声の仕事とスローライフ

ただ今、仕事と趣味との半スローライフ実践中。遠方の知人友人への近況報告と、忘れっぽい自分のためのWeb忘備録です。

フランス一人旅~マダムMを訪ねて(18)

2016-01-09 11:14:08 | 旅の楽しみ
『法王庁~アヴィニョンでの晩餐』

薄暗くなりかけていた石畳の広場には人影も無く、
ライトアップされた法王庁は何とも形容しがたいほどの威厳に満ち、

今自分がこの場所にいること自体が
信じられないほど美しく神々しい場所だった。



内部は展示室になっているというが・・閉館時間を過ぎてしまった今回は入れない。
見学は楽しみに取っておこう、いつかまた訪れた時のために・・。



帰り際、有名な「アヴィニョンの橋で♪」のサン・ベネゼ橋を車の中から見る。
こちらもライトアップされて、城壁から続く夜景が美しい。

夜はバニョール市内のレストランで・・
「カエルのハーブフライ」と「ニース風サラダ」、



マダムおススメの「ウフ・ア・ラ・ネージュ」を食べる。       

カエルには抵抗のない私。

おいしそうに食べるね、と言ってコリーが横から珍しそうに覗くので「食べてみる?」といってすすめた。

「うん」と言って、おそるおそる手にとったコリー、
「カエルの形をしてる・・」と言いつつ
ひとかじり。
「あっ、おいしい・・」
「おいしいでしょ?もっと食べてね。」というと
「もういいよ・・」だって。
こりゃ、カエルの形してなけりゃ抵抗無く食べたかもね。

斜向かいに座ったマダムは、カエルにパクついている私を黙って見つめている。

「たべる?」と訊くと、

「ううん、私は遠慮しとく。ユミがあまりに美味しそうに食べているから見とれていたのよ。
ほらよく外国映画で、気取ってカエルを食べている女の人が食べ終わったあと、カエルの骨についた肉を歯でチッチってやるでしょ?あんな感じだなぁって思ったのよ」

私の頭には、マダムのその言葉で『奥様は魔女』の母親役、エンドーラの姿が浮かんだ。
(きっとマダムには私が魔女に見えたにちがいない。)

しっかし、食べ終わったあとの皿は悲惨だ。

あんまり見たくないなぁ・・と思っていたらウェイトレスが皿をさげに来て
代わりにデザートの「ウフ・ア・ラ・ネージュ」を置いて行った。
パフェ用のグラスに入れられたウフ・ア・ラ・ネージュはフワフワしたあま~いプリンのような味がした。

ムッシュがいきなり、「あ~っ、カエルの残骸の写真撮っておけばよかった・・・」
と悔しがった。

バニョール最後の夜の晩餐は「カエル20匹を食べる魔女」・・・
コリーお気に入りのハリー・ポッターの世界だ。

明日はパリだ。
あぁ~、かえりたくない。

その夜、お腹の中でカエルたちが泳ぎながら
「ケエロ!ケエロ!・・」と
大合唱している夢を見た。


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