ひろの映画見たまま

映画にワクワク

映画「さくらん」を観る

2007-03-07 16:51:31 | Weblog
さくらんは「錯乱」なのか。

それにしても、赤、赤、赤。

絢爛たる和の美に圧倒される。

きよ葉という芸者に扮し、置き屋に連れてこられるところから

その廓を抜け出すまでの半生を描いている。

土屋アンナがこの和の極みを演じている。

ハーフである彼女がこの役を演じることで、

リアリティを超越して、自立する女の悲劇を描いている。

石橋蓮司と夏木マリの置屋の夫婦が実にいい味を出して

いじめ役に徹している。

出てくる衣装と背景は美の極み

和をテーマに、それぞれの若き才能たちが力を発揮している。

蜷川監督も女の強みを生かして、

ベテラン女優も得て

女の競演を描いている。

残念なのは、深みのないことである。

若き才能の今後に期待したい。
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あるいは裏切りという名の犬

2007-03-04 10:22:23 | Weblog
ディパーテッドがアカデミー賞を得た。

この映画も警察ものだ。

それも裏切り。まして昔の同僚。

さらには、同じ女を愛していた。

追い込まれていく刑事。

アクション映画は、映像が強烈だ。

これがフランス映画の真骨頂。

ノアール(暗黒)映画だ。

この味はやはり、ハリウッドでは出せない。

さらに、警察官の妻の死は、その妻の真相を知った彼の行動は。

バックに流れる音楽がいい。

シニカルな場面の連続の中で、

音楽が、雰囲気を盛り上げる。

もっと、ノアール映画が見たい


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愛されるためここにいる

2007-03-02 17:22:33 | Weblog
50歳のしがない取り立て執行人は、今日も取り立てに

重い足取りで階段を上っていく。

心臓が悪いのだ。

事務所に、息子が仕事を求めてくる。

妻とは別れ一人で生活している。

日常に変化はない。

そんなとき、事務所のあるビルから、隣のビルで

タンゴを踊っているのが見える。

ふと、このタンゴ教室に通うことに。

そこに来ていた、結婚間近の若き女性。

この女性は、フィアンセと来ようとするが、

フィアンセは、仕事(小説書き)に忙しく、彼女にかまってくれない。

結婚前の、ちょっとした不安。

この二人が、教室でダンスを踊るごとに、

家まで送っていき、近づきになる

そして、二人は恋に落ちる。

特にタンゴがよい。

ただ、二人が踊っているだけで、恋する心が伝わってくる。

中年の男と小娘との恋。

それを、淡々とオーバーではなく描いていく。

それだけに、二人の環境も理解されて、だんだんと感情移入させられる。


古きフランス映画のこじゃれた粋さが伝わってくる。

大人の恋物語だ。
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メルキアデス・デストラーダの3度の埋葬

2007-02-25 11:31:12 | Weblog
これも西部劇なのか?

メルキアデスというメキシコのカーボーイが、テキサス州で仕事を得、働いている

さなか、国境警備隊員に誤って射殺されてしまう。

この男を雇った、男がメルキアデスに死んだら故郷メキシコに埋めてくれと

頼まれたのを、実行しようと、犯人を突き止め、拉致し、旅立つ。

荒涼たる西部劇の舞台、そこを馬に乗った3人が旅をする、

人々と出会い、探すが、求めるところは見つからない。

やっと自分たちで、ここだと定め3度目の埋葬が始まる。

激しい逃避行、そして逃亡とアクションが繰り広げられる。

執拗なまでに友人との約束を果たそうとする男。

乾いた映像は、執念の世界へと導く。

楽しい映画ではない。

死体が目をむくからだ。
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ドリームガールズ

2007-02-24 14:03:26 | Weblog
もうじき、アカデミー賞が発表される。

誰が、ドリームガールになるのか?

日本の菊池凛子は?

この映画は、ミュージカルの映画版だが、

出演者が、実力派揃いで、黒人音楽に目のない人には垂涎ものだ。

前半は、三人のバックコーラスグループのサクセスストーリーだ。

これは、アメリカの音楽映画によくある地方ツアーの成功。

めくるめくシーンの連続は圧倒される。

後半は、それぞれ、実力のある歌手だけにそれぞれの思惑が

人々を傷つけ、成功者はより成功していく。

ミュージカルだけに、セリフを歌で表現するのだが、それが実にうまい。

登場人物が、それぞれの役割を持つがそれが、ステレオタイプめいて、

ちょっと興味を殺ぐが、音楽シーンは何といっても圧巻だ。

中でもジェニファーハドソンの声量には、脱帽だ。
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「カミユなんて知らない」

