ひろの映画見たまま

映画にワクワク

ボルベール<帰郷>

2007-07-05 17:11:04 | 映画
何とも美しくて力強い女性の誕生だ。

ペネロペ・クルス。

ボルベールでは、娘を抱え、叔母の葬儀に参列する。

スペイン・ラマンチャでは、女性は自らの墓を建て、墓をきれいにする。

死者に対する思い入れが強い。

娘が父にセックスを迫られ、ナイフで殺してしまう。

娘に相談された母は、まず冷蔵庫に死体を隠し、

隣のレストランを臨時に開業し、手伝ってくれた人に頼んで、死体を夫が好きだった川べりに埋める。

それは、自分も父に犯され娘を産んだ過去があるからだ。

そんな不幸にも、敢然と立ち向かい、美貌の上に

レストランのパーティでは、タンゴ<帰郷>を歌う。

彼女の母は死んだことになっていたが、生きていた。

かなしい男と女の確執ゆえに事件を起こした母。

でも家族のきずなは強い。

女を描けば最高のペドロ・アルモドバルの作品だ。

人生の機微を描いた傑作だ。
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