九州各地は勿論のこと、上方方面からも大勢の商人が訪れ、様々な物資を運ぶこんでいる。
その中には「唐人」と呼ばれた中国の商人もいた。また物ばかりでなく、高い水準の文化や学問も、この道を通って飫肥にもたらされている。
「飫肥街道」の道筋は、飫肥城下を出て北に向い、花立山を越えて、現在の宮崎市に至るというもので、その遙か先は、上方や江戸まで通じていた。また南も、薩摩や大隅に通じた道であった。
8月に咲いていた花「葛」
開花時期は、 8/15頃~ 9/ 末頃。
・秋の七草の一つ。
・まわりの木々をつるでおおってしまう程の
生命力。ひと夏で10mほど(!)生長する。
つる植物の葛(くず)は、「葛」の字の
もう一つの読み方「かづら」で表現される。
・花は下の方から咲いていく。
・大和の国(奈良県)の国栖(くず)という
ところが葛粉の産地であったところからの命名。
漢字の「葛」は漢名から。
・つるの繊維部分は「葛布(くずふ)」の原料。
(静岡県掛川市特産)
・根は多量のでんぷんを含んでいて、
「葛根(かっこん、解熱の漢方薬)」
になる。葛粉(くずこ)もとれる。
→ 葛餅(くずもち)
・別名 「裏見草(うらみぐさ)」。
葉が風にひるがえると裏の白さが
目立つことから。平安時代には「裏見」を
「恨み」に掛けた和歌も多く詠まれた。
・「葛の風 吹き返したる 裏葉かな」 高浜虚子
「ま葛原 なびく秋風 吹くごとに
阿太(あた)の大野の 萩が花散る」万葉集
「梨棗(なつめ) 黍(きび)に
粟(あは)つぎ 延(は)ふ葛の
後も逢はむと 葵花咲く」 万葉集
(季節の花300より)