【いくつになってもアン気分】

 大好きなアンのように瑞々しい感性を持ち、心豊かな毎日を送れたら・・。
そんな願いを込めて日々の暮らしを綴ります。

妖精の国の水先案内人

2013-09-19 16:45:36 | 四季のスケッチ













アンは自分の部屋にただ一人・・・・・
窓辺に座り、夜の安らぎと、
月光に照らされた部屋の奇怪な美しさに
心を通わせてしばし楽しんでいた。
「何と言っても月光を浴びた部屋には
いつも何か不思議な所があるわ。
部屋の性格全体が変わってしまうのだわ。
あまり親しげでもなし・・・・・
あまり人間味もない。
かけ離れ、よそよそしく自分の考えに
夢中になっている。
まるで、あたしを侵入者のように
見なしている。                 
                【「炉辺荘のアン」 第35章】




   雲一つない快晴の天気が続きます。淡い水色の空。
  今日は、「仲秋の名月」 ですね。

   丁度今、この美しい月を仰ぎ見ながら、
  眠りに着く事が出来るという、幸運に恵まれています。

   昨夜もそうですが、今日もこのお天気ですから、
  しっかり見る事が出来るでしょう。今からワクワクします。













   さて、今日も庭には小さなお客さまが。
  昨日の蝶に続き、今日やって来たのは蜻蛉(とんぼ)。

   朝日を受けて黄金色にキラキラ輝いています。
  そして、虹色の糸を自由自在に操る蜘蛛(くも)も。
  実は、いずれも妖精の国の住人です。

   しかも満月の今日、彼らは妖精の国への片道切符を持って。
  そこでは希望する物は何でも黄金色に変える能力を与えられ、
  いつだって、虹色のハンモックに揺られる事が出来ると言います。

   もう少しでその甘い誘惑に引っかかるところでしたが、
  すんでのところで断りました。何分にも片道切符でしたから。
  ~なんて。

   今日も 想像の余地」、全開です。
  でも・・・満月の夜には何か不思議な事が起こるかも知れませんね。

小さきものへ思いを馳せて

2013-09-18 16:30:06 | ハーブと香り雑学





【茶羽セセリ「チャバネセセリ」】




実に気持ちのいい天気であった ――
9月 にしか見られないような午後であり、
夏がもう一日だけ夢と魔法の日を過ごそうと
こっそり忍び戻ったかのようだった。
周りは見渡す限りの収穫畑が
日光に浸って広がっており、
厳しい美しさをたたえた北のもみ
二人の歩いて来た道を
素晴らしいものにしていた。         
                【「エミリーはのぼる」 第12章】




   雲一つない快晴の空が広がっています。
  日中こそ暑くなりますが、湿度がありませんのでカラッとした暑さ。
  当分、このお天気は続くようですね。それにしても・・。

   今は一面笑顔のこの空が、あれだけの大雨を降らせ、
  日本各地に甚大な被害を齎(もたら)せたとは
  俄(にわ)かに信じられません。

   良くも悪くも豹変(ひょうへん)する自然。
  侮(あなど)ってはいけないという事ですね。
  






【藜「アカザ」】


【犬蓼「イヌタデ」】


【紫蘇「シソ」】


【アメジストセージ】




   さて随分、秋らしくなった庭。そんな庭には今日も小さなお客様。
  先日来のアゲハ蝶、シジミは言うに及ばず、
  今日の 「茶羽セセリ」 は今年初めてです。

   そして4日前に続き、今日も秋の(野の花を含む)小さな花を。 
  犬蓼が咲き始めれば、今年の夏、大活躍した紫蘇にも白い小さな花が。

   かと思えば、昨日の木洩れ日の主役、藜の花も再び登場。
  しかも先日の 【ピンク】 から今日は白に変身して。

   これら小さな花は、つい見過ごしてしまいがちですが、
  良く見れば本当に素朴で可憐。

   身近にいつも眺めていたくて、摘んで来て花器に活ける事もしばしば。
  おまけに、お決まりの花器でない方が似合いますから、その点でも気楽。
  そう、その日の気分次第? という事でしょうか・・。

