに・・。
  花にも、木にも季節と共に、移ろいを感じます。






【梨の花】

春の宴に想う・・

2008-04-08 16:45:40 | 四季のスケッチ




   昨日の雨も上がり、
  日中は晴れ間の出る天気となりました。

   それにしても、雨が降れば降ったで、
  妙に落ち着かないのも、これも皆、
  桜のせいなのでしょう。

   幸い、この辺りの桜は、
  どうやら次の雨までは、大丈夫のようです。
  ほっと一安心している私がいます。

   ところで、桜の周りって、夜でも仄かな明るさが、
  ありますね。単に花びらが白っぽいと言うのではなく、
  花のオーラが、あるような気がしてなりません。

   去年こぞの春 逢へりし君に 恋ひにてし 
  桜の花は 迎へらしも」
 
                ~若宮 年魚麻呂(わかみやの あゆまろ)

   【去年の春にお逢いした君に恋してしまった桜の花は、
  (今年も又君を)迎えに来たらしい。】

   万葉集には、圧倒的に梅の歌を詠んだものが多いのですが、
  (梅の120種に対して桜40種) この歌は、その中でも
  桜の美しさを堂々と詠んだ代表的な歌です。

   尤も、爛慢と咲き匂う花の盛りを詠んだ歌は、ほとんどありません。
  どれもが散らないでと願い、落花を惜しむ・・そんな歌ばかりです。
  それは、切ない恋にも似て・・。

   梅がこぞって詠まれた事と、一番多く読まれた花が萩だという
  事からも、その辺りに・・万葉びとの心を垣間見る事が、出来る・・。
  そんな気がしてなりません。

   あまりにも華やかな桜よりも控え目で、
  格調高い梅に心魅かれた・・~なんて。

   でも、これは私の思いで実際は、
  梅には香りの良さも然る事ながら、薬効も多く、
  様々な事に重宝する花だったという点にもあるようです。



   ところで、こちらは、
  昨日のすみれです。

   こちらの写真の方が、本当の
  すみれの色に近いので、もう一度。

   桜も美しいですが、
  こんな青色のすみれもいいですね。

   なぜに、こんなにも人の心を
  落ち着かせるのでしょう。

   その素朴さゆえに・・こんな所に、
   の答えもあるような気がします。

桜の涙~桜雨

2008-04-07 17:33:39 | 四季のスケッチ




   朝早くには、晴れ間も覗いて
  いましたのに、昨日の桜日和が、
  嘘のような雨となりました。
  所謂(いわゆる)、桜雨ですね。

   昨日の花見となった山の桜を
  丁度、我家のベランダから
  見る事が出来ます。

   この雨が、花散らしの雨と
  なってしまうのでしょうか・・?

   一見した所、まだ花は、
  健在なようですが・・。

   昨日、お花見に行きましたので、
  比較的平静な気持ちでいられますが、もし行っていなければ・・。

   改めてこの季節は、寝ても覚めても桜・・桜だけに、
  気もそぞろになってしまう、特別な時期なのだと思い知らされました。

   「春雨の 降るは涙か 桜花」  ~大伴黒主
  今日の雨は、まさにこんな雨なのかも知れませんね。

   「知らぬ間に 待ちし桜も うつろひにけり」  
                         ~藤原因香(よるか)
  こんな風になるのは、1日も遅くと・・願うばかりです。



   さて冒頭の写真・・。
  裏庭に置きっ放しになっていた、
  プランターの中に咲いていた、
  「すみれ」です。

   去年は、たった1輪、
  雑草の中に隠れるようにして
  咲いていたものです。

   そんな事など、忘れるともなく、
  忘れていたのですが・・。

   今朝、見つけました!
  薄紫の可愛い花。何だか嬉しくなって・・
  いつも眺めていたくて、手折って来ました。

   




   “・・・古い庭には、今でも季節になると、
  すみれ や雛菊ひなぎくや早咲きの百合などが咲いているのを
  炉辺荘イングルサイドの子供達は見つけるのだった。
  その他庭には、オランダせりがはびこり放題で、
  夏の夕方など、月光を浴びてさあっとなびくと
  銀の波のように白く泡立つのだった。”

                                    【「虹の谷のアン」 第3章】

   


   


