桐島 部活 やめたってよ
観てきました。観て損はないだろうなと思います。毀誉褒貶のある映画とも思います。ほとんどのひとにあった高校生活.....その高校生活をどのように送ったかで....部活やったか 恋をしたか.....評価が分れるだろうし 映画の主人公も変わってくるでしょう。
わたしにとっての主役は吹奏楽部部長沢島さん そして彼女の想い人 野球部を休んでいる宏樹くんでした。わたしは女子高でした。45年前母に4万円のマンドリンを買ってもらいながら マンドリンクラブは所属していただけ実質帰宅部で 屋上と近くの神社と古本屋に出没していました。クラスからははぐれて 授業中はニーチェとか読んでいるかわいくない女子高生でした。 そのうえ制服はきないし校内ははだしで闊歩しておりました。要するにかなりへんてこな子だったのです。
学校はキライで 牢獄のように感じていました。だから 高校生活なんぞにノスタルジーは感じないのですが 映画を観るあいだ 時折 学校の臭いを感じました。冬の校舎の匂い 運動部部室の汗の臭い 教室のざわめき 学食のひるどきの雑踏と匂い .....すると心臓がピクリと動悸をうつんですね。わたしでさえそうなのだから 青春の痛みも甘さも骨にしみこんでいるひとたちにはたまらないと思います。
大後寿々花さん とてもよかったです。気になったのは 結局 部活賛歌じゃないの ということ それから かすみ役橋本愛さんのクレオパトラみたいな斜め目線 これが網膜に焼き付いてしまって....この映画に関していえば もっとふつうの女子をだしたほうがよかったんじゃないかな 美女ってとんでもないインパクトがある、映画を食ってしまう、そういう意味でバランスがちょっと....。
それがなければ
「それでも俺たちは、この世界で生きていかなければならないのだから」 この台詞 もっと効いたんじゃないかな
......3.11以後 の主旋律ですね。
それでもこの世界でわたしたちは生きてゆく.....