   そうそう、犬蓼は沢山集めてドライフラワーに。
  ラベンダーにも似たそれは思いの外、素敵で気に入っています。

夏の隣に別世界

2013-09-17 17:01:51 | 『カフェ「薔薇の詩(ポエム)」』編





【薔薇とばら】







「輝く湖水」 の水は青 ―― 青 ――
青一色であった。
変わりやすい春の青ではなく、
夏の薄い空色でもなく、今日の湖はあたかも
あらゆる気分や感情の乱れは既に治まり、
今は最早空しい夢にかき乱される事のない
落ち着きに達したかのように、澄み切った、
不変の、沈静な碧い色であった。
「素敵な夏だったわ」
ダイアナは左手にはめた新しい
指環ゆびわをひねりながら微笑んだ。                 
                   【「アンの愛情」 第1章】




   台風一過の言葉通り、見渡す限り、
  青 ―― 青 ―― 青の空となりました。

   昨日も記しましたが、この青空と引き換えに
  台風18号は何と凄まじい爪痕を残して去って行ったのでしょう。
  これと同じ言葉をつい最近も記したような気がします。

   テレビでどなたかが、
  「災害列島」 と言っていましたが、本当にそうですね。

   地球温暖化が原因とも言われていますが、地震の心配もありますし、
  これからも安穏(あんのん)として暮らせない気がします。

   だからこそ、「日々是好日にちにちこれこうにち
  ~“過去を悔いず、未来を夢見ず、
  積極的に今日を生きれば、毎日が最高の日になる”~

   これからは、せめてこの精神を実践して・・
  と、心を新たにしています。アン の精神にも通じますから。











     さて、こんなに気持ちの良い日。
    家の中から戸外に居場所を移すと致しましょう。
    今日のような日に家の中・・なんて勿体ないですものね。

     夏と秋の狭間(はざま)。昼は夏、朝晩は秋。
    所謂、夏の隣り。およそ10日振りですね。
    『カフェ「薔薇の詩(ポエム)」』、開店と致しましょう。

   今日も高く、大きくなった藜(アカザ)の木の下で。
  木漏れ日がゆらゆらと揺れ、テーブルに不思議な紋様を作ります。

   いつの間にか野村紅葉(ノムラモミジ)の高さに届いた藜。
  その隙間から、今日の真っ青な空を仰ぎ見て。

   紅葉のてっぺんに2、3枚の赤く色づいた葉っぱを発見。 
  何と気持ちの良い自然の天井なのでしょう。
  ~なんて。

   そうそうう、今日のお茶請けも 「かもめの玉子」。
  いつものそれとは、ちょっと小さめのミニサイズ。
  紅白になっています。

   テーブルクロスは薔薇模様の方眼編みレース。(手作り)
  カップも同じく薔薇で。一応、白い秋をイメージして白中心に。
  「美味しいお茶が入りましたよ」~♪

暮らしを彩る名残花

2013-09-16 16:10:17 | ハーブと香り雑学








身を刺すような東風が
口やかましい老婆 のように、
炉辺荘の周りをうなっていた。
      
                 【「炉辺荘のアン」 41章】





   窓を叩きつけるような風雨で目覚めたのは
  一体、何時頃だったでしょう。

   もう一度目覚めた午前5時過ぎにも、
  まだ相当荒れていたように思います。

   今回に限って植木鉢をそのままにしていた私。
  夢現(うつつ)に、その事が後悔となって浮かんでは消え。
  それでも眠りの誘惑には勝てません。

   幸い、こちらは何事もありませんでしたが、
  皆様の所は如何だったでしょうか。

   鉢は、プラスチックの小さな鉢でしたし、
  伸び切った植物は普段の水やりでも倒れる事もあるほど。
  それでも台の上に、ちょこんと載っていました。

   何でも最近の風雨の傾向は、
  ピンポイント攻撃だとか。何となく分かる気がします。   

   大きな被害も出ているようですね。
  又々、「これまでに経験のない大雨」 だったとか。

   これほどとは思っていませんでしたから
  テレビを付けて、びっくりした次第です。
  被害に遭われた方には心より御見舞申し上げます。










   それにしても台風一過の言葉通り、
  今では、お天気はすっかり回復。青空が戻って来ています。

   いつの間にか風も湿った風から、カラッとした爽やかな風に。
  自然の持つ変わり身の早さに、タジタジです。

   さて、今日の写真。
  私は部屋のあちこちに香りの棚を設けています。

   そこには永遠の名残花(なごりばな)、
  ポプリを置いたり、はたまた石鹸などを。

   それらを好みの硝子瓶に入れたり、
  サシェ(香り袋)に入れて吊り下げたり。

   時には、庭から採って来たローズマリーやラベンダーを
  くるくると巻いただけの簡単なリースを飾ったり。
  (今日のサシェの掛かっている場所)

