今回の旅の目的のひとつは 水の神をたずねることでした。吉野水分(みまくり)神社 天河神社 玉置神社(熊野三社奥社)をさがしもとめる旅......その道のそばにはいつも川が流れ 水音が聴こえました。さらさら流れるせせらぎはやがてゆうゆうたる大河になりました。ダムにせき止められ ほそぼそと流れる川をみたとき 胸がつまりました。 原発事故で水を汚したてまつったお詫びとご守護のおねがいにきたわたしでしたが 3.11以前から 人間がいのちのみなもとの水を利用しつくし 汚しながら 感謝の念を忘れていたことに想い至ったからです。
吉野熊野は木と水の国です。その熊野に祭られている熊野本宮神社は 明治時代 激しい伐採のため保水力が落ち川が氾濫し 流されてしまったのだそうです。熊野本宮大社に瀬織津姫が祀られていたことを調べた方がいます。
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滝の神 川の神 水の神 桜の神 瀬織津姫とはだれか?
奈良の旅②で書いたように 大和朝廷は ニギハヤヒ=オオモノヌシ がだれなのか執拗に隠そうとしました。けれどもひとびとは 大歳の神 ニギハヤヒを忘れはしなかったようです。明治初年の廃仏毀釈の際、旧来の本尊に替わって大物主大神を祭神とした例が多いのは 大元がいったいなんなのか 口伝でつたえられていたのかもしれません。
ニギハヤヒ オオモノヌシ 天照国照彦天火明奇玉神饒速日尊 が本来の日の神 男神 アマテラスだとわたしは思います。
ニギハヤヒ以上に執拗な消され方をしたのが瀬織津姫でした。日本はもともと自然信仰であり 太陽 水 木 動物 あらゆるものに神霊がやどるアニミズムの国でした。その後 祖霊神を祀るようになり 各地のもともとスピリチュアルなポイントに神社が建てられ祀られるようになりました。祀られているのは 伊勢神道の天之御中主神、豊受大神 国常立乃神などをのぞくと 祖霊 つまり もとは生きていた人間です。それでは 瀬織津姫神とはいったいだれでしょう?
なぜ 大和朝廷にとって 瀬織津姫はじゃまだったのでしょう?
そして もうひとつ 神統とは...... わたしたちは どこであれ 神社があれば参拝しますが いったい どの神に祈っているのか......自然信仰は基本 そして 祖霊信仰がある。 ということは自分の家 自分のルーツとも深くかかわっているのかもしれません......私事ですが 子どものころから惹かれていたのが氷川女体神社 でした。そして結婚後 大きなトラブルがあった現場のそばに必ず諏訪神社があった......果たして偶然だったのだろうか と今 あらためて思うのです。 とりあえず 背中を押されている 熊野に行こうと思っております。