新年明けましておめでとう御座います。昨年は鉄道開通150周年という輝かしい年でしたが、次の200周年とその先へ明るい未来が開けるようお祈り申し上げます。
2023年1回目は、今月で定期運用を終了することになった東急8500系の最終編成8637Fです。先頭車正面に引退ヘッドマークが掲出され、2022年11月19日で東武鉄道への乗り入れも終了し長らく田園都市線の顔として君臨して来た同系も、いよいよ最終段階に入りました。
1987年より正面に赤帯一本を配した姿から青帯に変更され、2008年までは先頭車にシャボン玉の装飾が施されていた8637F。かつては東急ケーブルテレビジョンの広告電車になっていた時期もありました。シャボン玉模様は2008年12月で全て撤去され、シンプルな青帯になりましたが、2018年からはドアにカラーの装飾が施されBunkamura号として運用を開始しています。
8500系グループの中では、やや異端的な存在の8637Fですが、新製は1986年と比較的新しく広告電車に起用され、交通バリアフリー法にも対応していることが幸いしたか一番最後まで残ることになりました。現在は先述の通り東武鉄道への直通を終了しましたが、引退が近いためか東武線非対応車を示す○にKのマークは掲出されていません。
同時期に登場した9000系と同じく、天井は扇風機を廃止してスイープファンを設置し冷房能力を向上させている他、座席には袖仕切りと中仕切りが設置されるようになりました。2005年には同じく統一広告編成TOQ-BOXに指定されていた8634Fと共に車内案内表示器・自動放送装置(放送装置は後年使用停止)を新設しています。
LED表示は1000系・2000系に設置されたものと同様に、表示部に傾斜を付けて見やすくしたタイプです。この表示器のみ稼働しており、運用される全区間での表示に対応していました。
1975年に初登場して以来、実に48年余りの長きに渡り活躍した8500系も遂に引退の年を迎え、また一つ長い歴史が終わることになりました。残り時間は僅かになりましたが、無事故で最後まで運用されることを願います。