東北本線(宇都宮線)・高崎線で長らく活躍していた211系1000・3000番台は、上野発着の列車をグリーン車連結編成で統一するため、E231系1000番台をに追加で増備し一部編成が幕張車両センターへ転出し2006年3月から千葉以東の区間の普通列車で運用されるようになりました。しかし短期間で京浜東北線から転入の209系に置き換えられ、2013年3月16日ダイヤ改正で高崎車両センター配置の編成と共に3両編成化の上で長野支社長野総合車両センターへと転用され大糸線から運用を開始。翌年2014年3月以降は中央本線・篠ノ井線・信越本線と飯田線に運用範囲を拡大しています。2011年からは、上野東京ラインの開通を控えて2007年以来停止していたE233系3000番台の増備が再開され、東海道本線用の0・2000番台とグリーン車を組み込んだ3000番台の本格的な置き換えが開始され、置き換えられた編成は3000番台が長野・高崎支社へ、0・1000・2000番台は長野へと転出し経年の高い115系の置き換えを完了させました。現在は置き換え計画がまだ先延ばしになるようで1000・3000番台に通風器を撤去する延命工事が実施されています。
JR東日本管内の中央本線普通列車の主力になっている211系6両固定編成。写真は東海道本線から転属して来た編成で暖地向け仕様でしたが転用に当たり付随車のサハ・サロを廃車としドアの半自動対応化や暖房装置の増強、スノープロウ一体型スカートへの換装などを実施しています。6両編成については通風器撤去や屋根周り修繕などの延命工事は施工されておらず、今後の動向が気になるところです。
3両編成で単独または2本併結の6両と柔軟な運用に就く1000番台。3000番台とは特に区別なく使用され、中央本線では東京都の立川から岐阜県の中津川までの他、定期列車で写真のように富士急行線への直通運転を毎日行うなど非常に幅広い運用が見られます。こちらは延命工事が順次施工され、今しばらくはその姿を見れそうです。
ボックスシートが並ぶ0・1000番台車内。観光需要や乗車時間が比較的長いことを考えてか、セミクロスシート仕様の両番台は全て長野総合車両センター向けに転用されました。シートモケット交換は転出前に施工されイメージを変えています。
通勤通学対応で東海道本線向け2000番台付属編成で初めて採用され、3000番台にも及んだロングシート仕様の車内。ラッシュ時間帯は効果を発揮しますが、車内が広い分冬季は寒くなりがちなのが難点です。それでも115系に比べると乗り心地は改善されました。
今後は中央本線の立川〜高尾間にはホームドア設置計画が存在し、それを踏まえてか幕張車両センターのE131系が遥々遠征して試運転を実施しました。これは、近い内の211系置き換えによる立川〜大月間の4ドア車統一を視野に入れていることが予想されます。211系自体も東海道本線からの転用車は経年40年が見えており、本格的に引退が始まるのも遠くなさそうなので今のうちに楽しんでおきたいですね。