   枝が丈夫なこれらは、特にピッタリです。
  又、テーブル飾りやワインボトルなどに掛けてもいいですね。
  必要があれば、手軽に料理にも使えて便利です。










   ふと見上げた台風一過の黄昏の空は、18時10分頃。
  墨絵のように美しくて思わずパチリ。電線が邪魔ですが。
  それにしても日が沈むのが早くなりました。

憩いと賑わいが交差する庭

2013-09-15 17:17:57 | 四季のスケッチ





【クロアゲハ】





「・・・一体、
夏はどこへ行ってしまったんでしょうね?
あの春の夕方、
さんざしを持って帰って来てから
一日もたっていないような気がするのにね。
小さい頃、私は夏の一方の端から
もう一方の端を見る事が出来なかったのよ。
果てなく続く季節のように
私の前に広がっていたんです。
今じゃ、
『片手の幅だけ、一つの物語』 だけですわ」       
                    【「アンの愛情」 23章】




   


   「あれっ!?」 
  起床時こそ、小さな雨が降っていましたが、
  見る見る間に太陽が・・。

   今日は台風の影響で一日中、雨の筈では・・?
  急いで気象情報を。台風が逃げた訳ではありません。

   とは言え、雨は降らないに越した事はありません。
  それが束の間の晴れ間だとしても。

   やはり・・と言いますか、
  お昼ちょっと前頃から本格的に雨が降り出しました。

   でも、午前中の晴れ間は思わぬプレゼントを貰った気分。
  それに今日は、嘘のように 「夏」 も去って行きましたから。

   そんな今日。朝から蝶がこぞって飛来。
  小さなシジミを初めとしてアゲハ蝶など。

   やけに嬉しそうに、ヒラヒラと飛び回っています。
  あっちの花からこっちの花へ。あるいは、向こうの葉っぱへ。
  台風の風に乗ってやって来たのかも知れませんね。

   小さな庭は、俄(にわ)かに今日の題名通り、
  「束の間の憩いと賑わいが交差する庭」 となりました。

   それにしても気が遠くなるほど長かったような気もする一方、
  アッという間だったようにも思える今年の夏。

   いいえ、まだまだ若い月・・
  ~なんて思っていたのは、ついこの前の事。

   “ヒュ~ッ” と過ぎ去ってしまった事は、
  間違いのない事実でしょう。
  その証拠に、こんなに老いた月になってしまったのですから。

   アン が片手の幅なら、私は 『手のひらサイズの物語』・・?
  ここでも明らかに、うろたえている私がいます。

小さき花へ思いを馳せて

2013-09-14 17:17:17 | ハーブと香り雑学



【水引草】




【枸杞(クコ)の花】





「おい、君。あの女の着ているものを見たか」
彼は叫んだ。
小花模様 のプリントの服だぜ!
その昔、このイギリスにも、
女中という者が存在した時代があった。
あの女の服は、
その頃の女中の身なりとそっくりだよ。
(中略)
ぱりぱりしたプリントの服を着ている。
帽子キャップをかぶってね。(中略)
モスリン地 に飾りリボンの付いたやつだ」         
        【A・クリスティー 「グリーンショウ氏の阿房宮」】





   真夏日が戻って3日目。
  今の所、一応晴れていますが、
  昨日までとは若干、様相が違っています。

   今日は風があります。尤も、湿った生温かい風。
  台風18号の影響でしょうね。

   明日からは雲と傘マークが並んでいますし、
  最高気温も27度。どうやら真夏日も今日までのようです。







【露草】






   さて、今日は庭に咲く小さな花にスポットを。
  ご覧のように野の花を含め、庭のあちこちに咲き乱れています。

   小さな花の代表格と言えば勿論、ハーブですね。
  すぐ上の写真の花は友人に貰ったもの。

   その時から霞草(カスミソウ)に似た白い小さな花が、
  途切れる事なく咲いています。(花期が随分、長いです)

