名言名句(171)
「一寸の虫にも五分の魂」『近松門左衛門』
取るに足りない小さな虫にも、体の半分をしめる魂がある、
の意味から、弱い立場にある者にも、それなりの意地がある
ものだ、という意味に使われています。
「何だ、碌な奴ではないか」と、地位とか風采で人間を判断
することがありますが、これではいけません。人物の本質を
見極めることが大事です。
「青蠅は小さいけれど、毒あって腹中に入って五尺の人の命
を取る。一寸の虫にも五分の魂」などと。近松門左衛門
(1653-1724)の『天智天皇』の中で使われていますが、青蠅
などと人の軽蔑するハエでさえ、人の命を取るほどに毒を持
っているということで、外見のみの判断で人を見ることを戒め
ているのです。
歳時記
啓蟄(けいちつ)
3月6日。および春分までの期間。
太陽黄径345度雨水から数えて15日目頃。
啓は「ひらく」、蟄(ちつ)は「土中で冬ごもりしている虫」の
意味で、大地が暖まり冬眠していた虫が、春の訪れを感じ、
穴から出てくる頃。
菰(こも)はずし を啓蟄の恒例行事にしているところが多いで
すね。
まだまだ寒い時節ではありますが、一雨ごとに気温が上がり、
日差しも徐々に暖かくなってきます。春雷がひときわ大きく
なりやすい時季でもあります。
八百屋さんの店先に山菜が並び始めます。
旬の食材で春の訪れを味わいましょう。
※実際に、動物や虫(種類によって違いますが)が冬眠から
目覚めるのは、最低気温が5度を下回らなくなってから、
平均気温が10度以上になってからだそうです。
============================
3月から咲く花「馬酔木 (あせび)」
開花時期は、 3/ 5 ~ 4/15頃。
・「あしび」とも呼ぶ。
・壷形の花をいっぱい咲かせる。
・色は、うす紅色のものと
白色のものがある。
・かすかに香る。
・枝葉に「アセボチン」という
有毒成分を含んでいる。
馬が食べると
酔って足がなえることから
「足癈(あしじひ)」
と呼ばれ、
しだいに変化して
「あしび」そして
「あせび」となった。
漢字の「馬酔木」も
その由来による。
また、このことから、
葉を煎じたものは
殺虫剤としても使われている。
・「池水に
影さへ見えて 咲きにほう
あしびの花を
袖に扱入(こき)れな」
万葉集
大伴家持
(おおとものやかもち)
「磯の上に
生ふるあしびを
手折らめど
見すべき君が
ありといはなくに」
万葉集
大来皇女
(おおくのひめみこ)
「わが背子に
わが恋ふらくは 奥山の
あしびの花の 今盛りなり」
万葉集
「河蝦(かわず)鳴く
吉野の川の 瀧の上の
馬酔木の花ぞ
末(はし)に置くなゆめ」
万葉集
(季節の花300より)
「一寸の虫にも五分の魂」『近松門左衛門』
取るに足りない小さな虫にも、体の半分をしめる魂がある、
の意味から、弱い立場にある者にも、それなりの意地がある
ものだ、という意味に使われています。
「何だ、碌な奴ではないか」と、地位とか風采で人間を判断
することがありますが、これではいけません。人物の本質を
見極めることが大事です。
「青蠅は小さいけれど、毒あって腹中に入って五尺の人の命
を取る。一寸の虫にも五分の魂」などと。近松門左衛門
(1653-1724)の『天智天皇』の中で使われていますが、青蠅
などと人の軽蔑するハエでさえ、人の命を取るほどに毒を持
っているということで、外見のみの判断で人を見ることを戒め
ているのです。
歳時記
啓蟄(けいちつ)
3月6日。および春分までの期間。
太陽黄径345度雨水から数えて15日目頃。
啓は「ひらく」、蟄(ちつ)は「土中で冬ごもりしている虫」の
意味で、大地が暖まり冬眠していた虫が、春の訪れを感じ、
穴から出てくる頃。
菰(こも)はずし を啓蟄の恒例行事にしているところが多いで
すね。
まだまだ寒い時節ではありますが、一雨ごとに気温が上がり、
日差しも徐々に暖かくなってきます。春雷がひときわ大きく
なりやすい時季でもあります。
八百屋さんの店先に山菜が並び始めます。
旬の食材で春の訪れを味わいましょう。
※実際に、動物や虫(種類によって違いますが)が冬眠から
目覚めるのは、最低気温が5度を下回らなくなってから、
平均気温が10度以上になってからだそうです。
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3月から咲く花「馬酔木 (あせび)」
開花時期は、 3/ 5 ~ 4/15頃。
・「あしび」とも呼ぶ。
・壷形の花をいっぱい咲かせる。
・色は、うす紅色のものと
白色のものがある。
・かすかに香る。
・枝葉に「アセボチン」という
有毒成分を含んでいる。
馬が食べると
酔って足がなえることから
「足癈(あしじひ)」
と呼ばれ、
しだいに変化して
「あしび」そして
「あせび」となった。
漢字の「馬酔木」も
その由来による。
また、このことから、
葉を煎じたものは
殺虫剤としても使われている。
・「池水に
影さへ見えて 咲きにほう
あしびの花を
袖に扱入(こき)れな」
万葉集
大伴家持
(おおとものやかもち)
「磯の上に
生ふるあしびを
手折らめど
見すべき君が
ありといはなくに」
万葉集
大来皇女
(おおくのひめみこ)
「わが背子に
わが恋ふらくは 奥山の
あしびの花の 今盛りなり」
万葉集
「河蝦(かわず)鳴く
吉野の川の 瀧の上の
馬酔木の花ぞ
末(はし)に置くなゆめ」
万葉集
(季節の花300より)