朝6:30、
ゴミの集積場所からの帰り、ふと前方の交差点付近の草むらを見ると、
薄いベージュと茶色の大きな布団が捨ててある…
誰が、こんなところに捨てていくのか?
と思いながら、
ゆっくり徐行すると…
それは布団ではなく鹿だった…
昨夜のうちに車にはねられたのだろう…
頭を草むらに突っ込んで息絶えていた。
ここの交差点のそばの空き地には鹿たちの寝床があって、
夜になると横断歩道をゆっくり渡る鹿を何度か見かけた事があった…
我が家にやって来てプチトマトを食べて行った鹿も、彼らの仲間かもしれない…
農家には害獣ではあるが、
こんな死に方をしているのを目の当たりにすると、
哀れでならない。
鹿を跳ね飛ばした車だが、
恐らく相当なスピードを出していたに違いない…
普通乗用車なら、車体にもダメージがあったはずだ。
深夜で誰も通らないと思って飛ばしていたのだろう…
鹿の方はいつものように、
ゆっくりと交差点を渡っていたのではなかろうか…
そこへ猛スピードで車が突っ込んで来たのだ。
道路の真ん中ではなく、脇の草むらに横たわっていたという状況からみて、
跳ねられた直後は、まだ息があったのかもしれない…
ふらつきながら歩いて行き、道の際で力尽きた可能性もある…
体長150cmくらいだったかなぁ…
まだ若い鹿だった。
夕方、同じ場所を通ると、
朝、鹿が横たわっていた草むらは、少し窪みが残っているだけで、
何事もなかったかのように静かな雨に濡れていた…
夜間、山間部を走る場合だが、
私の場合はいくつか気をつけている事がある。
交差点では信号が青でも減速する。
野生動物が飛び出してきたら急ブレーキで衝突を避けるためにスピードは出さない。
対向車がない時はライトをハイビームにする…
野生動物が出そうな場所ではパッシングをする。
などを実行している。
鹿を跳ねた車のドライバーは今頃、どんな気持ちでいるのか…
鹿で良かったと思っているのかもしれないが…