元農水事務次官が引きこもりの長男を自らの手で殺めて懲役8年を求刑された事件、
今朝の関口宏さんのワイド番組でも扱っていたが、
私は、このニュースを聞くたびに釈然としない引っ掛かりが残る…
もちろん、
殺人を犯した父親である犯人には同情している…が、
何か、その背景には“保身”という言葉の二文字が父親の意識のどこかにあったのではないかと…
そんな気がして仕方ない。
報道によれば長男の主治医は親戚だったという。
もっと多くの精神科医や専門機関に診せていれば、状況は変わっていたのではないかとも思うし、
娘さんの自殺についても、事前に何か救うことができたのではないかという気がして仕方ない。
父親は、
追い詰められて仕方なく…衝動的に刺したと言っていたが、
我が子に対して、何度も何度も刺すなんてそんな事ができるものだろうか…。
事件が起こる一週間前に、殺された長男が
「お父さんはいいよね、東大を出てなんでもできて…ぼくの44年の人生は一体なんだったんだろう…」
と、
泣きながら言っていたというのが本当なら、
そんな我が子を何度も刺せるだろうか?
私は、殺された長男が哀れで仕方ない…。
自分の44年の人生は何だったのだろう…という言葉の裏側には、
“お父さん、助けて”という気持ちが込められていたのではなかろうか?
40歳を過ぎた我が子の家庭内暴力を止めることは簡単ではない、
危険を感じたら、警察に相談するのが筋だ。
もちろん警察は事件が起こらないと動いてはくれないが、
このケースの場合、
私の聞いた話によれば
一旦、警察に連行されると措置入院になって精神科病棟に入院ということになるそうで、
そこからは、専門の医療機関で治療することも可能だとのことだったが、
元農水事務次官は、それをしなかった。
…それは、
やはり“上級国民”が考える世間体や保身なのではないか?
ちなみに、
一般国民である私は、
実父が認知症で暴言を吐いたり、私の車をハンマーで叩き割った時には、
警察やケアマネや初期認知症支援チームという行政の専門機関にも相談した。
なりふり構わず、様々な人たちに相談して助けてもらった。
夫も私も介護ウツの症状が出て切羽詰まっていたし、
世間体を気にしている場合ではなかった。
これは恥だろうか?
それなら私は十分、世間に恥を晒したことになる。
家族とはなんだろう…と考えると、
元農水事務次官の犯した事件には
涙が出て仕方ない。
亡くなった元事務次官の息子さんの魂が救われることはないのかもしれないが、
どうか、1日も早く安らげる日が来るよう願わずにはいられない。
それにしても、
今朝の関口宏さんのワイド番組内で流れたD建宅のCMで、
誕生日の息子役のコメントの
「生んでくれてありがとう」
は、
タイミングが良すぎるなぁ…。
今日は、寒い日曜日だ。