更に街道を辿ると、かっては「出口駅」と呼ばれる小さな宿駅であった、中村の集落に至る。
この集落の街道沿いにある、一際目立つ茅葺の民家は「日田屋旅館」で、江戸時代には旅館と雑貨屋を兼ねていた。
中村の集落には、「出口庄屋の屋敷」も残されている。
江戸後期の文化九年(1812)にこの屋敷を訪ねたのは、伊能忠敬の測量隊であった。当時、第二次九州測量を行っていた測量隊の一行は、六月二十八日、出口村庄屋の七郎左エ門の屋敷に赴き、その日の宿を求めている。
旧街道筋にある日田屋旅館周辺
8月より咲いていた花「芙蓉」
開花時期は、 8/ 1頃~10/ 5頃。
・ピンク色の大型の花。
枯れたあとの姿も印象的です(”枯れ芙蓉”)。
「酔芙蓉(すいふよう)」
→朝のうちは白く、夕方になるにつれて
だんだん赤くなるという珍しい花。
”酔っぱらった”と見なした。
ピンクの芙蓉を夕方に見ただけだと、
ふつうの芙蓉と見分けがつかないけれど、
朝、白かった花が夕方ピンクになってれば
この「酔芙蓉」かもしれませんね。
・昔から美しい人のたとえに用いられている花で、
美しくしとやかな顔立ちのことを
「芙蓉の顔」という。
・「反橋(そりばし)の 小さく見ゆる 芙蓉かな」
夏目漱石
「草とって 芙蓉明らかに なりにけり」
河東碧梧桐(かわひがしへきごとう)
「白き芙蓉 あかき芙蓉と かさなりて
児のゆく空に 秋の雨ふる」
与謝野鉄幹(よさのてっかん)
(季節の花300より)