   名前は忘れたのですが、何でもミントの仲間だそうで、
  独特の薄荷(ハッカ)の匂いがします。

   後、(写真はありませんが) ステビアも同様に、
  白い小さな花を1輪、2輪・・と付け始めました。

   ハーブは姿、形は見るからに繊細で、デリケートですが、
  だからと言って、決してひ弱ではありませんものね。

   それに好きな時に摘み取って
  料理に使ったり、お茶を楽しんだり思いのまま・・
  ~なのは、既に周知の事でしょう。

   そうそう、今日の例文。
  小さな花から小花柄のプリント地・・。
  随分な飛躍ですが、これも 「想像の余地」 の範囲内とお許しを。

   私自身、小花柄のプリント地は大好きですから、
  その柄のワンピースを好んで着ます。
  イギリスでは、こんないわれがあったのですね。

   もう一つ、『アンの世界』 にも度々登場する 「モスリン」
  この生地、今一つピンと来ませんが、『アンの世界』 と
  『クリスティーの世界』 に、又一つ共通点を発見して嬉しくなります。

瑠璃色の吐息

2013-09-13 17:02:37 | 四季のスケッチ











セント・ジェームズ公園を横断する
散歩道を通ってゆっくりアパートの方へ
歩いて来る途中、彼は
見るともなしに秋の花へ目を留めていた。
しゃっきりと堅そうでひょろ長い菊が、
金色と青銅色の蕾を付けていた。
菊の香りがほんのりと漂っていた。
いくらか山羊やぎの匂いに似ている、
といつも彼は思うのだった。
菊の香りに触れる度に
ギリシャの山中を思い出した。
        【A・クリスティー 「フランクフルトへの乗客」】




   再び暑い夏が戻って来ました。
  尤も、このまますんなり秋に突入なんて思っていませんでしたけれど。

   夏と秋の狭間(はざま)の、
  ちょっぴり複雑な季節と心のふんぎりを付けるための時間・・。
  そんな風に思う事に致しましょう。







【セージ色々】


   もう一度、
  夏の気分を味わった・・
  いいえ、8月に
  タイムスリップ? した今日。

   大好きな瑠璃色に
  庭が染まりました。

   先ずは朝の美人こと朝顔。
  晩夏のこの季節ですのに、
  瑠璃色、鮮やかに咲きました。
  まるで最盛期の如く。

   そしてつい先日開花した
  セージに加え、春から開花し、
  花期の長いブルーセージも。

   こうして瑠璃色の花に
  囲まれていますと、
  つい季節を忘れている
  自分に気付きます。

   とは言え、夕方近くになりますと、
  太陽は、より黄金色が濃くなり、
  その色は、明らかに8月のものとは違いますね。

   8月と同じようにエアコンを入れていても、迫り来る秋の色を感じます。
  そうそう、今日の例文ではありませんが、菊も蕾を。
  まだまだ失われていない季節。これからも大切にしたいですね。  

奏でるセピアの世界

2013-09-12 16:30:16 | 私の手作り夢時間










「この時計の写真を撮らせて
頂けませんでしょうか?」
「結構よ」 ミス・グリーンショウは答えた。
「これは確か、パリ博覧会で
買い入れた物なの」
そうでしょうな。それに違いありませんよ」
と言って、ホレイスはその写真を撮った。
      【A・クリスティー 「グリーンショウ氏の阿房宮」】





   昨日とほぼ同様の空となりました。
  蒸し暑さも同じ。夏の間は高かった太陽も低くなった分、
  余計にその存在感を感じます。つい先程、ツクツクボウシが一声。

   そろそろ虫の演奏会も始まろうとしているこの時間。
  負けじと鳴いたのはいいものの、この蝉の声が
  どこか物悲しそうに感じるのは気のせいでしょうか。
  












   なぜでしょう? 9月に入った途端にセピア色の世界が恋しくなりました。
  そんな時、いつだって逃げ込める空間があるっていいですね。

   今日の例文のように、パリ博覧会で買った古時計もいいけれど、
  銅製品、ポプリやドライフラワー、セピア色のカードと・・。
  それらを無造作に飾るだけで容易にその空間は作れます。

   そうそう、以前に作ったビーズの刺繍も仲間入り。
  それこそ、お得意の 「想像の余地」 で。

   安物のビーズをただ縫い合わせたチョーカーも、宝石煌く、
  「貴婦人のチョーカー」 という事に致しましょう。それにしても・・。

   チョーカーって、若い頃から大好きでしたが、
  年齢の出る首の衰えを隠すのに有効だったとは・・。
  この私にも 「先見の明」 があったという事ですね。






悲しみの原石と宝石彫摩師とは手を携えて歩き、
年と共に、首の幾重の衰えを隠す
チョーカー の銘品の数々を世に送った。


                        【三島由紀夫作 「暁の寺」】 

シックな大人顔

2013-09-11 15:36:56 | 四季のスケッチ


【シックな大人顔】




【藜(アカザ)の花】





「夏をもっと長く出来たらいいのに」
と、ジェーンは溜息を着いた。
しかしそれは出来ない相談であった。
もう 9月 になったから、
まもなくジェーンは、ジェーンを脱ぎ去り、
ビクトリアを着なければならないのだった。               
                【「丘の家のジェーン」 38.】




