



アンは自分の部屋にただ一人・・・・・ 窓辺に座り、夜の安らぎと、 月光に照らされた部屋の奇怪な美しさに 心を通わせてしばし楽しんでいた。 「何と言っても月光を浴びた部屋には いつも何か不思議な所があるわ。 部屋の性格全体が変わってしまうのだわ。 あまり親しげでもなし・・・・・ あまり人間味もない。 かけ離れ、よそよそしく自分の考えに 夢中になっている。 まるで、あたしを侵入者のように 見なしている。 【「炉辺荘のアン」 第35章】 |

雲一つない快晴の天気が続きます。淡い水色の空。
今日は、「仲秋の名月」 ですね。
丁度今、この美しい月を仰ぎ見ながら、
眠りに着く事が出来るという、幸運に恵まれています。
昨夜もそうですが、今日もこのお天気ですから、
しっかり見る事が出来るでしょう。今からワクワクします。



さて、今日も庭には小さなお客さまが。
昨日の蝶に続き、今日やって来たのは蜻蛉(とんぼ)。
朝日を受けて黄金色にキラキラ輝いています。
そして、虹色の糸を自由自在に操る蜘蛛(くも)も。
実は、いずれも妖精の国の住人です。
しかも満月の今日、彼らは妖精の国への片道切符を持って。
そこでは希望する物は何でも黄金色に変える能力を与えられ、
いつだって、虹色のハンモックに揺られる事が出来ると言います。
もう少しでその甘い誘惑に引っかかるところでしたが、
すんでのところで断りました。何分にも片道切符でしたから。
~なんて。
今日も 「想像の余地」、全開です。
でも・・・満月の夜には何か不思議な事が起こるかも知れませんね。