おすすめ度 ☆☆☆★
PG12
「ある職場」の舩橋淳監督が、受刑者の採用を支援する実在の就職情報誌の活動をモチーフに、前科を持つ人々の社会復帰に横たわる問題を描いた社会派ドラマ。
日本の刑務所満期出所者が5年以内に再犯し、再び入所する確率は約50%。「世界一安全な国」を標榜しながら、一体、なぜ出所者は再び罪を犯してしまうのか?背景には、再入所者の7割が無職だったという事実が示すように、元受刑者は「就労」がしづらいという大きな問題が横たわる。単にお金を稼ぎ、安定した住居を得るというだけでなく、他人から認められる意味でも社会復帰に重要とされている就労の問題は、数多ある映画の中でも、これまで大きく取り上げられることはなかった。
本作は、受刑者の採用を支援している実在の就職情報誌の活動にヒントを得て制作された劇映画である。
日本の不寛容。元受刑者の再犯率が高いのは無職だったから。それをできるだけ防ぎたいと就職をサポートする団体。
何かあれば真っ先に疑われ、心の弱さから再び罪を犯す者。一歩手前で踏みとどまる者。そして、ドラマセラピーという舞台で演技をし、それを観客に見せるとき、葛藤が露わになってしまう。
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