   こちらは今日も晴れの天気を迎えました。
  ただ昨日よりは、ちょっぴり蒸し暑さが戻って来たようです。

   それでも今の季節、夜を徹して虫の声が鳴り響き、
  それは朝になっても留まる事を知りません。

   これこそ本格的な秋を迎える、今だけの序曲。
  こんな風雅な演奏会が聴けるのですから、
  少々の暑さなら我慢出来るというものです。

   それに夏と秋の狭間(はざま)の季節は、
  他の季節にない独特の物淋しさもありますものね。

   「夏をもっと長く・・」 
  ジェーンの気持ちも分からないではありません。
  






【セージの花】


   

   さて、つい 【先日】 は “緑の目隠しカーテン”
  として登場した藜。その藜に花が咲きました。
  決して美しくはないけれど、素朴な花。

   しかしながら、こんな便利な木? を私は知りません。
  一年草で毎年、生え換わります。
  どんなに大きくなっても抜くのは簡単。

   切り取った枝は、杖になるほど丈夫。
  その上、葉っぱは食する事も出来ます。(ほうれん草に似た味)
  そうそう、毎年この季節に咲く青いセージの花も咲きました。

   一方、まだまだ葉っぱは繁っていますが、
  ゴーヤや胡瓜は、そろそろ黄葉が目立って来ました。
  着実に粛々と・・・季節は移ろっているようです。

昭和の風に吹かれて

2013-09-10 16:37:16 | レトロ(素敵)な空間~散策


 




【伏見・藤岡酒造】


【街角の喫茶店】





「今年の夏は何と楽しかったのだろう」
と、アンは思った・・・・・その後から、
いつか上グレンのハイランド・キティ
おばさんが言った事を思い出して、
微かに胸に痛みを覚えた・・・・・
「同じ夏は二度と来ませんよ」
全く同じという事はあり得ないのだ。
又夏が巡って来るだろう・・・・・        
              【「炉辺荘のアン」 第35章】




   日中は、まだまだ暑いけれど、
  朝晩は、モーレツに秋の気配を感じるようになった今日この頃。

   空一つ取ってみても、のっぺりだった? 
  夏の朝の空から趣きのある、秋の空に変わって来ています。
  こちらは今日も、カラッとした晴れの天気となりました。

   人間とはおかしなもので、そこかしこに秋を感じるようになりますと、
  あの暑ささえも既に忘却の彼方・・となりつつあります。

   その上、夏が過ぎ去る事への感傷のようなものにも胸、チクリ。
  尤も、だからこそ人間は生きて行けるのかも知れませんが。

   ところで、オリンピックが決まって、
  パ~ッと未来が開けたと言いますか・・
  希望が湧いて来た気がします。それにしても恐るべき力。

   私なんかでさえこうなのですから、
  日本全体では凄い事になるのでしょうね。






【右綴りの 「たばこ」 の文字に歴史を感じます】








   さて、そんな高揚した
  気分の中、快晴の空の下、
  昨日は又々、趣きのある
  街を散策して来ました。

   それは前回の、
  東京オリンピック当時の
  昭和の面影をたっぷり残す町。

   一歩、路地に入れば、
  黒い瓦屋根に漆喰の壁。

   
   ここには街角の喫茶店だって
  ありますし、煙草屋さんも。

   尤も今では自動販売機に取って変わられていますけれど。
  あの頃は、日本全国にこんな家が建ち並んでいたのでしょうね。

   オリンピックでは近未来建築の粋を集めると思えば、
  こんな風に、日本古来の伝統を脈々と受け継ぐ町がある事に感慨を覚え。

   とは言え、日本古来の木造建築も崇高な芸術に思えます。
  ~なんて。ノスタルジックな気持ちに浸りながら散策して来ました。

   写真にはありませんが、ここ京都は区役所も図書館も
  新築でも伝統を生かした造りになっています。
  その事に、ほっと安心している私がいます。