   アンも大好きな、すみれの花言葉は、“慎ましき幸福”。
  これほどぴったりの花言葉は、ないような気がします。

   いつか庭がすみれで一杯になり、香り一杯の庭になったら・・
  どんなに素敵でしょう。そしてもう一つ、ラベンダー。

   ラベンダーの青い花も、一緒です。憧れの青 ― 青 ― 青の庭なのです。
  私は、“青の崇拝者”? でもあるのです。

桜色に染まった日

2008-04-06 18:22:31 | 旅気分・夢気分




   連日の桜日和が続きます。
  風もなく、とても穏やかな、
  花見日和となりました。

   そんな中、満開を迎えた
  桜を見て来ました。

   それにしても、雲一つない
  青い空に薄いピンクの桜は、
  格別ですね。

   桜の季節、この桜を見なければ、
  どうにも心が落ち着かないのも、
  仕方ない気がします。



   兎にも角にも、見る事が出来て、
  やっと肩の荷が下りました。

   とは言え、冒頭の写真は
  桜ではありません。

   いきなり真っ赤な花で、
  よそうかとも思ったのですが、
  それでも赤は 「日の丸」 の
  赤ですし、桜は日本の花。

   無理矢理こじつけて? 
  掲載致しました。

   淡いピンクの桜では、文字が見えませんので、悪しからず・・。
















   



   これだけ桜が咲いていますと、完全に桜の香りにクラッ状態。
  小鳥は春の歌を高らかに歌い、その中でも鶯は、
  他を圧倒する美声で、私達を魅了させるのです。

   自然のアロマと、自然が奏でる音楽、季節は春と来れば・・
  これ以上の幸せはありませんね。こんな日は終日、
  ここにいたい気分です。

   ところで、終日と書いて 「ひねもす」 と、読むそうですね。
  終日ですから勿論、一日中という意味。

   でも、「ひねもす」 と言うと、途端にのんびり、
  長閑(のどか)な風情が漂うから不思議です。
  今日のような春の日に、まさにぴったりなような気がします。

     「春の海 ひねもす 
        のたりのたりかな」
    ~与謝野蕪村

春風にそよぐ花

2008-04-05 17:50:45 | 香る庭の花綴り


   




   昨日と同じような空で明けました。今日も穏やかな快晴。桜日和です。
  桜に対する日本人の思いは、昨日も記しましたが、
  (いくら記しても記し足りないような気がします) 
  青空に薄いピンクの桜は、殊の外映えますね。

   その花びらの色は、何とも優しい色合いです。
  私などは、つい、この花びらで布を染めたら・・
  ~なんて、思ってしまうのです。

   でも花びらでは、せいぜい灰色がかった、
  薄緑色にしか染まらないのだとか。
  それはそれで・・落ち着いた、味わい深い色なのですが・・。

   しかしながら、花が咲く直前の幹を煮出して染めると、
  匂い立つような桜色になるそうです。

   私達の知らない所で木々は樹液を巡らし、
  花の命を膨らませているのですね。






 

 

   


   “虹の谷の外では、風はふざけ回り、
  騒々しく走り回っても、ここだけは、
  いつも優しく吹き過ぎるのだった。
  そちらこちら、苔むしたもみの根元の上を、
  小さな曲がりくねった妖精の小径がついていた。
   花時には白い霞のようになる野生の桜が、
  谷じゅう至る所、黒ずんだ
  樅の木に混じって散らばっていた。
  小さな川は琥珀色の水をたたえて
  グレン村から谷を流れていた。”

                                      【「虹の谷のアン」 第3章】

   


   日本の桜の季節も素敵ですが、
  『アンの世界』 の春も負けず劣らずメルヘンです。

   ジム船長 が言うように、こんな春でしたら、
  誰だって詩人になれそうですね。



   春が来て嬉しいのか蝶も、
  気持ち良さそうにあっちの
  花からこっちの花へ・・。

   生憎、蝶はすぐ逃げて
  しまい、カメラに撮る事は、
  出来ませんでした。

   代わりに、ちゃっかり
  収まってくれたのが、 
  このてんとう虫です。

   何とも色鮮やかな虫・・。
  虫と言えば、以前は黒や、
  こげ茶色の虫だったと
  思うのですが、最近では
  見慣れない色の、それも変わった色の虫が増えたような・・

   これって、気のせい・・? それとも生態系の変化なのでしょうか。
  私としては、前者である事を願いたいのですが・・。

うつろうままに・・

2008-04-04 19:58:17 | 四季のスケッチ


   今日も雲一つない
  空で明けました。

   朝は、かなり冷えましたが、
  日中は、穏やかな
  桜日和になりました。

   今日辺り、桜の名所は、
  どこも花見客で一杯
  なのではないでしょうか。

   桜と言えば、日本人の精神文化
  そのものなのでしょうね。

   遥か、千年以上も昔からこの花に、
  ずっと寄り添って来たのだそうですから・・。

   「世の中に たえて桜の なかりせば 
     春の心は のどけからまし」
  ~在原業平 「古今和歌集」

   (この世に桜が一切なければ、
  春は、どれほどのんびりしていられるだろう)

