町田営業所業務日報

地元周辺の鉄道・バス車両について気紛れに綴ります。

新形式導入で最後の活躍を見せる東武8000系初期車

2024年07月01日 | 東武鉄道

新形式導入と既存車両の転用改造で廃車が進行しながらも東武野田線で現在も運用が続く8000系が登場したのは1977年8月2日のことで、当時は昭和初期の旧型車の車体を18メートル車体・両開き3ドアに更新した3000系が主力を占めていたため高性能カルダン駆動・冷房車が配置される事例となりました。1983年には伊勢崎線・東上線から撤退した7800系更新車の5000系列配置に伴い一度は転出するも、1989年より10000系列増備により再び配置されるようになり、2004年〜2013年までは8000系で統一された時期もありました。2013年の60000系の登場で完全置き換えが進むかと思いきや増備が終了してしまい、残存する8000系の置き換えは2025年より新形式80000系により再開されることになりました。

首都圏の通勤輸送を担う非ワンマン路線ながら稼働中の編成は経年が非常に高く、行先方向幕・ハロゲン式前照灯を備える編成も比較的目立ちます。写真の8163Fは元・東上線所属車で森林公園検修区に新製配置され車体修繕は1996年8月12日に施工されました。野田線への転用は2010年12月28日のことで、運用を前に春日部支所でデッドマン装置・運転状況記録装置を新設しています。

東上線からの転属車が比較的多数を占めますが、8159Fは新製から一貫して伊勢崎線系統で運用されている現在では数少ない編成で、春日部検修区と七光台支所を行ったり来たりしていました。1997年2月12日に修繕を受けており、8000系の中でも古参の部類でしたが車齢47年目となる2020年8月頃にデジタル列車無線装置の取付改造を受けました。

塚田駅で10030系と並んだシーン。8166Fは前照灯LED化と行先表示の3色LED化を施工されているため印象が違います。 10030系は1988年から登場した10000系のマイナーチェンジ車で8000系の後継車的な立ち位置ですが、正面マスクは8000系修繕車を参考にしていることが分かりますね。なお10030系も8000系と共に80000系での置き換え廃車が予定されています。

車内設備は以前記事にした後期車と変わりませんが初期製造車はドア内側が周りの配色に合わせて塗装仕上げになっており、他事業者では見られなくなって久しい珍しい存在になると共に一層の古さを感じさせます。

新形式80000系の外観と車内が発表され、いよいよ先が見えた感のある野田線の8000系ですが、6両と比較的長編成かつ車掌乗務の区間で速達種別に充当されるのも見納めになります。少し待てばやって来る今のうちに沢山記録しておきたいですね。

 

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