たまたま見ていた「チコちゃん」で、かつて厳しい事で有名だったマナー講師が出ていた。
関西弁でキツイことを平気で言うので、
それが面白いと評価するクライアントには絶大な人気があった人だ。
最近では珍しくなったが、私が講師業を始めた頃は、
まだ彼女のようなタイプの講師は数多く存在していた…。
都内の登録会社の先輩講師にも、厳しすぎる事で知られたマナー講師がいたし、
駆け出しの頃の私も、そのスタイルを手本にした事があった。
今回、久々にTVで昔と変わらない指導をしているのを見て、
(たぶん炎上するだろうなぁ…)
と思っていたら案の定だ。
やはりあのスタイルは、
今の時代には、なかなか受け入れられないという事だろう。
『マナー講師がマナー違反してどうする!』
『思いやりが感じられない、見ていて不快になった』
という大多数の意見に、
(演出上の狙いがハズレたか…)
と思ったのは、
昔から彼女の指導法を知っている私のような同業者に多いのではないだろうか。
講師業では個性も大事な要素である。
クライアントの要望に応えるために《鬼》になる事もある。
厳しさを演出する場合も多い。
嫌われるのを覚悟で演っているのだ。
今回の『チコちゃん』でも、
彼女は《若い番組スタッフを泣かせた鬼講師》のレッテルを貼られてしまったようだが、
それだって思惑どおりではないのかな?
いずれにせよ、
番組を面白くするための演出上、
期待どおり彼女は《鬼講師》を演じたのだ。
1つ言わせて貰うと、
仕事で見せる顔と実際の顔は違う。
表面上、厳しく見える人ほど実は優しい。
そんな先輩講師たちを私は、これまでに何人も見てきている。
マナー講師にも様々なスタイルがあるが、
コロナ禍で、
航空業界から転職したCAさんや、
演劇業界から転職した劇団員など、
LIVE配信でレッスンをする講師もいて、
この業界は競争も激化している。
マナー講師の仕事はクライアントの要望があってこそ成り立つ。
《甘やかさずに厳しくやって貰いたい》
《半日で基本マナーを身につけさせたい》
等の要望に対して結果を出すために
講師は心を鬼にして、汗を流す。
結果を出してこその仕事なのだ。
マナーを勉強すれば誰でも成れるけれど、
そんなに甘くない業界なのだよ。
(~_~;)