おすすめ度 ☆☆☆☆
NHK BS プレミアム 鑑賞 1967年製作
1945年8月15日の終戦から凡そ20年後の1967年に公開された、日本政府がポツダム宣言受諾を決定した14日正午から、ラジオで玉音放送される翌15日正午までの1日を描いた158分の長編映画で、史実に基づいた歴史作品だ。
史実だけが放てる迫真の重量感を銀幕のオールスターキャストが競演し、岡本喜八監督による丁寧で繊細な人物描写やカットに引き込まれ、長尺があっという間だった。
映画の前半はポツダム宣言受諾を決定する御前会議までの経過と議論を、後半は敗戦に不満な陸軍近衛兵による玉音放送阻止を目論む皇居占拠、いわゆる「京城事件」を中心に描く。
三船敏郎の扮する阿南陸相の割腹自殺は、生々しい。
敗戦をどうとらえるか、いろいろな立場で苦しんだ生きざまが鮮烈。