   いつ咲くか、いつ咲くかと心待ちにし、咲いたら咲いたで、
  どうか散らないで欲しいと祈る・・もう恋と同じですね。

   それは開花、見頃、散り花と・・。
  気になって・・気になって、仕方ないのです。

   それにしても、千年も前からこの気持ちが、
  脈々と引き継がれているなんて・・。
  ちょっと感動します。ところで、『アンの世界』 でも・・。

   “・・・すぐ外に立っている大きな  の木は、
  枝が家とすれすれになる位、近かった。
  白い花が、ぎっしりと咲き、葉が見えないほどだった。

   家の両側は、一方は林檎、
  一方は  の大きな果樹園になっており、
  これまた花盛りになっていた。
   花の下の草の中にはたんぽぽが一面に咲いていた。
  紫色の花を付けたライラックのむせるような甘い匂いが、
  朝風に乗って下の庭から窓辺に漂って来た。・・・”

                         【「赤毛のアン」 第4章】

   これは、グリーンゲイブルスの描写です。
  桜も然る事ながら、花の描写に・・

   こちらにも甘い香りが風に乗って漂って来るような、
  そんな素敵な窓辺。

   アンが、雪の女王スノークウィーン と名付けた、真っ白な花を付けた桜。
  (日本の桜よりも、花びらが細長いようで、咲く時期も、6月です。)
  何とロマンティックで、詩的なグリーンゲイブルスの春なのでしょう。




 
 

   さて写真は、
  我家の庭で見つけた
  小さな野の花? です。

   何の花なのか、
  その名前を全く存じません。

   白い花も色々種類があって、
  花の形も微妙に違い、
  面白いです。

   それより、↑ ワイン色の花・・
  これも一体・・?  

 
 クリックすると、花びらが舞い踊ります。   

  

煌めきの花の雪

2008-04-03 16:25:37 | 路傍の花~道草




   昨日とほぼ同じような空で明けました。
  ただ、今朝の方が少し霞みが
  立っていたかも知れません。

   今、ふと思ったのですが、
  日本語って大層面白いですね。

   霞は立ったり、たなびいたり
  するのに対して霧は降りる・・。

   春浅し、とは言うけれど、
  秋浅しとは言いません。

   逆に秋深しとは言っても、
  春深しとは・・。

   当然の事ながら、夏や冬にも使われませんが、
  浅黄色や、深緑色など色の濃淡には使われます。

   日本語は、面白いと同時に複雑ですね。
  そして難しい・・。

   だからと言って日本語を簡単にする必要は、さらさら感じませんが・・。
  言の葉の持つ趣は、他の言語にはないものですものね。
  日本は、豊かな「言霊のさきはふ国」。大切にしたいものです。









【梨の花】




   さて写真は、昨日撮ったもう一つの木です。
  この木は、「雪柳」 だと思うのですが、
  こんなに大木になっています。

   場所は、リラ版 『恋人の小径』
  を少し抜けて行った所。

   この木の周りには、普段良く見掛ける普通の? 
  雪柳が、おびただしく群生しているのです。

   きっと、この大木から
  こぼれ落ちたものなのでしょうね。

   ここは大好きな場所で、時間があれば、
  遠回りしても通りたい径なのです。

   そして梨園には、まだ満開ではありませんが、
  これも白い梨の花も・・。
  後、1週間もすれば、満開になるのでは・・と思います。

   昨日、沢山の小鳥を見たのも、この場所なのですよ。
  そして、その先には蓮華畑もあります。まだちらほら・・です。

  



   羊歯しだうなづき、小草は青々と茂り、
  野生の梨は、白いカーテンを周りに巡らして、
  良い匂いを漂わせていた。”

                          【「アンの愛情」 第12章】

   

   野生の梨ではありませんが、
  その香りを嗅ぎにもう一度訪れてみます。

桜彩の美

2008-04-02 19:45:44 | 旅気分・夢気分




   今日は、こんな
  雲一つない空で明けました。

   相変わらずの花冷えです。
  天気予報では、それは
  緩和すると言って
  いたのですが・・。

   写真は夜がほのぼの
  明けようとしている
  瞬間です。

   どこまでも、
  おぼろげな春の風情です。

   今朝のこんな空は、枕草子の、こんな歌にまさにぴったりですね。 
  雲こそありませんが、曙の空は、(昨日も記しましたが)
  ゆっくり、ゆっくり・・明るさが、加わって行きます。

