大林宣彦監督が亡くなったという…。
闘病中でありながらもメガホンをとっている姿をTVで見たのは、
つい最近の事だったように思うけれど…。
大林作品といえば、
私の場合、
『異人たちとの夏』をまず思い出す。
あの映画の中での
名取裕子さんと風間杜夫さんのシーン…
『あなたは生きて!』
と言って消えていく切ないシーンが忘れられない。
背景にずっと流れていた
ジャンニスキッキの
o mio babbino...
が、哀しさを助長させるようで
( あぁ、こういう使い方もあったのか)
と、驚いたのを覚えている。
くだんのシーンの
o mio babbino caro
を、
いったい誰が歌っていたのだろうと調べてみると
映画のエンドタイトルで確認できた。
歌っていたのは
ソプラノ歌手の名古屋木実さん、
指揮は、ご主人の増井信貴さん。
そうだ、思い出した…
名古屋さんのご主人の増井さんは
以前、群馬交響楽団の指揮者として活躍されていた方だ。
映画『異人たちとの夏』では、ご夫妻の共演で参加されていたのだ。
残念ながら、
名古屋木実さんは、ご病気のため昨年の夏に他界されている…
題名のない音楽会などメディアへの出演も多くて、
二期会の歌手としても活躍されていた…。
短い曲なので、よくオーディションなどでも歌われるアリア
o mio babbino caroだが、
つい最近、朝ドラで柴咲コウさんの歌唱が話題になった。
三浦環がモデルのソプラノ歌手役だ。
吹き替えなしで歌っていたというので話題になっていたが、
短期間にしては、素晴らしい歌唱だという感想と、
プロ歌手としてはムリがあるという感想もあったようだ。
その中で、
よくわかっている人が書いているな、
というものもあった。
「当時のオペラ歌手の役としては上出来」
という感想だ。
実は私もそう思う。
今の時代のソプラノ歌手とは比べられない…
そういえば、
三浦環さんの死後に、声帯が保存されているという話をどこかで聞いた記憶がある…。
本当だろうか…。