2007-02-17 20:24:49 | Weblog
大学のサークル映画が題材だ。

そのため、大学生が主人公であり、ロケ先も大学が多いのだが、

題名どおり、カミユが話題になるほど、形而上的な映画で、

とっつきにくい。

映画を楽しんでみようとする向きには、退屈だ。

もちろん、老婆殺人事件が主題なだけに、壮絶なシーンもあり、

若者映画だけに恋の鞘当も多いのだが、

所詮全体に流れるムードは青っぽい。

映画を勉強しようとする向きには、

面白い映画かもしれないが。
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アレックス

2007-02-16 18:00:39 | Weblog
最初のシーンは、サウナに居るホモの男の会話

そして、その下で繰り広げられる。暴行シーン

カメラは揺れ動き、不穏な音楽は、気持ちを落ち着かせない。

それから始まる。暴力とセックスとバイセクシュアルと、レイプと

そのシーンはそれぞれ、強烈で、シンボルもそのまま映し出され。

目を背けたくなる

レイプされた美女は、顔はグチャグチャ、二度と見れない

レイプシーンは、延々とこぶしうち。

地下道で、薄暗く、カメラは揺らぐ

この映画は、最終のシーンから段々とさかのぼるために

一度見ただけでは理解困難。

それが、ショッキングなシーンの連続だけに反吐が出そうになる。

DVDでは、監督の解説があり、それを見て、

もう一度観ると、この映画は監督がいろんなテクニックを駆使し

凡百の映画と一緒にされたくないだろう。

でも、そのエキセントリックゆえに

理解されることはまれであるに違いない。

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守護神

2007-02-14 11:36:53 | Weblog
海難救護士・その中でも、第一線で活躍するヘリから海へ着水し、人を助け、

ヘリに吊り上げる。この作業は、荒れ狂う海の中で行われ、時には、船の中に

入って救助しなければならない。

荒れ狂う海での救助活動は、至難を極め、撮影技術の援助はあるものの迫力がある。

ベテラン救護士といえども、いつも自己との隣りあわせだ。

ケビンコスナー扮するベテラン救護士も事故にあい、同僚を失い自身も深い傷を負う。

そして、新人養成の教官を努める

映画の中間はこの新人教育のシーンが占める。

この訓練はかなり厳しいが、教官が実戦経験のベテランだけに

その温情と教え方に、惹かれるものがあり。

たとえば、韓国映画などの訓練シーンとは、一味違う。

さらに、この訓練を受ける若者の中に

優れたスイマーがおり、この若者の去就が興味を呼ぶ。

話としては、日本の「海猿」に似ているが、

ストーリーといい、設定といい、

遥に迫力を感じる。

人命救助という、望ましいシチュエーションは映画を崇高なものとし、

さらに、夫婦の問題をはじめ、生きることの意義を問う

テーマ性も十分なものがある。
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ディパーテッド

2007-02-11 12:06:37 | Weblog
潜入捜査官の話だが、

やくざ組織からの潜入者も居る。

そして、潜入者の存在をいずれもが気づいて、

サスペンスは最高レベルの域に達する。

香港映画のリメイクだというが、

それをも凌駕する、圧倒的な面白さだ。

ディカプリオが成長した。

やくざの親分と対等に渡り合う、捜査官を見事に演じている。

やくざの親分を演じるニコルソンが手馴れた演技で貫禄を見せる。

追い詰め追い詰められ、結局

潜入捜査を命じた警察官も殺される。

その殺され方がショックを呼ぶ。

欲を言えば、やくざの親分が一人で活躍しているのをもう少し入りこませればと思う。





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「佐賀のがばいばあちゃん」

2007-02-10 16:15:18 | Weblog
今でも人気だ。

島田洋七の自伝の映画化だ。

母のもとを離れて佐賀のおばあちゃん宅に預けられた少年は、

ばあちゃんの大きな天性にはぐくまれ、節約と金の使いどころの

大きな人生観を学んでいく。

村の人たちは、ばあちゃんを尊敬しており、それが少年にも伝わる

ただ、まったくまじめな映画で、小学・中学の学生に

見せるとよい勉強になる。

幼いころ「真実一路」という映画を見て感動したが

それに似たおもいをした。

とくにマラソンにでて、実母が来ると約束したのに

出発時点ではいなかったが、ゴール前に母親が応援に来てくれていた

シーンはそれまで、母恋し立っただけに涙を誘う。
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