   「春は曙 やうやう白く なりゆく山ぎは 少し明りて 
    紫立ちたる雲の 細くたなびきたる」













   ちょっぴり冷たいけれど・・ 
  春風に誘われて
  出掛けて来ました。
  と言ってもご近所に。

   桜も、私の街では、
  三分から五分咲きと
  言った所ですが、
  下まで降りると、
  もう満開に近いものも
  あります。

   上 (桜) を眺めたり、
  下 (野の花) を
  見つめたり・・。
  この季節は、何と忙しいのでしょう。



   そんな時、1羽の小鳥が
  何処からともなく
  飛んで来て・・。

   慌ててカメラを
  出しても、もう
  間に合いませんね。

   じっと構えて
  待っていなくては、
  ならないのでしょうね。

   そんなこんなで・・。
  しばし、戯れて? いました。
  そんな事をしていましたら・・。

   「何か、珍しいものでもありますか?」
  ~なんて、お声が・・。
  「蓮華(れんげ)草が、咲いていますね。」
 


   「もう少ししたら、
  ここは一面の蓮華畑ですよ。

   でも、すぐ耕してしまうから、
  時期を逃さないようにね。」 
  何とも親切なお言葉。

   そうでしょうね。
  まだ本数は僅かです。

   去年も写真を撮りましたが、
  そこよりは遥かに広い場所。

   まだまだこんな場所、残っているのですね。
  「姫踊り子草」 の群生地も見つけました。
  何だかわくわく気分。

   「なずな」 の数も、半端(はんぱ)では
  ありません。こうなって来ると、見事ですね。

   



   「春になると、わしも若い時から
  目指していたら、詩人になっていたかも、
  知れんと思う事があるですよ。」
             
                       【「アンの夢の家」 第18章】

   


   こう言ったのは、アンの友達、ジム船長
  私も以前、詩人になるのは春より秋なんて言いましたが、
  桜の季節だけは特別です。
  その事をすっかり忘れている事に気付きました。

夢色の衣をまとって・・

2008-04-01 17:23:14 | 四季のスケッチ




   今日から4月ですね。
  4月と言えば、「卯月」。

   そして、4月1日と言えば、
  “エイプリル・フール” ですね。

   日本では、四月朔日わたぬき
  言う名前がある事を
  ご存知でしょうか。

   昔は、4月1日に
  それまで着ていた着物の
  綿を抜いた事から、
  このように呼ばれるようになったのだとか。

   所謂、衣替えですね。
  ~『山下景子著 「美人の日本語」 より』

   今年はこの所の花冷えで、なかなか冬物が手放せませんが、
  この日(4月1日)を境に、人々は冬から春の装いに変えて行ったのでしょう。

   重い着物から軽い着物へ。黒っぽい冬色から明るい春色へ。
  その当時の人々にとって、それは、
  わくわくする瞬間だったのではないでしょうか。

   一方、『アンの世界』 の4月も、
  3月と4月とでは、自ずから違いがあるようです。
  それは、次の描写からも見て取れます。

   



   3月 の太陽に照らされて港の氷は黒ずみ、
  ぐすぐすになって来た。
   4月 になると、湾の水は再び青く、風が立ち、
  白い波頭を見せるようになり、
  フォアウィンズの灯台が薄暮の中を
  宝石のように輝き始めた。・・・・・”


   そして、それは、このように続きます。

   “地面には、真新しい金緑色の若草が柔らかく芽生え、
  グレンの向こうの森には エメラルド色の霧 がかかっていた。
  夜明けには、海に面した谷間に 夢のような霧 が、
  一杯立ち込めた。・・・・・”
                  
                        【「アンの夢の家」 第18章】

   


   エメラルド色の霧に、夢のような霧・・。
  想像しただけで、ロマンティックな気分になりますね。



   さて、写真はカレーの
  残りを利用した、
  恒例のカレースープです。

   スープの中身は
  見えにくいですが、
  今度はトマトに加え、
  春雨も入れてみました。

   中身を具沢山にすると、
  栄養的にも又、お腹の
  持ちも良く、カレー鍋の
  後片付けの簡単な事は、既に述べた通りです。

   今では、このスープは、
  カレー後の楽しみ? になっています。